※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
Hi, it’s 鶏人|Keijin.
In a 2014 reference book, the Northern Sportive Lemur (Lepilemur septentrionalis) was listed as “CR: Critically Endangered” due to severe habitat loss and a tiny population size.
Fast forward to 2026, and a check of the IUCN Red List shows its status hasn’t changed at all. It’s still stuck at “CR: Critically Endangered.”
Recently, there has been some progress, such as designating protected areas, conducting new surveys, and launching conservation programs with local communities. But the relentless pressure from charcoal production, logging, slash-and-burn farming, grazing, and hunting hasn’t stopped. So, just because we might count a few more of them today doesn’t mean they are making a comeback.
I think these lemurs are still out there, “barely breathing behind a veil of charcoal smoke.”
This is a short read—just about 5 minutes. I hope you’ll stick around to the end.
こんにちは、鶏人|Keijin です。
キタイタチキツネザル(学名:Lepilemur septentrionalis)は、2014年の図鑑では、生息地の損失や個体数の少なさなどから「CR:深刻な危機」、と評価されていました。
そして、2026年時点で確認できるIUCNレッドリストの評価も、2014年と変わらず、評価は「CR:深刻な危機」のままでした。
近年は、保護地域化や再調査、地域住民を含む保全活動は進められています。しかし、木炭生産、伐採、焼畑、放牧、狩猟による圧力は今も続いており、確認数の増加を単純な回復とは読めない状態です。
キタイタチキツネザルは今も、「炭の煙の奥で、息をしている」状態なのだと思います。
この記事は短く、5分で読めます。
よかったら最後まで読んでください。
※2026年時点で、IUCNレッドリストにおける最新評価は2018年評価(2020年公開)です(以降の更新は、現時点では確認できていません)。
※2026年時点で、グリーンステータスにおける最新評価は2021年評価(2021年公開)です。(以降の更新は、現時点では確認できていません)。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含みます。
※IUCN評価は「世界全体」と「地域・個体群」で分かれる場合があります。地域によって状況は異なります。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:IUCN Red List(学名:Lepilemur septentrionalis)
キタイタチキツネザルの現在の危機と木炭生産の問題
⬇︎キタイタチキツネザルの生態(基本情報)です。必要なら開いてください。

本種は「世界でもっとも危機的な霊長類の一つ」とされ、残存個体数は100頭未満と説明されています。(IUCN SOS)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 和名 | キタイタチキツネザル |
| 別名・表記ゆれ | キタスポーティブキツネザル、サハファリースポーティブキツネザル、キタイタチレムールなどと訳されることがある |
| 英名 | Sahafary sportive lemur |
| 別英名 | Northern sportive lemur、Northern weasel lemur |
| 学名 | Lepilemur septentrionalis |
| 命名者・命名年 | Rumpler & Albignac, 1975 |
| 分類 | 哺乳綱・霊長目・キツネザル下目・イタチキツネザル科・イタチキツネザル属 |
| 分類上の位置づけ | マダガスカル固有のキツネザル類で、Lepilemur 属に含まれる小型の夜行性霊長類 |
| IUCNレッドリスト | CR:深刻な危機。現在、最も絶滅が心配されるキツネザル類の一つ |
| CITES | 附属書I掲載。商業取引が原則禁止される最も厳しい区分 |
| 分布国 | マダガスカル固有種 |
| 主な分布域 | マダガスカル北端部。Irodo川より北のごく限られた地域に分布するとされる |
| 具体的な生息地域 | Sahafary地域、Madirobe、Ankarongana、Andrahona周辺、Montagne des Français周辺などの断片化した森林 |
| 分布の特徴 | 分布域は非常に狭く、複数の小さな森林片に分断されている |
| 生息環境 | 乾燥落葉樹林、ギャラリーフォレスト、湿り気のある常緑林の一部、岩山周辺の森林片など |
| 標高 | 資料により幅があるが、おおむね低地から中標高の森林に生息する。NE Primate Conservancy では160〜537mとされる |
