11年後のレッドリスト|キタムリキ:森の奥に響く、消えかけた囁きのように【IUCNレッドリスト比較】

キタムリキ 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(
DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。

こんにちは、鶏人|Keijin です。

キタムリキ(Brachyteles hypoxanthus)は、

2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。

2021年、IUCNレッドリストで【CR:深刻な危機】と評価されました。

つまり、2014年から2021年にかけて、

キタムリキは「森の奥に響く、消えかけた囁きのように」状態なのです。

※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるキタムリキの最新評価は2021年版です。それ以降の更新は行われていません。

この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。

※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/2994/191693399

キタムリキとトロフィーハンティングの光と影

⬇︎キタムリキの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

基本情報|キタムリキ(Northern Muriqui)
項目情報
和名キタムリキ
英名Northern Muriqui / Woolly Spider Monkey
学名Brachyteles hypoxanthus
分類哺乳類・霊長目・クモザル科
分布ブラジル東部の大西洋岸森林(アトランティックフォレスト)
主な生息地ミナスジェライス州、エスピリトサント州の断片化した森林
体長約45〜60cm(尾は体長とほぼ同じ長さ)
体重約9〜15kg
寿命野生で20〜30年程度
IUCN評価CR(深刻な危機/Critically Endangered)

特徴

  • 外見:長い四肢としっぽを持ち、全身は灰褐色の毛に覆われている。しっぽは「第5の手」として使えるほど器用。
  • 社会性:霊長類の中でも特に平和的で、群れ内に強い階級的順位は少なく、仲間同士でのんびり交流する。
  • 愛称:「平和なおサル」とも呼ばれ、人類学・霊長類学の研究対象として有名。
  • 行動様式:枝から枝へと体を伸ばして移動するブラキエーション(腕渡り)が得意。

生態と行動

  • 食性:主に葉や果実を食べるが、花や樹皮も摂取する。乾季には葉の割合が増える。
  • 群れ:数十頭の大きな群れで暮らすが、採食や移動時には小さなサブグループに分かれることが多い。
  • 繁殖:メスが群れを離れて他の群れへ移動する「分散型」の繁殖戦略をとる。
  • 子育て:妊娠期間は約7か月で、通常1子を出産。子は母親にしがみついて育つ。
  • 危機要因:生息地の破壊(森林伐採、牧場化)、密猟による影響で個体数は激減。
  • 個体数:現在はわずか千数百頭程度とされ、霊長類の中でも特に絶滅の危険が高い。

2014年絶滅危惧種:キタムリキ【CR:深刻な危機】

この種は食材として、あるいはスポーツとして広く狩猟の対象となっていた。狩猟の脅威は今日では少なくなったが、広大な区域にわたる森林破壊がこの種を絶滅への深刻な危機へ追いやっている。

出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

立場主な主張詳細ポイント
擁護派
「種の保存に役立つ」
保全資金の創出高額な狩猟許可料・ツアー収益が国立公園管理や密猟対策に充当される
地域住民の利益雇用や収益が地域に還元 → 野生動物を守るインセンティブが生まれ、密猟抑止につながる
個体群への配慮繁殖に影響の少ない年老いたオスを対象にすることでダメージを最小化
反対派
「残酷な娯楽に過ぎない」
倫理的問題娯楽のために命を奪うのは非倫理的。特に柵内で確実に狩る「キャンド・ハンティング」は強く非難
遺伝子への悪影響立派な角・牙を持つ個体の狩猟 → 優れた遺伝子を失い、種の弱体化を招く危険
生態系の混乱群れのリーダーを失うことで「子殺し」が発生し、個体数減少を加速
経済効果への疑念収益が汚職で消え、地域や保全活動に届かないケース多数。違法取引の隠れ蓑になる懸念も

スポーツハンティングは、娯楽やトロフィー目的で動物を狩る行為であり、歴史的にサルは挑戦的な獲物とされ、毛皮や頭部がトロフィーとされた。

ブラジルでは20世紀初頭までキタムリキなどが狩猟対象だったが、今は森林破壊が深刻である。

アフリカではバブーンなどが害獣駆除とスポーツが混在する形で狩られる例があり、アジアでは一部地域で伝統儀式や競技としてサルが狩られた記録がある。

現在、サルのスポーツハンティングはまれで多くの国で規制されている。

保護活動の種類内容の概要
生息地の保護ブラジル南東部の大西洋岸森林を保護し、森林伐採や農地転換から守る
保護区の設定国立公園や自然保護区に生息地を含め、森林回復再生プロジェクトを推進
法的保護ブラジル国内法で絶滅危惧種に指定され、捕獲や取引を禁止
国際的な取引規制ワシントン条約(CITES)附属書Ⅰで国際取引を全面禁止
森林回復断片化した生息地をつなぐ回廊づくりや植林事業を実施
市民・地域参加地元住民や学校での環境教育、NGOの活動による保護意識の向上
研究とモニタリング個体数の調査、行動圏や遺伝的多様性の研究を継続

主な取り組み

  • 生息地保全:大西洋岸森林を農業や伐採から守る
  • 保護区設定:国立公園・自然保護区で生息地を管理
  • 国内法保護:絶滅危惧種に指定し捕獲や取引を禁止
  • 国際規制:CITES附属書Ⅰで国際取引を全面禁止
  • 森林回復:植林や生態回廊で断片化した生息地をつなぐ
  • 地域参加:住民やNGOによる教育・保全活動を実施
  • 科学研究:個体数・行動・遺伝を調査し保全計画に反映

最後に

これを読んでみて、どのように感じましたか?

「狩猟民族の性ですかね」

と、諦めますか?

「森林の自然発火が怖い…」

と、地球温暖化が気になりますか?

感じ方は、十人十色あると思います。


項目内容
事件の概要2015年7月、アメリカ人歯科医ウォルター・パーマーがジンバブエでセシルを違法に狩猟。保護区からおびき出しクロスボウで負傷させ、約40時間苦しませた後に射殺。トロフィー目的で首と皮を持ち去った。
セシルとはジンバブエ・ワンゲ国立公園の人気ライオン。黒いたてがみが特徴。観光客に人気で、オックスフォード大学の研究対象(GPS首輪装着)。
国際的反響有名な動物が非道な手口で殺されたことに世界中が激怒。SNSで #CecilTheLion が拡散。パーマー氏への個人攻撃・抗議デモが相次ぎ、医院を閉鎖。
各国の規制強化– アメリカ:ライオンを絶滅危惧種法の対象に追加(トロフィー持込規制強化)
– フランス・オーストラリア:ライオントロフィー輸入禁止
– オランダ:200種以上のトロフィー輸入禁止
– イギリス:輸入禁止法案が議題化
企業の対応ユナイテッド、デルタ、アメリカン航空など40社以上がライオン等「ビッグ5」のトロフィー空輸を禁止。
世論の変化倫理的嫌悪感が一般市民に広がり、「トロフィーハンティング=残酷」というイメージが世界で定着。社会的な転換点となった。

トロフィーハンティングは、「殺すことで、護る」というパラドックスを抱えた非常に複雑な問題だ。

擁護派が主張するように、理想的な形で運営されれば、野生動物の保全と地域経済の発展を両立させるツールとなり得る可能性は理論上存在する。

しかし、反対派が指摘するような倫理的な問題、生態系への悪影響、そして汚職や不適切な資金の流れといった多くの課題を抱えているのが現状である。


ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?

コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。

あなたの貴重な命である5分間を、本当にありがとうございました。

キタムリキに、あなたの5分が届くことを祈ります。

鶏人|Keijin

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