11年後のレッドリスト|ハワイモンクアザラシ:波間に残る、小さな居場所【IUCNレッドリスト比較】

11年後のレッドリスト|ハワイモンクアザラシ:波間に残る、小さな居場所【IUCNレッドリスト比較】 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(
DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。

こんにちは、鶏人|Keijin です。

今回は、ハワイモンクアザラシ(学名:Neomonachus schauinslandi)が教えてくれた「最悪2〜5m級」みたいな話です。

2014年の図鑑では、地球温暖化にともなう海面上昇などが心配されていて、評価は「CR:深刻な危機」でした。ところが最新のレッドリストでは、約10年にわたる集中的な保護活動が効いて、「VU:危急」まで改善したんです。

でも、それで安心できたわけじゃなくて、たぶん彼らは今も、「波間に残る、小さな居場所」みたいな状態なんだと思います。

この記事は短くて、5分くらいで読めます。
よかったら最後まで読んでください。

※2026年時点で、IUCNレッドリストにおける最新評価は2024評価(2025年公開)です(以降の更新は確認されていません)。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含みます。
※IUCN評価は「世界全体」と「地域・個体群」で分かれる場合があります。地域によって状況は異なります。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:IUCN Red List(学名:Neomonachus schauinslandi

個体数は回復、でも砂浜は消える:ハワイモンクアザラシが抱える「希望と課題」

⬇︎ハワイモンクアザラシの生態(基本情報)です。必要なら開いてください。

基本情報|ハワイモンクアザラシ(英名:Hawaiian Monk Seal)
項目情報
和名ハワイモンクアザラシ
英名Hawaiian monk seal
学名Neomonachus schauinslandi
分類哺乳類・食肉目(アザラシ科 Phocidae)
分布ハワイ諸島固有(主に北西ハワイ諸島と主要8島周辺。まれにジョンストン環礁でも記録)
主な生育地亜熱帯の島しょ沿岸域。海で採餌し、砂浜などで休息・繁殖(上陸場所=ハウルアウト)
大きさ体長:約6〜7フィート(約1.8〜2.1m)
体重約400〜600ポンド(約180〜270kg)
寿命最大30年以上。資料によっては20〜25年程度の記載もある

特徴

  • 別名:ハワイ語では「ʻīlio-holo-i-ka-uaua」と呼ばれる(資料内で併記)
  • 見た目:新生児は黒い体毛。成長すると背は暗い灰〜褐色、腹側は明るい色合い。年1回ほど大きく換毛する
  • 希少性:世界でも特に絶滅リスクが高いアザラシのひとつ。推定個体数は約1,600(北西ハワイ諸島に約1,200、主要8島に約400)
  • 保全状況:IUCN表示ではVU(脆弱)で、個体群傾向はIncreasing(増加)とされている。また米国ではESA(絶滅危惧種法)等で保護対象

生態と行動(くらし・ふえ方)

  • くらし:採餌は海中で行い、礁魚・タコ・イカ・ロブスター類などを食べる。水深305m(約1,000フィート)まで利用する記載もある
  • 社会性:基本は単独性だが、好む浜では近距離で複数個体が休むことがある
  • ふえ方(繁殖):交尾は春〜初夏。妊娠期間は約1年。出産は冬の終わり〜春で、授乳(離乳まで)は約5〜6週間。多くのメスは隔年繁殖だが連年繁殖もある
  • 性成熟:およそ5〜10歳(地域差の示唆あり)
  • 脅威:餌不足、サメによる捕食、漁具や海洋ごみによる絡まり、オスの攻撃、病気、人為的攪乱(人との接触・意図的殺傷を含む)、そして海面上昇や嵐による繁殖浜の侵食など

出典

最終評価2024年:ハワイモンクアザラシ「VU:危急」

地球温暖化にともなう海面上昇やサンゴ礁の酸性化も、このアザラシ種の将来に大きな影響をおよほすかもしれない。

出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 / ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

