※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
ケオニソテツ(Encephalartos hirsutus)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2022年、IUCNレッドリストで、【CR:深刻な危機】と評価されました。
つまり、2014年から2022年にかけて、ケオニソテツは
「静かな緑の叫びは、今も止まらない」状態なのです。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるケオニソテツの最新評価は2022年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/41889/51056445
ケオニソテツから学ぶ「文化と絶滅」の関係
⬇︎ケオニソテツの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | ケオニソテツ |
| 英名 | Venda Cycad |
| 学名 | Encephalartos hirsutus |
| 分類 | 裸子植物・ソテツ科(Cycadaceae) |
| 分布 | リンポポ州(Limpopo Province) |
| 生息環境 | 岩場や急斜面に点在する低木林・サバンナ環境 |
| 樹高 | 約1〜3メートル(幹は地表から直立または傾斜して伸びる) |
| 葉 | 長さ約1〜2メートルの羽状複葉、葉柄や小葉に毛が多い |
| IUCN評価 | CR(深刻な危機:Critically Endangered) |
特徴
- 名前の由来:「hirsutus」はラテン語で「毛深い」を意味し、葉柄や小葉に毛が密生している特徴から命名。
- 外見:硬い羽状の葉を持ち、幹は太く岩場に根を張って生育する。
- 種子:雌株は大型の球果をつけ、赤色の種子を実らせる。
- ソテツ科特有の形態:原始的な裸子植物で、恐竜時代からの「生きた化石」とも呼ばれる。
生態と行動
- 繁殖:雌雄異株で、昆虫による送粉が主。
- 生息地の限定性:ごく狭い地域(Lydenburg周辺の岩場)にしか存在せず、世界的にも希少。
- 脅威:観賞用や薬用目的での違法採取、土地利用の変化(農業・開発)による生息地の縮小。
- 保全状況:IUCNレッドリストではCR(深刻な危機)に指定。現地では保護区設定や人工繁殖が進められているが、野生個体は非常に少ない。
2014年絶滅危惧種:ケオニソテツ【CR:深刻な危機】
伝統医薬のために皮がはぎ取られたり、生育地が破壊されたり、外来種の植生が広がったりと、ソテツにとってはやっかいな状態が相次いでいる。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用部位 | 主に 樹皮 と 茎。幹から帯状に樹皮を剥ぐ、茎を切り取って市場で取引する。 |
| 呪術的利用 | 魔除け・お守りとして用いられる。ズールー語で「isigqiki–somkhovu(ゾンビの椅子)」と呼ばれ、悪霊を防ぐ力があると信じられている。家の前に植えることで魔除けになるとされる。 |
| 医療的利用 | 病気治療に利用。近縁種では がん(特に乳がん) の治療に使われた報告もある。他の薬草と調合される場合もある。 |
| 採取の問題点 | – 樹皮を広範囲に剥ぐと水や栄養輸送が阻害され、枯死に至るケース多数。 – 茎ごと採取すれば個体そのものが失われる。 |
| 影響の集中 | 成熟した大きな個体から採取される傾向が強く、繁殖可能な個体が減少 → 種の存続に深刻な打撃。 |
希少性にもかかわらず続けられる伝統医療のための採取が、本種を野生での絶滅へと追い込んでいる最大の要因の一つと言える。
現在、ケオニソテツは「野生では絶滅した可能性が極めて高い」と評価されており、その伝統的な利用は、皮肉にもその文化を支えてきた植物そのものを地上から消し去ろうとしている。
⬇︎ケオニソテツの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地の保護 | 南アフリカのリンポポ州に局地的に分布。採掘や開発から残された斜面を守るために保護措置が必要 |
| 違法採取の防止 | 観賞用としての違法採取が最大の脅威。現地監視や法的取り締まりを強化 |
| 繁殖・栽培 | 植物園や専門施設での飼育下繁殖(ex situ conservation)が進められ、将来の再導入を目指す |
| 国際的な取引規制 | ワシントン条約(CITES)附属書Ⅰに掲載され、国際取引を原則禁止 |
| 保護区の設定 | 生息地そのものは小規模で断片的。保護区拡大や土地管理の改善が求められている |
| 市民・地域参加 | 地域社会に向けてソテツの価値を伝え、違法採取を防ぐ意識啓発活動を実施 |
| 研究とモニタリング | 個体数や繁殖状況の定期的調査。遺伝的多様性の解析や生息環境の変化も記録 |
主な取り組み
- 生息地保護:南アフリカの急斜面や断崖の小規模生息地を守る
- 違法採取対策:観賞用目的の違法採取を防ぐため、法的取り締まりと監視を強化
- 栽培・繁殖:植物園や専門施設での ex situ 保全を実施
- 国際保護条約:CITES附属書Ⅰで国際取引を禁止
- 保護区管理:断片的な生息地を保護区に組み込み、長期的な管理を検討
- 地域啓発:違法採取を防ぐため、地域住民に価値と必要性を伝える活動
- 科学的調査:個体数・繁殖力・遺伝的多様性をモニタリング
最後に
これを読んでみて、どのように感じましたか?
