※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
キティブタバナコウモリ(Craseonycteris thonglongyai)は、
2014年、図鑑に【VU:危急】として分類されていました。
2019年、IUCNレッドリストで【NT:準絶滅危惧】と評価されました。
つまり、2014年から2019年にかけて、
キティブタバナコウモリは「絶望と希望のはざまに、小さな命が輝いた」状態になりました。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるキティブタバナコウモリの最新評価は2019年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/5481/22072935
自然の恵みが脅威に変わるとき|バットグアノとコーヒーの教訓
⬇︎キティブタバナコウモリの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | キティブタバナコウモリ |
| 英名 | Kitti’s Hog-nosed Bat / Bumblebee Bat |
| 学名 | Craseonycteris thonglongyai |
| 分類 | 哺乳類・コウモリ目・キティブタバナコウモリ科 |
| 分布 | タイ西部(カーンチャナブリー県)とミャンマー南部の一部 |
| 主な生息地 | 石灰岩の洞窟 |
| 体長 | 約2.9〜3.3cm(世界最小の哺乳類の一つ) |
| 体重 | 約1.5〜2g |
| 寿命 | 詳細不明(小型コウモリは5〜10年程度と推定) |
| IUCN評価 | NT(準絶滅危惧)※2019年評価 |
特徴
- 世界最小級の哺乳類:体重は2gほどで「ハチドリサイズのコウモリ」とも呼ばれる。
- 名前の由来:鼻がブタのように上向きに突き出ていることから「ブタバナ」の名がついた。
- 飛翔:小さい体ながら高速で飛び回り、昆虫を捕らえる。
- 外見:背面は褐色〜赤褐色で、翼は比較的大きく、顔は丸い印象を持つ。
生態と行動
- 生息環境:昼間は石灰岩の洞窟内に小さな群れで休み、夜間に外へ出て昆虫を捕食する。
- 食性:蚊や小さなハエ、甲虫などの飛翔昆虫を主に食べる。
- 繁殖:メスは年1回、1匹だけ子どもを産む。繁殖力が低いため個体数回復が難しい。
- 個体群:各洞窟に数十〜数百個体程度しか見られず、非常に局所的。
- 脅威:洞窟の観光開発、農地拡大、森林伐採などにより生息地が縮小している。
2014年絶滅危惧種:キティブタバナコウモリ【VU:危急】
1970年代に発見されて以来、キティブタバナコウモリは人為的干渉、肥料の収集および観光による脅威にさらされている。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 観点 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| グアノが肥料として優れる理由 | コウモリの糞には 窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K) が豊富 | 葉・花実・根の成長をバランス良く助ける |
| 人間による採取が脅威となる理由 | 生息環境の破壊 | 洞窟への頻繁な出入りが静けさを奪い、ストレスを与える |
| 繁殖の妨げ | 子育て期に人の存在で親が逃げ、繁殖失敗の危険 | |
| 生態系の変化 | グアノを取りすぎると昆虫や微生物が減り、食物連鎖に悪影響 |
コウモリの糞は「グアノ」と呼ばれ、非常に栄養価の高い天然の肥料として古くから利用されている。
人間にとっては単なる「肥料集め」であっても、キティブタバナコウモリにとっては、自らの住処を荒らされ、繁殖を妨げられる、死活問題となる。
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地の保護 | タイ西部・ミャンマー東部にある石灰岩洞窟の保護を強化し、観光開発や採石から守る |
| 保護区の設定 | 洞窟周辺を自然保護区や野生生物保護区に指定し、人為的な影響を最小化 |
| 法的保護 | タイ・ミャンマーの国内法で保護種に指定され、捕獲や取引を禁止 |
| 国際的な取引規制 | ワシントン条約(CITES)附属書Ⅱに掲載され、国際的な取引を規制 |
| 観光管理 | 洞窟観光や宗教行事の影響を制御し、繁殖コロニーを保護 |
| 市民・地域参加 | 地域住民に保護の重要性を伝え、洞窟利用との共存を図る |
| 研究とモニタリング | 個体数や繁殖成功率の調査、超音波による行動研究を継続 |
主な取り組み
- 生息地保全:洞窟を採石や開発から守る
- 保護区設定:洞窟周辺を自然保護区として管理
- 国内法保護:タイ・ミャンマーで捕獲を禁止
- 国際規制:CITES附属書Ⅱで国際取引を規制
- 観光管理:観光や宗教行事の影響を制御
- 地域参加:住民と協力し洞窟保全を推進
- 科学研究:個体数・行動・繁殖を調査しモニタリング
最後に
これを読んで、どのように感じましたか?
「でもVUからNTに変わってるよね」
と、数字を信じますか?
「人間も怖いけど自然火災も怖い…」
と、気候変動を懸念?
感じ方は、いろいろあると思います。
| 観点 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| なぜ売られているのか? | 高い付加価値 | 有機栽培やオーガニック志向の需要に応える、高価値な肥料 |
| 優れた肥料効果 | リン酸などで作物の味や花の色を良くする効果が謳われる | |
| 専門業者の存在 | 海外の洞窟から調達 → 輸入・加工・販売するビジネスが確立 | |
| なぜ脅威になるのか? | 過剰な採掘 | 利益優先で糞を根こそぎ採取 → 洞窟環境が破壊される |
| 大規模な立ち入り | 作業員や機材が持ち込まれ、コウモリに強いストレスを与える |
「バットグアノ(コウモリの糞の肥料)」は高級な天然有機肥料として商品化され、広く販売される。
そして、個人が自分の畑で使うために少量集めているというよりは、商業目的で大規模に採掘・販売されているケースがほとんどである。
つまり、「自然で良いものだから」という理由で需要が高まり、それが商業的な大規模採掘につながり、結果としてコウモリの生息を脅かしている、という皮肉な状況が生まれている。
だからこそ、コーヒー豆などのように「どこで栽培されどのような人たちが関わり」といったことを「知る」ことが大切だと感じる。
| 観点 | キティブタバナコウモリの糞(グアノ) | コーヒー豆 |
|---|---|---|
| 元々の価値 | 栄養豊富な天然の有機肥料 | 風味豊かな天然の嗜好品 |
| 引き起こされた問題 | ・洞窟への立ち入りによる生息地の破壊 ・繁殖の妨害 ・糞の過剰な採掘による生態系の破壊 | ・森林伐採によるプランテーション開発 ・農薬による土壌・水質汚染 ・生物多様性の喪失 |
| 問題の背景 | 「化学肥料より自然で良い」という需要の高まりが、商業目的の過剰な採掘を招いている。 | 「より安く、より多く」という需要が、環境負荷の大きい 大規模なプランテーション(単一栽培) を増やしている。 |
| 派生する考え方 | コウモリの生息環境を守る 持続可能な利用 や 保全活動の重要性 | 労働者の権利や環境を守る フェアトレード や シェードグロウン(森林の中で栽培する方法) の重要性 |
どちらも元々は自然界の素晴らしい産物だと思う。
しかし、その価値に人間が気づき、ビジネスとして大規模に利用しようとした結果、その資源を生み出している生態系そのものを破壊してしまう、という皮肉な状況に陥っているのだ。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な命である5分間を本当にありがとうございました。
キティブタバナコウモリに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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