テーマ2014年の図鑑(当時の見立て)2024評価以降の最新状況(要点)
レッドリスト評価(IUCN)絶滅危惧IA類(CR)として紹介(図鑑表記)IUCNのステータス変更一覧(2024–2025)では、ハワイモンクアザラシは EN → VU に変更(改善)として掲載されている。リリース表記は 2025-2。
「2ランク改善」の意味CR は最も危険側。CR→VU は、途中の EN を飛ばす形で「2段階ぶん危険度が下がった」という見え方になる(CR→EN→VU)。ただし「安全になった」ではなく、依然として絶滅リスクがある区分。
個体数の回復(全体像)2010年代前半にかけて個体数が落ち込み、危機が強調されていた。NOAAの最新ストック評価(2023年版・2024年改訂)では、総個体数の最良推定が 1,564(95%CI 1,475–1,719)。いわゆる「約1,600頭」という説明は、この推定と整合する。
増加トレンド減少が続く文脈で語られがち。2013–2021の実現成長率は年平均およそ2%(中央値 1.02、95%CI 1.01–1.03)と推定され、増加基調が数字として示されている。
成熟個体数図鑑ではそこまで細かい区分は読み手に見えにくい。IUCNの個票画面では成熟個体数が表示される。一方、NOAAストック評価は主に「総個体数推定」「最小推定」「成長率」などを中核にまとめている(成熟個体数の表示はIUCN側の設計)。
生息域の広がり(北西だけじゃない)北西ハワイ諸島中心、の印象になりやすい。NOAAストック評価は、北西ハワイ諸島(NWHI)の各サブ個体群に加えて、主要ハワイ諸島(MHI)にも分布すると明記。MHIは目視ネットワーク等で個体確認が積み上がり、推定にも組み込まれている。
保護活動が効いた理由(ざっくり整理)保護の必要性が中心。回復の“手触り”は、介入が積み上がった結果として説明できる。例:絡まり・釣り針などの人為要因の低減、衰弱個体の救護、繁殖・分布データの継続モニタリング、主要ハワイ諸島での人とアザラシの衝突管理など。人為死亡(例:意図的殺傷)も「継続的な深刻課題」として扱われている。
学名(属の変更)Monachus schauinslandi(図鑑表記)遺伝・形態の根拠から Scheel ら(2014)が Neomonachus 属を設定し、ハワイとカリブのモンクアザラシを同属に整理。現在は Neomonachus schauinslandi が一般的
ただし「米国での法的ステータス」は別軸図鑑はIUCN中心で読める。NOAAの説明では、個体数は増加しているが、依然として世界でも最も危機的なアザラシの一つで、回復事業(Species in the Spotlight など)を継続する位置づけ。IUCNが改善しても、保護管理が不要になるわけではない。
残る脅威:気候変動・海面上昇将来不安として言及(図鑑にも近い趣旨がある)。低い砂州・浜が消えたり削られたりして、出産・子育て場所が圧迫される。海面上昇の現実に合わせて、より高い場所へ“子育て場を確保する”発想の介入も検討・実施されている。
残る脅威:トキソプラズマ症(猫由来の寄生虫)図鑑では「病気」一般の話になりやすい。NOAAはトキソプラズマ症を、主要ハワイ諸島での重要課題として整理。猫の糞に由来するオーシストが雨水で海へ流入し、海洋生物を介して感染する可能性があること、確認された死亡例があること、治療が難しいことなどが示されている。
残る脅威:漁具(釣り針・絡まり)図鑑でも典型的な脅威として登場。NOAAストック評価では、MHIでの釣り針事故などが具体的に集計され、軽微で済んだケースでも介入がなければ重症になり得た事例がある、といった「現場の重さ」が書かれている。
残る脅威:人との衝突(ハラスメントや意図的殺傷など)図鑑では「人為影響」の枠で語られがち。MHIでは人と近くなるぶん、衝突も増える。NOAAストック評価は、意図的殺傷が継続的な深刻課題であること、発見率の問題で“最小値としての集計”に留まることも示している。

出典

2014年にCRとされたハワイモンクアザラシは、2024年評価(2025年公表)でVUへ改善した。総個体数は約1,600(成熟個体数約922)と推定され、2013〜2021年に年平均約2%で増加し、主要ハワイ諸島での繁殖確認など分布拡大も回復要因とみなされる。一方、学名はNeomonachusへ改訂され、海面上昇による繁殖地消失、トキソプラズマ症、漁具被害、人為的衝突が長期的な主要脅威として残存する。