「違う木じゃだめなのか?」
と、更なる被害をお考えで?
「人類って植物に守られてるのにね…」
と、植物に感謝して憐れみますか?
感じ方は、いろいろあると思います。
| 植物名 | 分布 | 主な利用 | 危機とIUCN評価 |
|---|---|---|---|
| ウォルブルギア・サルタリス (Warburgia salutaris, Pepper-bark tree) | アフリカ南部・東部 | 咳止め・マラリア治療、悪霊を追い払う魔除け | 樹皮の乱獲で壊滅的被害。「絶滅危惧種(EN)」 |
| シフォノキルス・アエティオピクス (Siphonochilus aethiopicus, African Ginger) | アフリカ南部 | 根茎を利用、邪悪な精霊や雷からの魔除け | 市場で高需要 → 野生絶滅寸前。「絶滅寸前(CR)」 |
| ナルドスタキス・ジャタマンシ (Nardostachys jatamansi, スパイクナード) | ヒマラヤ山脈 | 香料・薬用・宗教儀式(聖書にも登場) | 根の乱獲で激減。「絶滅寸前(CR)」 |
| ハオルチア属の一部品種 (Haworthia maughanii など) | 南アフリカ | 幸運をもたらすお守り・園芸利用 | 園芸乱獲+伝統的採取が影響。個体数減少傾向 |
日本では、「縁起物」としての「福寿草」などが文化的価値が園芸人気を高めて乱獲につながっている。
| 植物名 | 文化的・信仰的利用 | 脅威・危機要因 | 現在の評価 |
|---|---|---|---|
| フクジュソウ(福寿草) | 「幸福」「長寿」の象徴。正月飾りなど縁起物として人気。 | 園芸目的の乱獲・盗掘、自生地の草原環境の消失。 | 環境省:準絶滅危惧。多くの都道府県で絶滅危惧種。 |
| ヤシャビシャク(ユキノシタ科) | 民間薬として利用。 | 薬効を求める採取と園芸採集が重なり個体数減少。 | 各地で減少傾向。 |
| タチバナ(橘) | 『古事記』に登場。不老長寿の象徴。家紋や勲章にも使用。 | 採取ではなく、自生地の開発・シカによる食害。 | 環境省:絶滅危惧II類(VU)。 |
| サカキ | 神事に不可欠。 | 広く栽培されるため危機は小さい。 | 絶滅危惧指定なし。 |
| ヒイラギ | 節分の魔除け。 | 栽培が普及しており危機要因とはならない。 | 絶滅危惧指定なし。 |
私たち人類は、植物の存在を「空気」のように感じてしまい、感謝の気持ちを忘れ、時には無頓着に採取し最後には破壊してしまう。
そして、何気なく見ている道端の草花や、食卓にのぼる野菜一つひとつに、生命と文化を支える壮大な物語があることも忘れがちである。
きっと、感謝の念が薄れた時、絶滅といった悲劇が起こるのだろう。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な命である5分間を、本当にありがとうございました。
ケオニソテツに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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