※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
セイシェルオオヤスデ(Sechelleptus seychellarum)は、
2014年、図鑑では【VU:危急】として分類されていました。
同年の IUCN 公式オンライン評価では【EN:危機】に分類されています。
(出版のタイミングとオンライン更新時期の差によるものです)
つまり、2014年から、セイシェルオオヤスデは
「地図の片隅で、名だけが呼吸を続けている」状態なのです。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるセイシェルオオヤスデの最新評価は2014年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/201481/2706807
踏みつけではなく、森そのものが変わっていた。
⬇︎セイシェルオオヤスデの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | セイシェルオオヤスデ |
| 英名 | Seychelles giant millipede |
| 学名 | Sechelleptus seychellarum |
| 分類 | 節足動物・ヤスデ綱・クンショウヤスデ科 |
| 分布 | セイシェル共和国(主にマヘ島・シルエット島・プララン島など) |
| 体長 | 約10〜15cm前後(個体により20cm近くなることも) |
| 体色 | 黒〜濃いこげ茶色で艶が強い |
| 生息環境 | 湿度の高い森林の落ち葉層や倒木下 |
| IUCNレッドリスト(2014) | EN:危機(絶滅の危険が高い) |
特徴
- “森の分解者”:落ち葉や枯れ木を食べ、森の栄養循環に大きく関わる重要な存在。
- 光沢のある体:黒く艶やかな体は、湿った森林環境に適応したもの。
- 多くの脚:体節ごとに一対ずつ脚があり、ゆっくりと滑らかに歩く。
- 防御手段:外敵に襲われると丸くなって体を守る。また、刺激すると防御のための液体を分泌することがある。
- 大きめの種:セイシェルに特有の固有種で、ヤスデとしては大型の部類に入る。
生態と行動
- 湿潤環境を好む:乾燥に弱いため、常に湿った落ち葉層や腐葉土に身を潜める。
- 夜行性:昼は隠れて過ごし、夜に活動して落ち葉や朽木を食べる。
- ゆっくりとした動き:天敵から身を守るため、動きは穏やかで物静か。
- 繁殖:森林に依存するため、森林破壊による影響を受けやすい。
- 生息地の脆弱性:外来種(特にアリ類・ネズミ類)や観光開発により生息地が押し縮められている。
2014年絶滅危惧種:セイシェルオオヤスデ【VU:危急】
この種はネズミによる捕食に弱く、夜間に歩道を移動中に人間に踏みつぶされることでも減少している。…また区分された歩道において踏みつぶされることを避けるために、その歩道を使用する際は必ず明かりを携帯することになっている。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最新の公式評価年 | 2014年(IUCN Red List) |
| IUCNカテゴリー | EN:絶滅危惧(Endangered) |
| 分布 | セイシェル諸島(固有種) |
| 2025年時点の評価更新 | なし(2014年評価が継続) |
| 現在も脅威下か | はい(保全が必要とされ続けている) |
| 関連研究(2024) | 「threatened(脅威下にある)」と記述され、危機が継続していることが確認された |
主要な脅威の比較
| 脅威要因 | 状態 | 説明 |
|---|---|---|
| 外来植物(竹:Bambusa vulgaris)による生息地悪化 | 主要な脅威 | 外来竹が森林を覆い、在来植物の落葉が減少。セイシェルオオヤスデの食料源が奪われている。 |
| 生息地の極端な狭さ | 継続する深刻な要因 | 生息域が非常に限られており、環境変化に弱い。 |
| ネズミなどによる捕食 | 副次的脅威(可能性あり) | 過去の報告あり。現在の影響レベルは明確なデータ不足。 |
| 人為的踏みつけ | 副次的脅威(局所的) | 人間活動がある区域では影響しうるが、主要因ではない。 |
「踏みつけ」が脅威ではなくなったと断言することはできない。
しかし、2025年現在において本種が「絶滅の危機に瀕している」とされる最大の要因は、外来植物による生息地および食料資源の破壊である、というのが専門機関の見解である。
⬇︎セイシェルオオヤスデの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地の保護 | 森林保護区・世界遺産(例:ヴァレ・ド・メ自然保護区)内での環境保全を強化し、踏み荒らしや開発を制限する。 |
| 外来種の管理 | ネズミやヒアリなどの外来捕食者・競合生物を駆除・管理し、在来生態系への影響を軽減。 |