| 体長 | 頭胴長は平均約28cm |
| 尾長 | 平均約25cm |
| 全長 | 頭胴長と尾を合わせて約53cm前後 |
| 体重 | 約0.7〜0.8kg |
| 体色 | 全体に灰褐色。頭頂部はやや暗く、背中には暗灰色の線が入ることがある。腹面は灰色がかる |
| 顔・耳の特徴 | 大きな目を持つ夜行性の顔つき。Lepilemur 属の中では耳があまり目立たないとされる |
| 手足の特徴 | 手足に発達した肉質のパッドがあり、枝をつかみやすい。樹上での垂直移動や跳躍に適応している |
| 雌雄差 | 外見上の雌雄差は大きくないとされる |
| 活動時間 | 夜行性 |
| 生活場所 | 樹上性。日中は樹洞、つる植物の密集部、枝葉の中などで休む |
| 休息場所 | 地上1〜8mほどの樹洞や密な植物の中で眠る記録がある。多くは6〜8mほどの高さが利用される |
| 移動方法 | 垂直に木へしがみつき、後肢の力で枝から枝へ跳躍する。英名の sportive は、この敏捷な跳躍行動に由来する |
| 食性 | 主に葉を食べる葉食性。補助的に果実や花も食べる |
| 消化の特徴 | 葉のセルロースを効率よく利用するため、大きな盲腸を持つ。糞を再摂取する行動も知られる |
| 採食行動 | 夜間に樹上で採食する。低栄養の葉を主食にするため、省エネルギー型の生活をする |
| 社会性 | 基本的には単独性が強い。雄はなわばりを持ち、複数の雌の行動圏と重なることがある |
| 繁殖様式 | 一夫多妻的とされることが多いが、詳細は十分に解明されていない |
| 繁殖期 | Animal Diversity Web では4〜8月に繁殖するとされる |
| 出産時期 | Lepilemur 属では9〜12月に出産する傾向がある |
| 妊娠期間 | 約120〜150日 |
| 産子数 | 通常1頭 |
| 離乳 | 約4か月 |
| 独立 | 約1年で母親から独立するとされる |
| 性成熟 | 雌雄ともに約18か月とされる |
| 子育て | 母親が単独で育てる。母親が採食に出る間、子どもを枝に残しておくことがある |
| 寿命 | 野生で約8年、飼育下ではLepilemur属で15年ほどの記録があるとされる |
| 鳴き声 | 大きなカラスのような声となわばりを示す声、接近した相手を拒むような声が知られる |
| コミュニケーション | 音声、匂いづけ、接触、視覚情報などを使う。なわばり境界で糞や匂いを利用する可能性が高い |
| 天敵 | マダガスカルボア、大型猛禽類、人間による狩猟など |
| 主な脅威 | 森林伐採、焼畑、薪炭材採取、木炭生産、違法狩猟、森林の分断、農地化、人間活動の拡大 |
| 特に深刻な問題 | 生息地が小さな森林片に分断され、個体群が極めて小さいこと。局所的な伐採や狩猟でも種全体に大きな影響が出る |
| 個体数 | IUCN SOSでは100頭未満とされる。過去の推定や資料には幅があるが、現在は極めて少数とみなされる |
| 保護区との関係 | Montagne des Français 周辺などで保全対象とされるが、残された生息地は人間活動の圧力を強く受けている |
| 保全活動 | 森林片の保護、地域住民主体の保全、森林パトロール、在来樹種の植林、燃料用木材への依存軽減、環境教育、エコツーリズム支援など |
出典
- IUCN Red List:Sahafary Sportive Lemur / Lepilemur septentrionalis
https://www.iucnredlist.org/species/11622/115567059 - IUCN SOS:Community conservation of the northern sportive lemur
https://iucnsos.org/projects/community-conservation-of-the-northern-sportive-lemur/ - Animal Diversity Web:Lepilemur septentrionalis / northern sportive lemur
https://animaldiversity.org/accounts/Lepilemur_septentrionalis/ - Primate Conservation:Rapid Survey and Assessment of the Northern Sportive Lemur
https://bioone.org/journals/primate-conservation/volume-2013/issue-27/052.027.0109/Rapid-Survey-and-Assessment-of-the-Northern-Sportive-Lemur-Lepilemur/10.1896/052.027.0109.full - New England Primate Conservancy:Sahafary Sportive Lemur
https://neprimateconservancy.org/sahafary-sportive-lemur/
最終評価2018年:キタイタチキツネザル「CR:深刻な危機」
マダガスカルの他の現生動物相の多くと同様、生息地の損失がこの種にとって最大の脅威であり、石炭生産のためにこの種の生息に適した森林域が伐採され、劇的に減少している。
出典:訳者 岩槻邦男、太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル『IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑』/ 発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 / © Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 項目 | 2014年の図鑑 | 現在(2026年確認) |
