※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
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こんにちは、fukumomo3_photo です。
エクアドルヤブシトド(Atlapetes pallidiceps)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2020年、IUCNレッドリストで【EN:危機】と評価されました。
つまり、2014年から2020年にかけて、
エクアドルヤブシトドは「緑の葉陰で、未来を待つ声が細く残る」状態になりました。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるエクアドルヤブシトドの最新評価は2020年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/22721487/181562033
自然淘汰ではなく人為的な絶滅の危機
⬇︎エクアドルヤブシトドの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | エクアドルヤブシトド |
| 英名 | Pale‑headed Brush‑finch |
| 学名 | Atlapetes pallidiceps |
| 分類 | 鳥綱・スズメ目・ホオジロ科(Passerellidae) |
| 分布 | エクアドル南部(Azuay州・Loja州)、リオ・フボネス流域、標高約1,650〜1,800m の低灌木地に限定的に分布 |
| 主な生息地 | 乾燥した低い灌木地、ヤングイジャ渓谷の再生地形や休耕地、チュスクエア竹叢など |
| 体長/翼長 | 約16cm(体長) |
| 体重/体格 | 情報なし/不明 |
| 寿命 | 情報なし/不明 |
特徴
- 名前の由来:頭部が淡色(淡い灰色)であることに由来し、「Pale‑headed」(淡頭)と命名されています。
- 外見的特徴:体長約16cmの小型ホオジロ類。淡い頭部と濃い体のコントラストが特徴。詳細な羽色や模様については記録が限られます。
- 鳴き声:主に早朝や薄暮に小さな声でさえずり、録音記録も存在します。
- 食性:具体的な記録はありませんが、ホオジロ科の多くと同様に昆虫類や小型の果実などを食べる雑食性と推測されます。
生態と行動
- 回遊性:移動範囲が非常に限定されており、局所的な生息地に留まる習性と考えられます。
- 産卵・繁殖:ネストの詳細(巣材、卵、繁殖行動)は研究報告あり。ただし具体的な卵数などは未詳。
- 性決定:温度依存性などの性決定に関する情報はありません。
- 幼鳥/孵化後の行動:詳細情報は未確認です。
- 保全状況:
- IUCNでは「絶滅危惧種(Endangered)」と分類されており、成熟個体数は250羽未満と推定されます。
- 分布域は極めて狭く、およそ1km² に過ぎません。
- 主な脅威:
- 生息地の喪失と断片化。
- コモンヤツガシラ(Shiny Cowbird)による托卵(寄生)による繁殖成功率の低下。2002年には寄生率が約38.5%、絶滅危惧の一因となっていました。
- 保護活動:
- 1998年に再発見され、Jocotoco財団によってヤングイジャ保護区が設置されました。
- 駆除などの管理により個体数は回復傾向にありますが、生息地の制約からさらなる増加には限界があります。
2014年絶滅危惧種:エクアドルヤブシトド【CR:深刻な危機】
人間が景観に手を加えたことによる生息地の劣化が、この点の限定的な分布のおもな原因と考えられる。その一方、テリバネコウウチョウのヒナがエクアドルヤブシトドの巣にすみつくことも、この種の繁殖成功をさまたげている。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
托卵の手口と雛への影響|エクアドルヤブシトド
| 托卵の手口 | ヤブシトドへの影響 |
|---|---|
| 卵の産み付けと妨害 | 自分の卵を巣に産み付ける際、ヤブシトドの卵を外へ排除・破壊し、孵化数を減少させる |
| 短い潜伏期間 | コウウチョウの卵が先に孵化し、ヤブシトドの卵は遅れて不利な立場になる |
| 早期の孵化 | 先に孵ったコウウチョウ雛が、体格と成長スピードで圧倒的優位に立つ |
雛への主な影響
- 餌の独占
親鳥が運んだ餌を大きなコウウチョウ雛が独占 → ヤブシトドの雛は餓死の危険 - 物理的な圧迫
大きな雛が卵や小さな雛を押しつぶす/巣外へ落とす - 親鳥の労力の浪費
自分の子ではない雛に全力で給餌 → 自身の子孫を残せない
景観の改変で住む場所が少なくなり、それに比例して個体数が減った。
そこに目をつけた強い繁殖力を持つテリバネコウウチョウがエクアドルヤブシトドの住処を追いやる。
「生物は強いものが生き残るのではなく、環境に適応したものが偶然に生き残る。」
というが、これに人が手を加えることがはたしてどのような結果を招くのだろう。
だけど、原因を作った者には、その結果に対する責任が生じる。
もし人間が何もしなければ、エクアドルヤブシトドは絶滅する可能性が非常に高い。
それは「自然淘汰」という自然の出来事ではなく、「人間活動が引き起こした人為的な絶滅」となる。
⬇︎エクアドルヤブシトドの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
保護活動の種類と内容
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 繁殖地の保護 | 繁殖期の森林を守るため、伐採制限・巣の保護・外敵管理を実施 |
| 森林伐採の防止 | 生息域での農地開発や伐採を規制し、持続可能な土地利用を推進 |
| 農薬・化学物質対策 | 餌資源の昆虫や植物への悪影響を避けるため、農薬使用を削減 |
| 国際的な取引規制 | ワシントン条約(CITES)や国内法により捕獲・飼育・取引を制限 |
| 保護区の設定 | エクアドルのアンデス地域における森林を保護区や国立公園に指定 |
| 市民・地域参加 | 地域住民による森林保全活動や環境教育、エコツーリズムを推進 |
| 研究とモニタリング | 個体数調査、繁殖成功率の記録、生息域の変化を継続的に観察 |
主な取り組み
- 繁殖地保護:巣のある森林を伐採や人為的攪乱から守る
- 森林保全:農地化や伐採を制限し、持続可能な土地利用を促進
- 農薬削減:生態系に配慮した農法で餌資源を守る
- 国際保護条約:CITESなどで捕獲や取引を規制
- 保護区整備:アンデス地域の森林を保護区に指定
- 地域参加:住民の森林保全活動やエコツーリズムで意識向上
- 調査研究:個体数や繁殖成功率を長期的にモニタリング
最後に
これを読んでみて、どのように感じましたか?
「なんか今の日本に似てない?」
と、日本政府の政策を思い出しましたか?
「今の日本が浮かんじゃった」
と、不安になりましたか?
感じ方は、十人十色あると思います。
点で見れば、エクアドルの小さな鳥と日本の社会問題はまったく別の出来事だけど、
円で見ればそれは同じ輪の中にあり、人間の行動が未来を形づくるという意味で繋がる。
それを踏まえ、産業革命以降、日本は経済成長を最優先して、社会のあり方そのものに大きな歪みが生じたと思う。
その結果、いまの私たちは、少子高齢化や長期的な経済の停滞といった、深刻な課題に直面している。
そして今、政府はこれらの課題への対策として、外国人材の受け入れ拡大を急速に進めていると聞いた。
だけど、この政策がもたらす大きな変化が、将来の日本にとって本当に良い結果をもたらすのか、
「わたし」には、まだ分かりません。
これが、「わたし」たちが直面する問題の根本的な解決策となるのでしょうか?
過去の政策の積み重ねが現在の状況を招いた一因である以上、
これからの日本の形を決定づける今の政府の責任は、極めて重いと感じる。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントから意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な命である5分間を本当にありがとうございました。
エクアドルヤブシトドに、あなたの5分が届くことを祈ります。
fukumomo3_photo
インスタでは、エクアドルヤブシトドたちの姿を“図鑑みたいに”並べて見られます。
ビジュアルで伝える命の物語、よかったらのぞいてみてください。



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