| 森林再生 | 乾燥モンスーン林の植生回復や在来樹種の植植林により、落ち葉層と湿度を回復して生息に適した環境を整える。 |
| 観光利用の制限 | 遊歩道の整備、立入区域の制限、ガイド付き観察によって、個体の踏みつけリスクと環境劣化を抑制。 |
| 法的保護 | セイシェル国内法により希少種として保護対象となり、採集・販売・輸出が禁止。 |
| 市民・地域参加 | 現地住民・ガイド・教育機関が保全活動や自然観察プログラムに関わり、認知と理解を広げる。 |
| 研究とモニタリング | 個体数調査、生息範囲の記録、季節変動や気候変動の影響評価を継続して行う。 |
主な取り組み
- 生息地保護:自然保護区や世界遺産区域内での伐採・開発の抑制
- 外来種対策:ネズミ・ヒアリなどの侵入・拡散防止と駆除
- 森林湿度の維持:植生回復により落ち葉層と微小湿環境を保つ
- 採集禁止:法的枠組みにより個体の持ち出しや販売を制限
- ガイド付き観察:観光による生息地破壊を防ぐためのエコツーリズム導入
- 個体数調査:定期的な生息確認と地域ごとの密度変動の記録
- 環境教育:学校・博物館・保護団体による啓発活動
最後に
「踏みつけの影響については、“まあ、そうだよね” という感じでした。でも、外来植物が増えて生息地や食べものが失われているという点は、気候変動によって森林そのものの姿が変わってきていることと関係しているのかもしれません。」
そうですよね。
たしかに、気候変動が影響している可能性はありそうです。
少し調べてみますね。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 生態系の特徴 | セイシェルは島嶼生態系であり、安定した気候のもとで独自の進化を遂げてきた。 |
| 気候変動による攪乱 | 集中豪雨・長期干ばつ・サイクロンの強力化・気温上昇など、急激な環境変化が発生。 |
| 在来種への影響 | 在来の広葉樹(例:Pisonia など)は成長が遅いため、ダメージからの回復に時間がかかる。 |
| 外来種(竹 Bambusa vulgaris)の特徴 | 成長が非常に速く、攪乱後に生じた「隙間」へ素早く侵入・定着する性質を持つ。 |
| 生息地の変化 | 外来竹が森林を覆うことで、ヤスデの食料となる在来樹木の落ち葉が減少する。 |
| 全体としての結果 | セイシェルオオヤスデは食料資源の減少と生息環境の悪化により、個体数が減少し続けている。 |
負の連鎖の流れ
| 段階 | 現象 | 説明 |
|---|---|---|
| ① 気候変動 | 干ばつ・集中豪雨・サイクロンの増加 | 島の森林にストレスがかかり、ダメージが蓄積する。 |
| ② 生態系の攪乱 | 森林に「隙間(ギャップ)」ができる | 在来樹木は回復が遅く、空白期間が長く続く。 |
| ③ 外来種の侵入 | Bambusa vulgaris などの外来竹が侵入・拡大 | 外来種は成長が速いため、隙間をすばやく独占する。 |
| ④ 在来植物の減少 | 在来の広葉樹が回復できない | 食料源(落ち葉)が減り、再生が追いつかない。 |
| ⑤ セイシェルオオヤスデへの影響 | 食料不足・生息地の悪化 | 個体数減少 → 絶滅リスクの上昇 |
気候変動が直接的にセイシェルオオヤスデを脅かしているというよりは、同種にとって最大の脅威である「外来植物の蔓延」を、気候変動がさらに加速・悪化させている(後押ししている)という関係性が明らかとなっている。
「セイシェルオオヤスデが暮らしている森に嵐が来て、倒れた木のすき間を狙って外来植物が入り込んだ。しかも、気候変動の影響でその外来種の成長が加速してしまい、もともとそこにいた在来の植物よりも速く大きく育ってしまった。それが問題なんだね。」
そうですね。
もともと微妙なバランスで成り立っていた生態系にとっては、気温のほんのわずかな変化でも、大きな影響につながることがあります。
いままでは育たなかった植物が育つようになり、逆に、ヤスデが食料にしていた在来植物が育ちにくくなる。
その結果として、生き残ることが難しくなり、絶滅の危機へと近づいてしまう、ということなのでしょう。
これは、『わたしたち』人間にも無関係ではありません。
私たちはスーパーに行けば、いつでも食べ物を買うことができますが、その多くは海外から輸入されているものです。
つまり、地球規模の気候の変化は 「わたしたちの食卓」にも影響してくる可能性があるということです。
気候変動がこれ以上進めば、私たちの暮らしにも、思いがけないところで変化が現れてくるかもしれませんね。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。
セイシェルオオヤスデに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin





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