|---|---|---|
| 和名 | キタイタチキツネザル | キタイタチキツネザルとして扱って問題ない。英名では現在、Sahafary Sportive Lemur がIUCN上で使われている。 |
| 英名 | Northern Sportive Lemur | Sahafary Sportive Lemur。別名として Northern Sportive Lemur、Northern Weasel Lemur も使われる。 |
| 学名 | Lepilemur septentrionalis Rumpler & Albignac | Lepilemur septentrionalis。学名は現在も有効。 |
| 分類 | キツネザル科と記載 | 現在の分類では、霊長目・キツネザル下目・Lepilemuridae・Lepilemur 属として扱われる。日本語では図鑑上「キツネザル科」と表記されているが、現在の分類情報では Lepilemuridae とするのがより正確。 |
| IUCNカテゴリー | 絶滅危惧IA類。IUCN表記では CR。 | CR、Critically Endangered。日本語では絶滅危惧IA類相当。2026年時点で改善したとは言えない。 |
| IUCN評価年 | 図鑑掲載時点ではCRとして紹介。図鑑本文は2014年前後の知見に基づく内容。 | IUCN Red List の最新評価は2018年5月7日評価。2026年6月確認時点でも、掲載上はCR。 |
| レッドリスト基準 | 図鑑では詳細な基準番号までは本文に見えない。個体数の少なさ、分布の狭さ、生息地減少が中心。 | A2acd+3cd+4acd; C2a(i,ii); D。過去・現在・将来の個体群減少、極小個体群、分布・生息地の悪化が評価理由に含まれる。 |
| 個体数の見方 | 分散する群れの個体をすべて合わせても、おそらく100頭を超えないと考えられていた。 | IUCN表示では成熟個体数40。2019年調査をもとにした2020年論文では Montagne des Français で87個体を確認。ただし成熟個体数とは同じ意味ではない。 |
| 個体数傾向 | 減少傾向として扱われていた。 | IUCN上の個体群傾向は Decreasing、減少。2020年論文では局所的に2012〜2013年より多い確認数が出たが、全体として危機が去ったとはされていない。 |
| 分布 | マダガスカル北端部。地図では非常に狭い範囲として示されている。 | マダガスカル北部、Irodo川以北。現在は主に Montagne des Français 周辺に残るとされ、分布域はきわめて限定的。 |
| 主要な生息地 | 森林。図鑑本文では、生息に適した森林域が石炭生産のために伐採されていると記載。 | 乾燥落葉樹林、ギャラリー林、Montagne des Français の森林断片。残存林は細かく分断され、場所によっては強く劣化している。 |
| 最大の脅威 | 生息地の損失。特に石炭生産のための森林伐採が強調されている。 | 現在も最大級の脅威は生息地の損失・劣化。木炭生産、伐採、焼畑、放牧、都市 Antsiranana 周辺の燃料需要が問題として残る。 |
| 石炭生産・木炭生産 | 図鑑では「石炭生産」と表現され、生息に適した森林域の伐採が劇的な減少を招いていると説明。 | 現在の英語資料では主に charcoal production、つまり木炭生産の文脈。都市部の燃料需要が森への圧力になっている。図鑑の「石炭」は、内容としては木炭生産と読んだ方が自然。 |
| 狩猟 | 公式に保護されているにもかかわらず、食用に狩猟されることもあると記載。 | IUCNや解説資料でも、違法狩猟・ブッシュミート利用が脅威として扱われる。ただし現在の中心的脅威は、森林の消失・劣化・分断化。 |
| 保護区との関係 | すべての個体群が保護区域外に生息しているので、将来はきわめて不確実と記載。 | 2015年に Montagne des Français が保護地域化されたため、図鑑時点より制度面では前進。ただし、保護指定後も違法伐採、木炭生産、放牧、焼畑は続いている。 |
| 調査状況 | 詳細な調査により、他の森林区域から未確認の下位個体群が見つかるかもしれないという期待が残されていた。 | 2012〜2013年調査では52個体、または Montagne des Français で49個体規模の確認が報告され、2019年調査では87個体が確認された。ただし確認地点は中央部の森林断片に偏り、北部・南端部では不在またはほぼ不在とされた。 |
| 2014年からの良い変化 | 図鑑時点では保護区外に取り残され、見通しは非常に悪い。 | Montagne des Français の保護地域化、現地パトロール、再植林、地域住民を含むモニタリング、代替燃料・燃料用植林などの保全活動が進められている。 |
| 2014年からの悪い変化 | すでに森林伐採と個体数減少が深刻。 | 危機は継続。保護地域化後も人為的な撹乱は続き、残された個体が少数の森の断片に集中している可能性がある。局所的な確認数増加を、単純な回復とは読めない。 |
| Green Status | 図鑑には記載なし。 | IUCN Green Status では Critically Depleted。Species Recovery Score は17%と表示され、種の回復状態としては著しく枯渇した状態。 |
| 国際取引規制 | 図鑑からは確認できない。 | CITES附属書I掲載。商業的国際取引は原則として厳しく制限される。 |
| 現在の総合評価 | 100頭未満とみられる極小個体群で、森林破壊と狩猟により将来が不確実な種。 | 2026年時点でも、世界で最も危機的な霊長類の一つ。保護区化や調査による前進はあるが、成熟個体40というIUCN推定、減少傾向、森林分断、木炭生産圧を考えると、危機はむしろ現在進行形。 |
