※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
キプンジ(Rungwecebus kipunji)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2019年、IUCNレッドリストで【EN:危機】と評価されました。
つまり、2014年から2019年にかけて、
キプンジは「崩れ落ちる運命に、抗う祈りの群れ」状態になりました。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるキプンジの最新評価は2019年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/136791/17961368
命の道がつなぐ未来|キプンジ保全の包括的戦略
⬇︎キプンジの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | キプンジ |
| 英名 | Kipunji |
| 学名 | Rungwecebus kipunji |
| 分類 | 哺乳類・霊長目・オナガザル科 |
| 分布 | タンザニア南部(ルングウェ山地とニンドゥーリュ山地) |
| 主な生息地 | 山地の湿潤林(標高1,300〜2,450m付近) |
| 体長 | 約90〜100cm(尾を含むと約135cm) |
| 体重 | オス:約16kg、メス:約10kg |
| 寿命 | 推定20年以上(野生下) |
| IUCN評価 | EN(絶滅危惧) |
特徴
- 新属・新種:2005年に発表された新種のサルで、Rungwecebus という独自の属が設けられた。
- 外見:灰褐色の体毛で、顔は黒く、冠羽のような毛が頭部にある。
- 鳴き声:低く「ホンホン」と響く特徴的な鳴き声を発する。
- 発見の意義:20世紀後半以降に確認された霊長類の中で、非常に注目された種。
生態と行動
- 群れ生活:10〜35頭程度の群れを作り、樹上で生活する。
- 食性:主に葉や果実、花、若芽を食べるが、時に樹皮も食べる。
- 生息域:高度の高い森林に依存し、農地開発や伐採で分断されている。
- 繁殖:詳細は不明だが、他のオナガザル類と同様に1子を出産する。
- 脅威:森林伐採、農業開発、牧畜による生息地破壊、狩猟。
2014年絶滅危惧種:キプンジ【CR:深刻な危機】
効果的な保護や生息地の回復、また特に個体群の経時的観測と啓発活動に加えて、移動のための「緑の回廊」を整備することもこの独特なサルが存続するために不可である。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 観点 | 分断化による問題 | 緑の回廊がもたらす効果 |
|---|---|---|
| 遺伝的多様性 | 近親交配が進み、病気や環境変化に弱くなる | 異なる集団の交流で遺伝子の多様性を維持 |
| 食料・繁殖 | エサや繁殖相手が不足し、移動も困難 | 広範囲でエサやパートナーを安全に探せる |
| 安全性 | 無理な移動で交通事故などの危険増加 | 安全に移動でき、災害時も別の場所へ避難可能 |
| 種の存続 | 個体群が孤立し、絶滅リスクが高まる | 絶滅のリスクを分散・軽減できる |
森や自然が道路や開発によって分断されると、そこにすむ動物たちは遺伝的に孤立し、絶滅のリスクが高まる。
そうした問題を防ぐために、分断された森と森をつなぎ、動物たちが安全に移動できる「緑の回廊」という考え方が重要になる。
身近な例では、信濃川の河川敷や里山も、小さな「命の道」として大切にされている。
出典:新潟市「生物多様性の保全」白書 第4章
⬇︎キプンジの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地の保護 | タンザニア南部高地の森林を伐採や農業拡大から守り、重要な生息環境を維持 |
| 保護区の設定 | ルングウェ山やキトゥロ高原の森林を自然保護区・国立公園として指定 |
| 法的保護 | タンザニア国内で絶滅危惧種に指定され、狩猟や取引を禁止 |
| 森林回復 | 断片化した生息地をつなぐ森林回廊の再生・植林事業を推進 |
| 国際的な支援 | 国際自然保護団体(WCSやIUCN)による資金援助・保護活動を展開 |
| 市民・地域参加 | 地域住民と協力した環境教育、持続可能な森林利用の促進 |
| 研究とモニタリング | 個体数調査、行動・生態研究、遺伝的多様性の解析を継続 |
主な取り組み
- 生息地保全:タンザニア南部の森林を伐採や農業から守る
- 保護区設定:ルングウェ山やキトゥロ高原を保護区に指定
- 国内法保護:絶滅危惧種に指定し狩猟・取引を禁止
- 森林回復:植林や森林回廊づくりで断片化を改善
- 国際支援:IUCNやWCSが資金援助と保護活動を実施
- 地域参加:住民と協力した環境教育や森林管理
- 科学研究:個体数や生態を調査し保全戦略に活用
最後に
これを読んで、どのように感じましたか?
「動物と人を分けた方が安全だろ?」
と、人間中心主義?
「命の道って素敵…」
と、絶賛しますか?
感じ方は、千差万別あると思います。
絶滅の淵にいたこのサルを救った「科学的な調査」「政府による法的な保護」「地域住民の生活向上と協力」という3つの要素が、見事に連携して大きな成果を上げた。
| 取り組み | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 森の保護と違法行為の激減 | 国立公園・保護区の設立(2005年キツロ国立公園、2009年ルングウェ山自然保護区)/レンジャーパトロール強化 | 違法伐採を90%以上減少/密猟ワナを81%減少/住処の安全確保 |
| 地域コミュニティとの連携 | 養蜂など代替収入源を支援/薪を植林で確保/学校や映像を用いた環境教育 | 住民の生活改善と森の保護を両立/「森は水をもたらす」という認識普及 |
| 緑の回廊による連結 | 分断された2つの森をつなぐ回廊を整備/科学的調査で計画 | 群れの交流が可能に/遺伝的多様性を維持し長期存続を可能に |
この「キプンジの奇跡」は、ただ一つの特効薬によってもたらされたわけではない。
科学的な知見に基づいて政府が法的な枠組みを作り、そして地域の人々が主役となって森を守る活動に参加する。
この3つの歯車が完璧に噛み合ったからこそ成し遂げられた、まさに「包括的な保全戦略の勝利」だった。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な命である5分間を本当にありがとうございました。
キプンジに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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