11年後のレッドリスト|キノガーレ:森の奥で、淡い鼓動がまだ続いていた【IUCNレッドリスト比較】

キノガーレ 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(
DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。

こんにちは、鶏人|Keijin です。

キノガーレ(Cynogale bennettii)は、

2014年、図鑑に【EN:危機】として分類されていました。

2015年、IUCNレッドリストで【EN:危機】と評価されました。

つまり、2014年から2015年にかけて、

キノガーレは「森の奥で、淡い鼓動がまだ続いていた」状態なのです。

※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるキノガーレの最新評価は2015年版です。それ以降の更新は行われていません。

この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。

※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/6082/45197343

森林伐採と保護活動、そして私たちへの問いかけ

⬇︎キノガーレの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

基本情報|キノガーレ(Otter Civet)
項目情報
和名キノガーレ
英名Otter Civet
学名Cynogale bennettii
分類哺乳類・食肉目・ジャコウネコ科
分布東南アジア(マレーシア、インドネシアのスマトラ島・ボルネオ島、タイ南部など)
主な生息地熱帯雨林の湿地、マングローブ林、河川周辺
体長約50〜60cm(尾を含めると最大90cm程度)
体重約3〜5kg
寿命野生下では不明(飼育下で10年以上と推定)
IUCN評価EN(絶滅危惧ⅠB類)

特徴

  • 名前の由来:水生生活に適応した「カワウソのようなジャコウネコ」という意味で、英名は Otter Civet。
  • 体のつくり:水かきのある足を持ち、水中での行動に適応。
  • 顔の特徴:長い白いひげがあり、水中での感覚器官として働く。
  • 夜行性:主に夜間に活動し、水辺で獲物を探す。

生態と行動

  • 食性:魚、カニ、エビ、貝類などの水生生物を中心に、昆虫や小動物も食べる。
  • 生息環境:河川や湿地帯に依存し、森林伐採や湿地開発の影響を強く受ける。
  • 単独行動:基本的に単独で生活し、縄張りを持つとされる。
  • 繁殖:詳しい記録は少ないが、年に1〜2回出産すると推測されている。
  • 脅威:生息地の破壊(油ヤシ農園拡大)、水質汚染、狩猟などによって急速に数を減らしている。

2014年絶滅危惧種:キノガーレ【EN:危機】

生息域の破壊および汚染により、キノガーレの個体群は15年で半減したと推定されている。…この希少な種の保全には、林と川辺の生息域の保護と、違法な材木伐採を防ぐ警備が必要となる。

出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

観点内容具体例・影響
個体数の減少過去約15年(3世代)で個体数が50%以上減少IUCNにより絶滅危惧種(EN)に指定
生息域の直接破壊低地原生林・泥炭湿地林が伐採で消滅・劣化– アブラヤシ(パーム油)プランテーション転換
– 商業伐採(皆伐・択伐)
皆伐森林を丸ごと伐採 → 生息地の完全消滅キノガーレは生存不可能に
択伐特定の木を選んで伐採 → 森林構造の変化環境依存性の高い種が生存困難に
調査結果ボルネオ北部の調査で伐採地のジャコウネコ類密度が大幅減少特にキノガーレは敏感で影響大
河川環境の悪化森林伐採による水質汚染 → 餌資源や生息環境の悪化– 土壌流出による濁水化
– 農薬・肥料流入による化学汚染

森林伐採はキノガーレから住処と食料の両方を奪う、最も深刻な脅威となる。

この希少な種を保護するためには、違法伐採の取り締まりを強化し、彼らの生息域である森林と河川環境を一体として保全していく緊急の対策が求められる。

⬇︎キノガーレの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

保護活動の種類内容の概要
生息地の保護東南アジアの低地熱帯林や湿地を守り、森林伐採や農地拡大からの影響を軽減
保護区の設定ボルネオやスマトラの国立公園・保護区に生息域を含め、森林と湿地を管理
法的保護インドネシアやマレーシアで保護種に指定され、捕獲や狩猟を禁止
国際的な取引規制ワシントン条約(CITES)附属書Ⅱに掲載され、国際取引を規制
水環境保全沼地や河川の汚染を防ぎ、淡水生態系の質を維持
市民・地域参加地域住民の協力を得て森林・湿地保全や密猟防止活動を展開
研究とモニタリング生息分布や個体数調査、生態研究を進めて保全計画に反映

主な取り組み

  • 生息地保全:東南アジアの森林・湿地を伐採や農地拡大から守る
  • 保護区設定:国立公園や保護区で生息域を管理
  • 国内法保護:マレーシア・インドネシアで捕獲を禁止
  • 国際規制:CITES附属書Ⅱで国際取引を規制
  • 水質保全:河川や湿地の汚染を防ぎ淡水環境を維持
  • 地域参加:住民による保全活動や密猟防止の協力
  • 科学研究:個体数や分布を調査し保全計画に活用

最後に

これを読んで、どのように感じましたか?

「切ったら植えればいいじゃん」

と、植物の成長スピードは無視?

「森がなくなっちゃう…」

と、農地拡大が気になる?

感じ方は、いろいろあると思います。



観点内容補足・具体例
地球温暖化防止光合成でCO2を吸収・蓄積若い森林は吸収力が高く、成熟林は炭素を長期貯蔵
水源かん養・防災「緑のダム」効果で水を蓄え、ゆっくり流す洪水緩和・渇水防止・土砂崩れ防止
生物多様性保全多様な樹木が多様な生き物の住処に鳥・昆虫・動物・微生物の豊かな生態系
課題内容問題点
植えっぱなし手入れ不足で木が密集し暗い森に貯水力低下、土砂災害リスク増
単一樹種スギ・ヒノキばかりなど生物多様性低下、花粉症問題
樹種選定土地に合わない樹木・外来種健全に育たず、生態系破壊の恐れ
グリーンウォッシュイベント的な植林で長期管理なし実効性がなく見せかけだけに終わる
効果発現の時間森林機能が育つまで数十年必要即効性がないため理解が必要

企業などが環境活動をアピールするためだけに、あまり考えずに植林イベントを行うことがある。

これは「グリーンウォッシュ(環境に配慮しているように見せかけること)」と呼ばれ、長期的な管理計画が伴わない場合、本来の効果は期待できない。
出典:Concepts and forms of greenwashing: a systematic review

機能自然林(多様で成熟した森)人工林(単一樹種・若い森)
貯水効果(緑のダム)◎ 豊かな腐葉土とスポンジ状の土壌。多様な根で水を保持・安定△ 光不足で下草が育たず土壌が固化。表層流出・土砂崩れリスク
CO2吸収速度◯ 成熟木の成長は緩やかで吸収速度は控えめ◎ 若木が旺盛に成長し高速で吸収
炭素貯蔵量◎ 巨木・腐葉土・土壌に膨大な炭素を長期に蓄積◯ 木は成長中で炭素量増加中だが、土壌蓄積は少ない

植林された人工林はCO2の吸収源として期待される一方、防災や生物多様性、炭素の長期的な貯蔵といった面では、原生林に近い多様性を持つ自然林が非常に重要な役割を担っている。

このことから、「新しい木を植える」ことと同時に、「今ある貴重な自然林を保護する」ことの両方が、環境保全において極めて重要だ。
出典:樹木が地球を守っている


ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?

コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。

あなたの貴重な命である5分間を本当にありがとうございました。

キノガーレに、あなたの5分が届くことを祈ります。

鶏人|Keijin

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