| 特に修正したい点 | 「石炭生産」と読める表現。 | 現在の根拠資料に照らすと、ここは地下資源としての石炭ではなく、森林を伐って作る木炭、charcoal production の意味で整理するのが適切。 |
出典
- IUCN Red List|Sahafary Sportive Lemur Lepilemur septentrionalis
https://www.iucnredlist.org/species/pdf/115567059 - IUCN Green Status Supplementary Information|Lepilemur septentrionalis
https://nc.iucnredlist.org/redlist/content/attachment_files/Green_Status_Supplementary_Information_11622.pdf - Primate Conservation 2020|A Re-evaluation of the Northern Sportive Lemur Population at Montagne des Français
https://protectedareas.mg/content/documents/0e97e083-6ae7-428a-88c2-b99b5506e6b2/80c1b64acb7343dd8d01d1c6fadb6b7f.pdf - IUCN SOS|Improving Reforestation and Community Livelihoods for the Conservation of the Critically Endangered Northern Sportive Lemur
https://iucnsos.org/projects/improving-reforestation-and-community-livelihoods-for-the-conservation-of-the-critically-endangered-northern-sportive-lemur-at-montagne-des-francais/ - IUCN Library|Lemurs of Madagascar: A Strategy for Their Conservation 2013–2016
https://portals.iucn.org/library/efiles/documents/2013-020.pdf
キタイタチキツネザルは、2014年時点ですでに個体数100頭未満と推定される極めて危機的な種であり、2026年確認時点でもIUCNレッドリスト上の評価はCR(絶滅危惧IA類相当)のままである。現在は成熟個体数40と表示され、個体群傾向も減少とされている。一方で、Montagne des Françaisの保護地域化や再調査により、局所的には新たな確認個体も報告されている。しかし、木炭生産、伐採、焼畑、放牧、狩猟などによる生息地の劣化と分断は継続しており、確認数の増加を単純な回復とは評価できない。Green Statusでも「Critically Depleted」とされ、保全措置は進んだものの、種全体の存続可能性は依然として極めて低い状態にある。
⬇︎キタイタチキツネザルの保護活動の種類です。必要なら開いてください。
キタイタチキツネザル(Lepilemur septentrionalis)は、英名では Northern sportive lemur または Sahafary sportive lemur と呼ばれます。現在確認できる保全活動は、飼育下繁殖よりも、マダガスカル北部の乾燥林、とくに Montagne des Français 周辺の残存林を守る活動が中心です。IUCN SOS の2026〜2027年事業では、地域主導の森林保護、森林再生、代替燃料、代替生計、環境教育、エコツーリズムが組み合わされています。(IUCN SOS)
| 保護活動の種類 | 内容 | 実施・提案の状況 | 重要度 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| 残存林の保護 | Montagne des Français 周辺に残る乾燥林の断片を守る | 実施中 | 最重要 | 本種は極めて狭い範囲の乾燥林に依存しており、残された森そのものを守ることが最優先 |
| 保護区内の管理強化 | Montagne des Français 保護地域での監視・管理を強める | 実施中・継続必要 | 最重要 | 既存の保護地域内でも違法伐採、木炭生産、狩猟、土地利用圧が残るため、指定だけでなく実効的な管理が必要 |
| 地域住民主導の保全 | 地域住民を保全の担い手として参加させる | 実施中 | 最重要 | IUCN SOS の Miaraka 事業では、地域主導・地域利益型の保全が重視されている |
| 森林パトロール | 地元の森林エージェントや地域パトロールチームを訓練・装備し、違法行為を抑える | 実施中 | 最重要 | 違法伐採、木炭生産、狩猟、森林破壊の抑止に直結する活動 |
| 違法伐採対策 | 乾燥林の伐採や薪・木炭目的の樹木利用を減らす | 実施中・継続必要 | 最重要 | 本種の主な脅威は生息地の消失・劣化であり、森林資源の過剰利用が大きな原因 |
| 木炭生産の削減 | 木炭への依存を減らし、自然林からの伐採圧を下げる | 実施中 | 最重要 | 2017〜2019年のIUCN SOS事業では、木炭生産を減らすための燃料木植林が行われた |
| 燃料木プランテーション | 自然林を切らずに燃料を得るため、専用の燃料木を植える | 実施中 | 高い | 代替燃料源を作ることで、キツネザルの生息林への伐採圧を下げる |
| 在来樹種の植林 | 劣化した森林に在来樹種を植え、自然林の回復を進める | 実施中 | 高い | 2026〜2027年の事業では、在来樹種の植栽による森林再生が活動内容に含まれる |