⬇︎ハワイモンクアザラシの保護活動の種類です。必要なら開いてください。

保護活動の種類内容の概要
休息地・繁殖地の保護上陸して休むビーチや、子育て・授乳が行われる場所で、人の接近・騒音・犬の放し飼いなどの攪乱を減らす。必要に応じて距離確保や現場対応でストレスと事故を下げる。
漁業との衝突(釣り針・漁具)対策釣り針の誤飲や糸・漁具との絡まり、漁場での衝突を減らす。リスクの高い状況の特定、現場での対応(救助・除去)、ルールや啓発で再発を抑える。
海洋ゴミ対策使われなくなった漁網などの海洋ごみが絡まる事故を減らすため、海岸・浅瀬での危険物回収や、絡まった個体の解放(ディエンタングル)を実施する。
意図的な危害の抑止故意の傷害・殺傷などの人為的被害を減らすため、取締り・通報体制・啓発を強化し、「近づかない・触らない」など共存ルールを徹底する。
自然要因リスクの軽減(サメ捕食など)子どもの生存率を上げるため、サメ捕食リスクが高い地域から安全性が高い場所へ移すなど、個体の生存を直接押し上げる介入を行う。
オスの攻撃(アグレッション)への対応複数オスによる攻撃で幼獣やメスが傷つくリスクを下げるため、加害個体の特定・追い払い、幼獣の移送、状況により加害オスの除去などを行う。
保護区の設定・重要海域の管理主要な生息域(例:北西ハワイ諸島の広域保護海域など)で、海洋ごみ・人為影響・生息環境の劣化を抑える管理を進める。
救護・リハビリ・個体介入絡まり・衰弱・負傷個体の救助、治療、リハビリ、放逐を行い、繁殖に貢献できる個体を増やす(現場介入は回復の柱の一つ)。
研究とモニタリングテレメトリー等で移動・採餌・利用海域を把握し、個体数動向や死亡要因を追跡して、対策の優先順位を更新する。
市民・地域参加目撃情報の共有、ビーチでの距離確保の呼びかけ、教育活動などで「守る側」を増やし、違法行為やトラブルを減らす。

出典

最後に

読んでみて、どんなふうに感じましたか?

「海面上昇の現実に合わせて、より高い場所へ“子育て場を確保する”発想の介入も検討・実施されている」って書いてあったけど、海面上昇って、そんなに“子育てできないレベル”まで進んでるの? もしかして2030年には「未来少年コナン」みたいに島が沈んじゃう…なんてこと、ないよね?
出典:未来少年コナン 公式サイト

そこまで極端なことにはならないと思いたいし、そうであってほしいんだけど、「子育て場を確保する」って言葉が出てくる以上、現場ではすでに困りごとが起きてる可能性はあるよね。
だから、もう少し深掘りしてみるね。


論点深掘りして分かったこと(現場で起きていること)どうして「子育てできないレベル」になるのか(補足)
すでに起きている「消滅」北西ハワイ諸島のフレンチフリゲート礁(Lalo)では、子育ての中心だった小島のうち、Whale-Skate と Trig がすでに水没している。島が完全に沈まなくても、砂浜が削られたり、満潮や高波で島全体が洗われたりすると、出産・授乳・休息の場所として成立しなくなる。
2018年「一夜で消えた」に近い出来事2018年のハリケーン Walaka では、イースト島(East Island)が大きく削られ、衛星画像の比較では「11エーカーの砂と砂利の帯が流された」と説明されている。こうした極端現象は、普段の浸食に加えて一気に地形を変える。子どもがいる季節に起きると、溺死や行方不明のリスクが跳ね上がる。
「半分ほど回復したが不安定」という点East Island は、Walaka 前の大きさの「およそ半分程度」になった、と NOAA が整理している。砂州は戻ることもある一方で、形が安定しない。安定しない砂浜は、出産期の安心材料になりにくい。
2030年に「未来少年コナン」級に沈むのか2030年までに高い火山島が丸ごと沈む、という話ではない。ただし、低い砂州では「沈まなくても使えない」が起きる。問題は「島の存在」より「子育てが成立する砂浜の条件」。満潮・高波・嵐のたびに冠水する頻度が増えると、実質的に繁殖地として機能しなくなる。
海面上昇の見通しハワイ周辺では(基準年によるが)2050年までに約0.7〜1.5フィート(約21〜46cm)、中間値で約1.0フィート(約30cm)といった幅で示されている。数センチ〜十数センチでも、低い砂州の冠水頻度や浸食は大きく変わる。つまり生き物にとっては、数字以上に効き方が極端になりやすい。
介入1:同じ環礁内での「引っ越し」フレンチフリゲート礁では、幼獣をより安全な小島へ移す(translocate)介入が行われてきた。目的は、生存率を上げること。溺死や捕食リスクが高い場所に留めるより、条件の良い場所へ動かす方が助かる確率が上がる。
介入2:南の「高い島」へのシフトを支える北西の低い砂州が不安定になるほど、主要ハワイ諸島(人が住む島)側で暮らす個体が増える流れが重要になる。NOAAは、島々全体に分布し、主要ハワイ諸島にも一定数がいることを示している。南の島は高い土地がある一方、人間活動が密。だから「安心して上陸できるビーチ」「人とのトラブル回避」を整えることが、次の繁殖地確保とセットになってくる。
結論(希望の置きどころ)困りごとはすでに起きている。でも彼らは止まっていなくて、沈みやすい北の砂州だけに依存しない方向へ動き始めている。これからの焦点は「避難先に居場所があるかどうか」。島が沈むか沈まないかだけでなく、人間側の受け入れ設計が効いてくる。

