11年後のレッドリスト|エジプトリクガメ:小さな甲羅に未来を背負い続けてた【IUCNレッドリスト比較】

11年後のレッドリスト|エジプトリクガメ:小さな甲羅に未来を背負い続けてた【IUCNレッドリスト比較】 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(
DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。

こんにちは、鶏人|Keijin です。

エジプトリクガメ(Testudo kleinmanni)は、

2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。

2022年、IUCNレッドリストで【CR:深刻な危機】と評価されました。

つまり、2014年から2022年にかけて、エジプトリクガメは

「小さな甲羅に未来を背負い続けてた」状態なのです。

※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるエジプトリクガメの最新評価は2022年版です。それ以降の更新は行われていません。

この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。

※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/21652/217969981

エジプトリクガメを追い詰める3つの現実:取引・密輸・生息地消失

⬇︎エジプトリクガメの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

基本情報|エジプトリクガメ(Egyptian Tortoise)
項目情報
和名エジプトリクガメ
英名Egyptian Tortoise (also Kleinmann’s tortoise, Leith’s tortoise, Negev tortoise)
学名Testudo kleinmanni
分類爬虫綱・カメ目・リクガメ科(Testudinidae)
分布リビア、西エジプト沿岸~南イスラエルのごく限られた地域。エジプトではほぼ絶滅している可能性あり。現存するのは主にリビアの小地域のみ。
主な生息地砂・砂礫の平原、半乾燥地、乾燥ワジ(乾燥した谷)、低灌木地など
甲長/体長雄:約9–10cm、雌:最大約13cm。北半球最小のリクガメとされる
体重約156–354g(5.5–12.5oz)
寿命野生:20–30年程度、飼育下では50年に達することも

特徴

  • 名前の由来:種小名 kleinmanni は、ホロタイプを採取したフランスの収集家 Edouard Kleinmann にちなむ。
  • 外見的特徴
    • 高く丸みを帯びたドーム状の甲羅(殻)は黄褐色〜金色〜淡茶色で、薄い縁取りがある。
    • 腹甲には2対の暗色の三角紋があることも。
    • 頭部や手足は砂と同化しやすい淡い黄色〜象牙色。
  • 食性:野生では乾燥地の植物が主食と推測されるが、詳細は不明。飼育下では草・果物・野菜などを食べる。

生態と行動

  • 活動パターン
    • 非常に乾燥する環境で生息しており、高温時(日中のピーク)は低灌木やげっ歯類の巣穴などで休息。
    • 活動は早朝と夕方が中心で、水分は植物や露などから得ている。
  • 繁殖・産卵
    • 性成熟は5歳頃。
    • 野生での交尾例は3月のみ確認されており、飼育下では4月および8~11月に繁殖が見られる。
    • 産卵形態は穴を掘って1~5個の卵を産む。孵化は夏〜初秋にかけて発生。
    • 地温による性比調整あり(高温で雌が多くなる傾向)。
  • 性決定:孵化時の温度依存性あり。32 °C以下では雄優位、32.5 °C以上では雌が多くなる傾向。
  • 孵化後:詳細な幼体行動の記録は少ない。
  • 回遊性:移動範囲は限られており、局所的に生息地に留まる傾向が強い。
  • 天敵:野生では猛禽類やカラス、げっ歯類、また人間による採取が最大の脅威。

2014年絶滅危惧種:エジプトリクガメ【CR:深刻な危機】

現在この種をおびやかすおもな脅威は、国内外におけるペット目的の商取引のために乱獲されていることである。

出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

区分ポイント内容(要約)
1. 現在のステータスIUCNレッドリストCR(絶滅危惧IA類)。野生絶滅の一歩手前レベル。過去3世代(約60年)で約90%減少と推定。
CITES附属書I(最も厳しい規制)で、商業目的の国際取引は原則禁止。ただし「希少価値」が上がり、違法取引を誘発する面も。
2. 乱獲・密輸の現実供給源の変化エジプト国内の野生個体群は乱獲でほぼ壊滅(絶滅に近い状態)。その結果、現在はリビアが最大の供給源に。
密輸ルートリビアで捕獲 → 国境越えでエジプト闇市場 → 世界へ密輸が報告。2011年リビア内戦以降、国境警備の弱体化が増加要因に。
需要の継続日本を含む先進国の愛好家向け需要、エジプト国内の「幸運のシンボル」需要が根強く、密猟動機になっている。
3. 生息地の消滅海岸沿いの開発地中海沿岸の砂漠地帯が、リゾート開発・農地拡大で開発され、住処が物理的に消滅。
放牧ヒツジ・ヤギ等の過放牧で植生が失われ、隠れ場所・餌資源が減少し、個体群に追い打ち。

エジプトリクガメはIUCNレッドリストでCRに位置づけられ、過去3世代(約60年)で個体数が約90%減少したと推定される。CITES附属書Iにより国際取引は原則禁止だが、希少価値の上昇が違法取引を誘発しうる。密猟の主産地はエジプトからリビアへ移行し、越境密輸が継続する。加えて沿岸開発と過放牧による生息地劣化が致命的脅威となっている。