| 森林再生 | 劣化した乾燥林を回復させ、利用可能な生息地を広げる | 実施中 | 高い | 生息地が細かく分断されているため、単に守るだけでなく、回復させる活動が重要 |
| バッファーゾーン造成 | 重要な森の周辺に緩衝地帯をつくり、人間活動の影響を弱める | 実施中 | 高い | 森林断片の外縁部は劣化しやすいため、周囲に緩衝帯を作ることで生息地の質を守る |
| 生息地回廊の形成 | 分断された森林断片をつなぎ、移動や遺伝的交流の可能性を高める | 実施中・必要 | 高い | 小さな孤立個体群では、近親交配や局所絶滅のリスクが高まる |
| 個体群モニタリング | 残存個体数、行動、生息地利用、生活史を調べる | 実施中 | 最重要 | 2017〜2019年事業では、地域住民を雇用してキツネザルのモニタリングを行うことが成果として示されている |
| 再評価調査 | Montagne des Français における個体群の現状を再評価する | 実施あり・継続必要 | 高い | 2023年に個体群再評価と保全状況レビューに関する論文情報が確認できる |
| 生息地利用研究 | どの森、樹洞、樹種、森林構造を利用しているかを調べる | 実施中・必要 | 高い | 夜行性で樹洞などを利用するため、単なる森林面積だけでなく、生息に必要な構造の把握が重要 |
| 狩猟対策 | 食用目的や偶発的な捕獲・狩猟を減らす | 必要 | 高い | 森林作業や木炭生産に伴う狩猟が脅威として挙げられている |
| 自然資源の過剰利用対策 | 薪、木炭、建材、農地拡大などによる森林資源の過剰利用を抑える | 実施中・必要 | 最重要 | 2026〜2027年事業では、自然資源の過剰利用が脅威として明記されている |
| 焼畑農業の代替 | 現在の焼畑的な農法に代わる農業手法の可能性を検討する | 実施・検討あり | 高い | 2017〜2019年事業では、焼畑に対抗する代替農業手法の実現可能性評価が含まれていた |
| 代替生計支援 | 森を切らなくても生活できる収入源を作る | 実施中 | 最重要 | 保全を長続きさせるには、地域の貧困や生活燃料の問題に同時に向き合う必要がある |
| 養蜂支援 | 蜂蜜生産など、森林保護と両立しやすい収入源を育てる | 実施予定・実施中 | 中〜高 | 2026〜2027年事業では、養蜂が代替生計の一つとして挙げられている |
| 果樹・果実生産 | 果樹栽培などを通じて、森林依存を減らす | 実施予定・実施中 | 中〜高 | 収入源を多様化し、木炭・薪への依存を下げる狙い |
| ヤギ乳事業 | ヤギ乳生産など、地域収入の多様化を図る | 実施予定・実施中 | 中 | 森林保全と地域生活を両立させるための代替生計策 |
| 手工芸支援 | 地域の手工芸を収入源として育てる | 実施予定・実施中 | 中 | とくに女性や若者の参加機会を広げる活動として位置づけられる |
| ビジネス研修 | 代替生計を実際の収入につなげるための研修を行う | 実施予定・実施中 | 中〜高 | 収入源を作るだけでなく、継続可能な小規模ビジネスにするための支援 |
| 公平な利益配分 | エコツーリズムや代替生計の利益を地域内で公平に分ける仕組みを作る | 実施予定・実施中 | 高い | 保全の利益が一部に偏ると、地域全体の協力が得にくくなる |
| 地域型エコツーリズム | キツネザルや自然観察を地域収入につなげる | 実施中・拡大予定 | 高い | Miaraka 事業では、地域主導のエコツーリズムを保全インセンティブとして育てる |
| エコツーリズム施設整備 | ツリーハウスなど、観光インフラを整える | 実施予定・実施中 | 中 | 収益が森を守る理由になるよう、自然観察型観光を支援する |
| 環境教育 | 学校や地域で、キツネザルと森の重要性を伝える | 実施中 | 高い | 2017〜2019年事業では学校・地域イベント、2026〜2027年事業では3校での教育プログラムや自然キャンプが含まれる |
| 若者のリーダー育成 | 子どもや若者に生態知識、リーダーシップ、保全意識を育てる | 実施中 | 高い | 長期的な保全には、次世代が地域の森を守る主体になることが重要 |
| 女性の参画 | 女性を保全活動・代替生計・地域リーダーとして支援する | 実施中 | 中〜高 | 2026〜2027年事業では、女性と若者を保全リーダーとして力づけることが示されている |
| 文化・芸術を使った普及 | 壁画、物語、地域文化を通じて保全意識を高める | 実施中 | 中 | Miaraka 事業では、アートや文化表現を使って地域の誇りと所有感を育てる |
| 伝統知識の活用 | 地域に伝わる自然利用や文化的知識を保全に取り入れる | 実施中 | 中 | 外部主導ではなく、地域の価値観と結びついた保全にするための活動 |
| One Health 型の保全 | 生態系の健康と人間の健康・生活を一体として考える | 実施中 | 中〜高 | IUCN SOS は、森・野生動物・人間社会の健康がつながっているという考え方で事業を進めている |
| 行政との連携 | 地方当局や政府関係者と協力して森林保護を進める | 実施中 | 高い | 地域パトロールや森林管理は、住民だけでなく行政との連携が必要 |
| NGO・研究機関の連携 | Conservation Fusion、Madagascar Biodiversity Partnership、Omaha’s Henry Doorly Zoo などが関与 | 実施中 | 高い | 複数組織が教育、研究、再植林、地域支援を分担している |
| 国際的な保全資金 | IUCN SOS Lemurs などの国際助成を活用する | 実施中 | 高い | 本種のように個体数が極端に少ない種では、継続的な資金確保が重要 |
| 種別行動計画への位置づけ | Lemurs of Madagascar の保全戦略で優先種として扱う | 実施あり | 高い | 2013〜2016年のIUCN/SSC系戦略では、Montagne des Français の優先種として本種が挙げられ、Madagascar Biodiversity Partnership が主要アクターとされた |
