※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
今回は、ウサンバラドラミングバッタ(学名:Rowellacris transiens)(旧:Ixalidium transiens)が、もしかしたら「王家の隠し子」だったんじゃないか、って話です。
2014年の図鑑では、森林の減少や劣化が大きな原因になって、この子は「VU:危急」と評価されていました。
それで2025年には、属や学名が変わっただけじゃなくて、「科(Family)」が新しく作られるほど大きな分類の整理まで入ったんです。なのに、最新のレッドリストの評価は同じく「VU:危急」のままなんですよね。
だからウサンバラドラミングバッタは今も、「王家のまま、放置されたまま」状態なんじゃないか、って思います。
この記事は短くて、5分で読めます。
よかったら最後まで読んでください。
※2026年時点で、IUCNレッドリストにおける最新評価は2014評価(2020年公開)です(以降の更新は、現時点では確認できていません)。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含みます。
※IUCN評価は「世界全体」と「地域・個体群」で分かれる場合があります。地域によって状況は異なります。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:IUCN Red List(学名:Rowellacris transiens)(旧:Ixalidium transiens)
王家の血筋、でも現場は置き去り
⬇︎ウサンバラドラミングバッタの生態(基本情報)です。必要なら開いてください。

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | ウサンバラドラミングバッタ |
| 英名 | Usambara Drumming Grasshopper |
| 学名 | Rowellacris transiens(旧:Ixalidium transiens) |
| 分類 | 昆虫綱・バッタ目(Orthoptera)・Ixalidiidae(イクサリディア科)・Rowellacris属 |
| 分布 | タンザニア固有。主に東ウサンバラ山地(East Usambara Mountains)のアマニ周辺の残存林(レリクト林) |
| 主な生息地 | 常緑の亜山地林(submontane forest)の林床。落ち葉が積もったリター層で暮らす |
| 大きさ | 体長はおよそ2〜3cm前後の小型〜中型クラス(詳細データは資料により差が出る) |
| 体重 | (昆虫のため、一般向け資料では該当データが示されにくい) |
| 寿命 | 詳細は不明(野外での寿命は確認されにくい) |
特徴
- 名前の由来:ドラミング(drumming)と呼ばれる行動が特徴で、後脚で地面や落ち葉を叩いてメスに合図を送ることから、この通称が使われる。
- 見た目:林床の落ち葉の中に溶け込むような、森林性の小型バッタ。派手さよりも隠れることに向いたタイプ。
- 希少性:生息地が東ウサンバラ山地のごく限られた森に偏っていて、確認地点も主にアマニ周辺の森のパッチに集中する。
- 保全状況:IUCNの評価ではVU(危急)として扱われる。
- 学名の変更:近年の分類研究で、Ixalidium transiens から Rowellacris transiens へ整理された(同じ種の名前替え)。
生態など
- 生育環境:常緑の亜山地林の林床に依存し、落ち葉が厚く積もった環境(リター層)で暮らす夜行性の昆虫。
- 食性:落ち葉などの植物デブリ(枯れ葉・落ちた植物片)を主に利用すると考えられている。
- ふえ方(繁殖):繁殖の細部はよく分かっていないが、ドラミング行動が求愛・交信に関わる重要な仕組みとされる。
- 脅威:森林伐採や農地化による生息地の減少・分断が大きく、残った森の質が落ちること(攪乱)もリスクになる。
- まとめ:このバッタは、森の“床”がそのまま命綱。森が薄くなると、居場所ごと消えてしまうタイプ。
出典
最終評価2014年:ウサンバラドラミングバッタ「VU:危急」
ウサンバラドラミングバッタは種の豊富な東ウサンバラ山脈の動物相を代表する種である。この山脈は地球生物多様性ホットスポットのひとつでケニア南東からタンザニア南西に広がる東アーク山脈に含まれている。
出典:訳者 岩槻邦男、太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル『IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑』/ 発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 / © Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 項目 | 2014年の図鑑 | 現在(2026年確認) |