⬇︎エジプトリクガメの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

保護活動の種類内容の概要
繁殖地の保護乾燥地帯での産卵場所を保護し、巣や卵を監視・保全
密猟・違法取引の防止ペット需要や食用目的での違法捕獲を取り締まり、監視体制を強化
生息地保全砂漠・半砂漠の植生を守り、過放牧や農地開発による生息地破壊を防止
国際的な取引規制ワシントン条約(CITES)附属書Ⅰにより、国際取引を原則禁止
保護区の設定エジプト・リビアの一部地域を自然保護区として指定し、重点的に保護
市民・地域参加住民への環境教育、違法取引防止の啓発、持続可能な土地利用への協力
研究とモニタリング個体数調査、繁殖状況の把握、遺伝的多様性の研究などを継続

主な取り組み

  • 繁殖地保護:乾燥地帯の巣を保護し、卵を監視・保全
  • 密猟対策:違法捕獲やペット取引を取り締まり、監視体制を強化
  • 生息地保全:過放牧や農地化から砂漠・半砂漠の生息地を守る
  • 国際保護条約:CITES附属書Ⅰで国際取引を禁止
  • 保護区整備:エジプト・リビアの一部を自然保護区に指定
  • 地域参加:住民への啓発や教育活動で保全意識を高める
  • 調査研究:個体数や遺伝的多様性を継続的にモニタリング

最後に

これを読んで、あなたはどう感じましたか?

自分はとくに、「エジプトでは“幸運のシンボル”として求められている」っていう話がすごく気になりました。なんというか、そこが引っかかるんですよね…。

だから、そのあたりはもう少し資料も当たりながら、さらに詳しく調べてみますね。


要点内容(整理)結果・問題点
1. なぜ「幸運」なのか?邪視(Evil Eye)避け中東・北アフリカには「妬みや悪意ある視線=邪視が災いを招く」という信仰が広くあり、魔除けの習慣と結びついています。「守ってくれる存在」が求められる土壌ができる
カメが“盾”になる発想カメ(カメ類)が災いを退ける護符・守りの象徴として扱われてきた例があり、そこから「悪いものを跳ね返す/吸収する」といった解釈につながり得ます。“お守り”としての需要に結びつきやすい
長寿・繁栄の象徴長寿や繁栄の象徴としてのイメージ(長生き=長寿、多産=繁栄)美談に見えても、次の「消費」につながる危うさが残る
2. 「身代わり」という消費サイクル「死んだら役目を果たした」解釈飼育個体が死んだとき、「災いを身代わりで引き受けた=魔除け成功」と捉えられ、次の個体を求める流れが生まれうる“買い替え”が前提の需要を生み、乱獲が止まりにくくなる
安価で「使い捨て」化カイロの市場で多数が安価に売られていたとする記録があり、命が「グッズ」的に扱われる状況が示されています。生存率が下がる/需要が継続する(供給圧が上がる)
3. 家の中での過酷な扱い放し飼いの放置「家の中を歩き回るのが良い」といった考えから、床やバルコニーで十分な環境を用意せず放置されるケース脱水・低温・踏みつけ等のリスクが上がる
誤った餌本来の食性に合わないレタスや人間の残飯(パン・ご飯など)が与えられ、体調を崩して短期間で死なせてしまうケース「短命 → 身代わり成功 → 次を買う」の循環を強めてしまう

エジプトリクガメは、中東・北アフリカに広がる邪視(Evil Eye)信仰の文脈で「災いを跳ね返す盾」や長寿・繁栄の象徴として幸運視される。しかし現地報告では、死亡を「災いの身代わり=魔除け成功」と捉えて次の個体を買う循環が生じ、安価な大量販売により生体が「お守りグッズ化」しやすい。加えて床・バルコニーでの放置や不適切給餌が短命化を招き、需要の継続と乱獲圧の増大につながる。


これって、昔の日本でサッカーブームのときに流行ったミサンガの「生き物版」みたいにも見えるよね。
「切れたら願いが叶う」とか、「壊れたら叶う」とか、そういうノリに近いというか。
で、正直ちょっと思っちゃうんだけど……
これって結局、どこかのタイミングで誰かが「この亀、どうやったら儲かるかな」って考えて、“死んだら役目を果たした=願いが叶う”みたいな解釈が広まって、結果的に「また次を買う」ってサイクルができた――そういう可能性もあるよな、って。

それ、あながち的外れじゃないと思う。
というのも、世の中の仕組みって、掘っていくと結局「誰かが得する形」に寄っていくことが多いから。だからこそ、「なんか変だな」「この習慣って何だろう」って一回立ち止まって、歴史や背景を調べてみる。まずはとりあえず疑ってみるところから始めるのって、すごく大事だと思う。

たとえば「蛇を崇める文化」って、地域によって意味が全然違うじゃない?
蛇がネズミを食べてくれるから、結果として疫病リスクを減らす存在として大事にされてきた、みたいな話もある一方で、別の地域では蛇が不吉とか悪魔の象徴みたいに扱われたりもする。

結局、何を信じるかは個人の自由なんだけど、まずは一回、
「この信心(信仰)って、自分にとってどういう意味があるんだろう?」
って疑ってみることは、すごく大切だと思っています。

出典:Libyan and Egyptian conservationists work across border to save Critically Endangered tortoise


ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?

コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。

あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。

エジプトリクガメに、あなたの5分が届くことを祈ります。

鶏人|Keijin

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