| CITESによる国際取引規制 | CITES附属書Iにより、国際商取引を厳しく制限する | 実施中 | 中 | 主な脅威は国際取引ではなく生息地破壊だが、法的保護の基盤として重要 |
| 飼育下繁殖 | 動物園などで繁殖させる | 主要対策としては確認できず | 低〜保留 | 現在確認できる保全の中心は、生息地保全、地域参加、再植林、監視であり、飼育下繁殖ではない |
| 再導入・移殖 | 個体を別の場所へ移す | 主要対策としては確認できず | 低〜保留 | 個体数が少なく、生息地も限られるため、まずは現在残る生息地の保護と回復が優先される |
| 緊急保全 | 絶滅を防ぐため、残存個体群と生息地を短期集中的に守る | 必要・実施中 | 最重要 | IUCN SOS は、本種が100個体未満とされる極めて危険な状態にあり、緊急の地域中心型保全が必要だと説明している |
出典
- IUCN SOS|Community conservation of the northern sportive lemur
https://iucnsos.org/projects/community-conservation-of-the-northern-sportive-lemur/ - IUCN SOS|Improving Reforestation and Community Livelihoods for the conservation of the Critically Endangered Northern Sportive Lemur at Montagne des Français
https://iucnsos.org/projects/improving-reforestation-and-community-livelihoods-for-the-conservation-of-the-critically-endangered-northern-sportive-lemur-at-montagne-des-francais/ - IUCN Library|Lemurs of Madagascar: A Strategy for Their Conservation 2013–2016
https://portals.iucn.org/library/efiles/documents/2013-020.pdf - Protected Areas Madagascar|A re-evaluation of the northern Sportive lemur population at Montagne des Français
https://protectedareas.mg/document/show/470038 - New England Primate Conservancy|Sahafary Sportive Lemur
https://neprimateconservancy.org/sahafary-sportive-lemur/
最後に
Questioner: So they chop down the forest to make charcoal. And while they’re out there, even though they know these animals are protected, they have nothing to eat. So they’ll hunt and eat whatever they can find, even the Northern Sportive Lemurs. That’s what’s happening, right? By the way, is this charcoal the same stuff we use for camping and barbecues?
Me: It definitely seems like it. But let’s dig deeper into the root cause of this deforestation and find out where it’s being exported and which country is using it the most.
質問者:木炭生成のために森林伐採をする。そのときの食料として保護されているのはわかっているけど、食べるものがないからキタイタチキツネザルさんでもなんでもいいから狩って食べている。ってことなんだろうね。ところでこの木炭ってキャンプやバーベキューとかで使う「あれ」ですよね。
私:きっと「あれ」だと思われますが、この森林伐採の本元である、どこに輸出されてどこの国が一番使用しているのか、を深掘りしてみます。
マダガスカルの木炭は「どこへ」行くのか?
マダガスカルで生産される木炭は、先進国に輸出されているわけではありません。
ほぼ100%、マダガスカルの「国内」で消費されています。
世界銀行などの2024年の貿易データによると、マダガスカルから国外へ正規に輸出された木炭はわずか「20kg」であり、統計上はゼロに等しい状態です。
なぜ国内でそれほど木炭が必要なのか?
先進国では木炭はレジャー用品ですが、マダガスカルでは「毎日のご飯を作るための絶対的な生命線(調理用燃料)」です。
- エネルギーインフラの未発達: マダガスカルは国民の90%以上(統計によっては97%)が、日々の煮炊きに薪や木炭を使用しています。ガスや電気は非常に高価でインフラも整っていないため、都市部の人々であっても、最も安価で手に入りやすいエネルギーが木炭なのです。
- 都市部の爆発的需要: 人口増加と都市部への人口集中により、都市部での木炭需要は過去30年で3倍になったとも報告されています。例えば首都アンタナナリボだけでも、年間約11万トンの木炭が消費されていると推定されています。
なぜ貴重な森を伐採してまで炭を作るのか?