|---|---|---|
| 和名 | ウサンバラドラミングバッタ | ウサンバラドラミングバッタ |
| 英名 | Usambara Drumming Grasshopper | Usambara Drumming Grasshopper |
| 学名 | Ixalidium transiens | Rowellacris transiens |
| 属 | Ixalidium 属 | Rowellacris 属 |
| 科(Family) | バッタ科(Acrididae)として掲載 | イクサリディウム科(Ixalidiidae)として扱われる |
| IUCNレッドリスト評価 | VU(絶滅危惧Ⅱ類) | VU(Vulnerable) |
| 判定基準(IUCN) | (図鑑掲載のIUCN区分としてVU) | VU(criteria B1ab(iii)) |
| 最終評価年 | 2014年時点の情報として掲載 | 2014年1月23日(2014年評価) |
| 公開・版の扱い | 2014年版図鑑の掲載内容 | 2014年評価の改訂版(amended version)が2020年に公開されている扱い |
| 個体数(成熟個体数) | 図鑑内では明確な数値提示は限定的 | 明確な推定値は提示されにくい(不確実性が残る扱い) |
| 個体群動向 | 図鑑内では詳細不明の扱いが多い | Unknown(不明) |
| 分布 | タンザニア(東ウサンバラ山脈) | タンザニア(東ウサンバラ山脈) |
| 評価スコープ | (図鑑掲載のIUCN区分として世界評価) | Global |
| 主な生息地 | 森林域(東ウサンバラの森林環境に依存) | 東ウサンバラの森林環境(森林域に強く依存するタイプとして扱われる) |
| 主な懸念・脅威の方向性 | 森林減少・劣化(生息地の縮小が前提) | 生息地の改変・劣化が継続(とくに森林内でのスパイス栽培が圧力として強く指摘される) |
| 生息地の変化のイメージ | 森林が減ること自体が危機の中心になりやすい | 森林の減少に加えて、森林内利用(カルダモンなどのスパイス栽培など)による生態系の改変が強い圧力として扱われる |
| 分類学的な位置づけ | 「多数いるバッタ類の一種」として理解されやすい掲載 | 分子系統解析などにより、独立した科(Ixalidiidae)の一員として再整理され、系統的な独自性が明確化した扱い |
| 呼び名の揺れ(記録上の注意) | Ixalidium transiens として掲載 | 新分類では Rowellacris transiens に移行しているが、IUCN側の評価更新は2014評価(2020改訂版)に留まる |
出典
Ixalidium transiens は、近年の分類学的再検討により Rowellacris transiens へ再編され、従来のバッタ科(Acrididae)ではなく、独立した イクサリディウム科(Ixalidiidae)に位置づけられる。IUCNレッドリストでは2014年評価(2020年改訂版)に基づきVU(B1ab(iii))とされ、分布はタンザニア東ウサンバラ山脈に限られる。個体群動向は不明であり、生息地の改変・劣化が継続的な脅威として示される。
⬇︎ウサンバラドラミングバッタの保護活動の種類です。必要なら開いてください。
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地(森)の保全 | このバッタはタンザニアの東ウサンバラ山地の常緑林(落ち葉の層)に依存して生きているため、森そのものを残す保全が最優先になる(伐採や開墾が進むと一気に住めなくなる) |
| 森林分断(断片化)への対策 | 森が小さく切り刻まれると個体群が孤立して弱くなるので、森林のつながりを回復する「コリドー(回廊)」づくりなどで、分断された森を再び“行き来できる状態”に戻す |
| 保護区・保全地域の管理 | 東ウサンバラ山地は生物多様性が非常に高い地域として保全が進められており、森林保護区などでの管理(違法伐採の抑制、境界管理、保全計画の実行)が基盤になる |
| 地域参加(森を守る仕組みづくり) | 森林保全は地域の生活とぶつかりやすいので、住民参加の保全、持続可能な資源利用、保全のメリットが地域に返る仕組みづくりが重要になる |
| 調査とモニタリング | 生息確認、個体数や分布の追跡、森林の劣化状況の記録などを継続して「減っているのか・増えているのか」を見える化する(夜行性で落ち葉層にいるため、調査手法の工夫も必要) |
| 分類・名前の整理(記録の統一) | 旧学名 Ixalidium transiens は、近年 Rowellacris transiens として整理されているため、調査データや保全資料の名称を統一し、情報が迷子にならないようにする |
出典
最後に
読んでみて、どう感じましたか?