「食べるものがないからキツネザルを狩る」ここには「極度の貧困」が深く関わっています。
- 最後の現金収入源: 気候変動による深刻な干ばつで農作物が枯れ、漁獲量も減っている中、農民や漁民が生活の糧を失っています。彼らが今日・明日を生き延びるためのお金を得る、最も手っ取り早くて確実な手段が、誰の所有でもない森の木を切り倒し、「炭焼き」をして都市部に売ることなのです。
- 非効率な伝統的製法: 現地の伝統的な炭焼きの技術は非常に効率が悪く、10kgの木材からわずか1kgの木炭しか作れません。そのため、少しの炭を作るために膨大な数の木が切り倒されていきます。
悲劇の構図
つまり、キタイタチキツネザルをはじめとするマダガスカルの森が消滅している理由は、「外国の巨大企業による搾取」や「先進国の贅沢な消費」ではありません。
「その国に住む人々が、今日のご飯を炊き、家族を養って生き延びるために、自分たちの国の森を切り崩して燃やすしかない」という、極めて根深く、解決が難しい貧困とエネルギー問題の連鎖が原因なのです。
現在行われている対策
この絶望的な状況に対して、国際機関や保護団体も以下のようなアプローチで深掘りした支援を行っています。
- 人工林の育成: 自然の森(手つかずの生態系)を守るため、成長が早く木炭に適したユーカリなどの木を専用のプランテーション(人工林)で育て、そこから都市部へ木炭を供給する仕組み作り。
- 高効率なコンロの普及: 少ない炭や薪で長持ちする「改良型かまど(エココンロ)」を安価に普及させ、各家庭の木炭消費量そのものを半分以下に減らす取り組み。
- 代替燃料の開発: 乾燥した草や農業廃棄物を固めて作る「代替ブリケット(成型炭)」を普及させ、木を切る必要をなくすプロジェクト。
地球の裏側から見ると「自然破壊だ」と批判するのは簡単ですが、現地の人々にとっては「森を守るか、今日の家族の命を守るか」という究極の選択の毎日のようです。
Questioner: So we’re not talking about the charcoal we carelessly burn through while laughing and having a blast on a weekend trip. They’re making it strictly as a daily lifeline—because charcoal burns hotter, lasts longer, and is way easier to store than raw wood.
Me: From our privileged perspective, it’s so easy to just assume, “Some rich country must be forcing them to clear-cut the trees!” It never even crossed my mind that the locals are logging their own forests just to make charcoal for their own survival.
Questioner: Honestly, that makes the whole situation way more devastating than if it were just some foreign country exploiting them.
Me: Exactly. They’re literally whittling away the very forests they grew up in and hunting the animals they’ve shared their home with, all just to stay alive.
Questioner: But even then, that’s still us looking at it through our own lens, right? To the people actually living there, their reaction to “climate change” is probably something like, “Climate change? Can I eat that?”
Me: You hit the nail on the head. Let me dig into that.
質問者:僕たちがレジャーで、「きゃっきゃ」とはしゃぎながら無駄に燃やしている木炭ではなくて、生活のエネルギーとして純粋に、生木を燃やすより長持ちしてカロリーも高くて保存もできる木炭を生成しているってことなんだね。
私:先進国目線でこの木炭をみるとどうしても「どこかの国がつくらせて伐採させてるんだろ!」と疑ってしまいますが、まさか現地の人たちが生きるために森林を伐採して、自分たちの生活のために木炭を作っているとは思いませんでした。
質問者:これって、どこかの先進国が作らせてるとかいう問題よりも深刻だよね。
私:そうですよね。自分たちが育った森を削りながら、共に暮らしてきた動物たちを狩りながら生きているのですからね。
質問者:でも、これって、私たち側からの考えで、現地の人からしたら、「気候変動?それ食べれるの?」ってぐらいの感覚なのかもしれないよね。
私:それあり得ますね。調べます。
「今日を生きる」ためのタイムリミット
マダガスカルでは人口の約70%が貧困線以下の生活を送っており、特に農村部では「今日、家族に食べさせるものがあるか」が最大の関心事です。
- 気候変動の被害者としての現地住民: 実は、現地の人々も気候変動による環境破壊に気づいていないわけではありません。「干ばつで作物が育たない」「サイクロンで家畜が死ぬ」といった形で、むしろ先進国よりも直接的に気候変動の暴力に晒されています。
- 「環境保護」より「今日の命」: 干ばつで農業が成り立たなくなった結果、210万人もの人々が深刻な食糧危機に直面しています。彼らにとって、森に入って木を切り、炭を焼いて小銭を稼ぐことは「環境破壊」ではなく「今日の食費を得るための最後の手段」なのです。数十年後の地球環境のために、今日の子供を餓死させる親はいません。
ふたつの「依存」の残酷な対比
この問題を俯瞰すると、先進国と途上国で全く異なるベクトルが働いていることがわかります。
私たちが生きる先進国の社会は、行き過ぎた資本主義や化石燃料に依存した巨大な電力網に支えられています。気候変動への対策が必要だとわかっていても、今の便利で快適な生活や経済システムを手放すことができない、いわば「現状維持依存」の病に陥っている状態です。
一方で、マダガスカルの人々が直面しているのは、文字通りの「生存への依存」です。巨大なインフラ網を持たない彼らは、自給自足のエネルギー(=目の前にある生の木材)に直接頼るしか生きていく術がありません。同じ「エネルギーへの依存」であっても、片方は豊かさを維持するため、もう片方は命を繋ぐためのものという、極めて重苦しい非対称性が存在しています。
動物保護が「悪」になる瞬間
ここで、キタイタチキツネザルの保全活動における最大のジレンマが発生します。
- 絶滅を防ぐために生息地を「保護区」に指定し、立ち入りや伐採を禁止することは、現地の人々からすれば「生活の糧を強制的に奪われること」と同義になります。
- そのため、代替の収入源(環境に配慮した農業やエコツアーなど)の提供や、少ない薪で煮炊きできる高効率なコンロの普及などをセットで行わない限り、保護活動は単なる「先進国からの押し付け」となり、住民との間に激しい対立を生んでしまいます。
私たちが「足るを知る」生活を模索し、環境負荷の少ない独立したエネルギーシステムを構築しようとするのは、未来を見据えた非常に重要な選択です。しかし、地球の裏側では、その「足る」ための最低限のエネルギーすら得られず、森と動物を消費し尽くすことでしか命を繋げない人々がいるのが現実です。
Questioner: These are the people taking the absolute hardest hit from climate change on the front lines, yet they still have to chop down the forests for charcoal and hunt the local wildlife just to keep their families fed.
Me: There’s no way they don’t know. They see exactly what’s happening. Right at this very second, while we sit here talking in a nice, air-conditioned room, someone out there is walking into the woods. They’re chopping down trees, firing up the kilns to make charcoal, hunting whatever animals they can find, and using that very charcoal to cook a meal just so their family can survive another day.
Questioner: I hate to say it, but it really feels like they’re the ones footing the bill for our “status quo addiction” here in the developed world.
Me: To our shame, I think you’re exactly right. If we don’t shake this developed-world mindset of “this is how it’s always been” or “let’s just keep things comfortable the way they are,” that invoice is going to keep landing on their doorstep forever.
Questioner: It just leaves a bad taste in your mouth, doesn’t it? We really should be paying our own debts.
Me: Living here in Japan, we have too much. We’re drowning in abundance. If you want something, you just tap a screen, and it shows up at your door the next day. Don’t like it? Just send it back. You plug a cord into the wall, and you have power 24/7. You open the freezer, and there’s cold ice cream waiting for you. You turn a knob, and there’s instant fire. You turn a tap, and crystal-clear, drinkable water flows out. You turn a key, and you’ve got your own personal machine that can take you anywhere you want to go instantly. I could go on forever. If this isn’t the definition of “having way too much,” I don’t know what is.
Questioner: That’s why we really need to take a hard look at the concept of “knowing when we have enough.”
Me: The catch is, once you’ve tasted that kind of convenience, it’s incredibly hard to let it go. We are literally addicted to the status quo. It might honestly be harder to kick than a severe drug habit—and the worst part is, there’s no rehab or therapy for it.
Thank you for taking five minutes out of your day to read this. I truly hope those five minutes somehow make their way to the Sahafary Sportive Lemur.
鶏人|Keijin
質問者:気候変動の影響を真っ先にまともに受けている地域なのに、それでも森林を伐採して木炭を作って、森の動物たちを狩って家族を支えていかなければならないんだよね。
私:知らないわけないですよね。気が付いてないわけないですよね。私たちがエアコンの効いた部屋で話し合っている今この時も森に入り木を切って鎌で燃やし木炭を作って、森に入り動物たちを狩って、その木炭で調理して家族を養っている。
質問者:こんなこと言っちゃなんだけど、私たち先進国が「現状維持依存」してる「ツケ」を彼らが支払っているってことになるよね。
私:恥ずかしながらそうなのだと思います。だから「いままで、こうだったから」とか「ずっと、このままがいい」とかの現状を維持しようとする先進国の考え方を変えていかないと、このツケの支払い明細はいつまでも彼らに届いてしまいます。
質問者:自分のツケは自分で払わないと、なんか気持ち悪いもんね。
私:私たちがいま生きている日本は、足りすぎています。満ち足りているんです。欲しいものがあればスマホをタップすれば翌日にその画面に表示されていたものが届く。その届いたものが気に入らなければ、送り返す。コンセントにプラグを挿せば24時間いつでも電気が流れる。冷凍庫を開ければ冷たいアイスがいつでも食べられる。コンロをひねればすぐに火が付く。水道をひねれば濁っていない水がでる。それも飲める。キーをひねればどこにでもすぐに移動できる乗り物を個人で所有している。あげればキリがありません。これを足りすぎていると言わないで、何を足りすぎているというのでしょう。
質問者:だから僕たちは、「足るを知る」これを深く考えた方が良さそうだね。
私:だけど、一度知ってしまったものを手放すのは、とても難しいんです。「現状維持」に「依存」しているんですから。これは、きっと重度の薬物依存よりも厄介であり、セラピーも病院もないんですよ。
貴重な5分間を、ありがとうございました。
キタイタチキツネザルに、その5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin
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