これってさ、シノニムで種がまとめられる流れの、逆バージョンみたいな感じだね。
生まれてからずっと普通の家庭で育ったと思ってたのに、ある日事故か何かで血液検査したら、「お父様とお母様の血液型からは、言いにくいのですが、この子は生まれません」みたいに言われちゃって。で、DNA検査したら、とんでもない王族の血が流れてた…みたいな感じですかね。
にしても、王族の家系だって分かったのに、評価がVU(危急)のままっていうのが、なんというか。王家に連絡したら「あ、それいらない子です」って言われたみたいで、ちょっとかわいそうだなって思っちゃうんですけど。
でもこれさ、「森林の減少に加えて、森林内利用(カルダモンなどのスパイス栽培など)による生態系の改変が強い圧力として扱われる」って話、もし関係してるんだとしたら嫌だなって、ちょっとだけ疑っちゃうね。
疑って、調べてみます。
| 項目 | 内容 | 要点 |
|---|---|---|
| 新科 Ixalidiidae の発見 | 2025年10月に発表された研究により、本種を含む系統は、従来のバッタ科(Acrididae)の中の一群ではなく、独立した新科 Ixalidiidae として整理されました。 | 「バッタ科の一種」ではなく、「科レベルで独立した系統」だった可能性が強くなった |
| 論文タイトルが示す皮肉 | 学名変更や新科設立の根拠となった研究では、タイトルに “Out of sight, out of mind?”(見えなければ、気にしない?)という皮肉を含む表現が使われています。 | 「見えない存在は軽視されやすい」ことを研究側も意識している |
| 変化は名字替えではない | 変更点は属や学名だけではなく、より上位の分類階級である「科(Family)」が新設されるほど大きい整理でした。 | 分類学的な重要度が大きく上がった |
| 「王家の血筋」という比喩の核心 | 遺伝子解析などにより、巨大な分類群の一部だと思われていたものが、独自の進化史をもつ独立系統だったと示された、という意味で「隠された王家」という比喩が成立します。 | 系統的な希少性(進化的独自性)が高い可能性 |
| IUCN評価がすぐ変わらない理由(更新ラグ) | IUCNレッドリストの評価は、分類変更や新知見が出ても、直ちに反映されるとは限りません。手続きや再評価には時間がかかり得ます。 | 重要な発見があっても、レッドリスト上の扱いは即時更新されない場合がある |
| 現在のIUCN上の扱い | IUCNレッドリストでは、本種は2014年評価(2020年に改訂版として公開)に基づき VU とされています。 | 公式ステータスはVUのまま(評価更新は追いついていない) |
| 生息地と圧力の構造 | 東ウサンバラ山脈では、森林の減少に加え、森林内利用(スパイス栽培など)による生態系改変が圧力になり得ます。上空から森が残って見えても、林床の環境が失われる場合があります。 | 「森があるように見えるのに、地面が消える」という見えにくい危機が起こり得る |
| 本種への直撃ポイント | 本種は林床(落ち葉や下草など)に依存して生きる性質が示されており、林床の消失・単純化は影響が大きい可能性があります。 | 森林内の地表環境が失われると、生存基盤が崩れる |
| 「いらない子」扱いに見える理由 | 分類学的な重要性が上がった一方で、公式評価がVUのままに見えるため、「重要さが認められていない」ように感じられます。 | 価値の再定義と、制度上の表示の遅れがズレを生む |
| 政治的背景としての仮説 | スパイス栽培は現地の重要な現金収入源であり、保全強化が生活や産業に影響する場合、利害の摩擦が起こり得ます。人間に都合のよい「エコ」に見える仕組みが、地表性の生物には不利に働く可能性もあります。 | 「都合の良いエコ」の影で、地面に住む生き物が犠牲になる構造があり得る |
王家の隠し子疑惑、こっちも発覚しちゃいましたね。
このへんって、いわゆる「大人の事情」で、うまく闇に葬られていくんでしょうか。
まあ、裏で操作とかはないと思うんですけど。
素人の私がちょっと考えただけでも、論文のタイトルで『Out of sight, out of mind?(見えなければ、気にしない?)』って懸念されてるのが気になるし、IUCNレッドリストも「2014年に評価して、2020年に発表」って、なんで6年もかかったの?って思うんですよね。
しかも今回の変更って、属や学名が変わっただけじゃなくて、その上の分類階級である「科(Family)」が新しく作られるほど大きい整理だったわけじゃないですか。
なのに、Population trend: Unknown(個体数の動向:不明)って書かれてるのを見ると、なんだかなぁ…って気持ちにもなっちゃいますよね。
きっと、地元の人たちからしたら、バッタの王子様を守ることより、スパイスの女王みたいなカルダモンを育てて、家族を養っていくほうが大事なはずなんですよね。
それに、IUCNレッドリスト側も、危険な生息地に実際に入って調べるにはお金がかかりすぎるだろうし、資金やスポンサーの事情もあって、「ごめん、もうちょっと待っててね」って感じなのかもしれません。
そもそも論文が出たのも2025年の話だから、まだ慌てずに様子見ってところなんでしょうかね。
……なんて言ってる間に、調査に入ってみたら、王子はもういなかった。
そんなオチにならなきゃいいんですけど。
ここまで読んで、あなたは、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてもらえると、とても嬉しいです。
貴重な5分間を、本当にありがとうございました。
ウサンバラドラミングバッタに、その5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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