出典

タイトルの「2050年までに海面約21〜46cm上昇……」って、これってさ、2100年にはほんとに「未来少年コナン」みたいな世界になっちゃう可能性もあるよね。今日生まれた子が74歳になったときのことを想像すると、ちょっと怖いわ。

たしかに、その想像は普通に怖くなるよね。ちょっと気になってきたので、人生100年時代とも言われてるし、「じゃあ100年後って実際どうなんだろ?」って視点で、日本の海面上昇についても調べてみたいと思います。


見るべきポイント海面上昇の見通し(目安)日本で起きうる変化・困りごと(例)
標準的な範囲(対策が進む〜高排出までの「可能性が高い」幅)IPCCは、1995〜2014平均に対して、2100年の全球平均海面上昇をSSP1-1.9で0.28〜0.55m、SSP5-8.5で0.63〜1.01mの「可能性が高い範囲(likely)」として示している。2150年はSSP5-8.5で0.98〜1.88m。「沈む/沈まない」より、高潮・高波・満潮のベースラインが上がって、浸水・越波・冠水の頻度が増えるのが現実的な効き方になりやすい。堤防や水門の余裕が減り、排水(内水)も詰まりやすくなる。
低確率だが高影響(氷床の深い不確実性が悪い方に振れた場合)IPCC(WGI SPM)は、氷床過程の深い不確実性のため、SSP5-8.5では「likelyの範囲を超えて」2100年に約2m、2150年に約5mに近づく上昇も否定できない(low confidence)と明記している。「大陸が沈んで島だけ」みたいな規模は別として、都市機能としては“水の都化”が現実味を帯びる。ゼロメートル地帯では、堤防・排水・ポンプ・地下空間対策がないと、高潮や豪雨のたびに日常が止まりやすくなる。
日本が世界平均より怖く見えやすい理由(増幅要因)海面上昇そのものに加えて、土地の沈下・地形・湾の形(湾奥で水が盛り上がる)・台風の高潮が重なると「相対的な海面」はさらに高く見える。三大湾(東京湾・伊勢湾・大阪湾)には朔望平均満潮位以下のゼロメートル地帯がまとまって存在する。守る側の論点は、堤防を何m上げるかだけでなく、避難・復旧にかかる時間、停電時の排水、港湾・工業地帯の連鎖停止などの「社会的弱点」になる。高潮は過去にも甚大被害を起こしており、海面が上がると同じ台風でも到達水位が底上げされる。
砂浜の消失(風景が変わる代表例)日本の砂浜は、数十cmスケールの上昇でも大きく後退し得る。全国スケール推計では、海面上昇0.26mでも砂浜消失率46%、0.82mで91%という結果が示されている(手法や前提による不確実性はあるが、方向性として“相当大きい”)。「海に沈む」というより、砂浜が痩せて消え、防災・観光・生態系の緩衝帯が薄くなる。高潮時の波が直接構造物に当たりやすくなり、越波や侵食が進みやすい。
2100年(今日生まれた子が74歳)の日本をどう捉えるかIPCCのlikelyだけでも、2100年は0.28〜1.01mの幅があり、対策次第で“同じ世紀末”の景色が変わる。 「コナン級の沈没」ではなくても、都市の低地は高潮・豪雨・内水の合わせ技で“水が入りやすい平常”に寄る。間に合う対策(堤防改修、土地利用、地下空間設計、避難計画)がある一方、やる量もコストも増える。
100年後(2126年頃)をどう見積もるか(現実的な読み替え)2126年は、IPCCが明示する2100〜2150の間に位置するため、少なくとも「2100年の値で止まらず、さらに上に積み上がる」領域として考えるのが安全側。数値は公式の単純内挿では決められないが、目安は2100〜2150レンジの間に入ってくる。問題は“その時の高さ”だけでなく、“上がり続ける前提”で沿岸インフラと暮らしを組み直す必要が出ること。速度を落とせば適応の時間を稼げるが、速度が速いほど改修が追いつきにくい、という構図になる。

出典

ちょっとまた怖いタイトルになってるんだけど、「最悪2〜5m級」ってcmの間違いじゃないのなら、「未来少年コナン」みたいな世界までは行かないまでも、私が昔よく遊んでいた大阪の港あたりは沈んじゃうってことだよね。

うん、そこはcmの間違いじゃなくて、単位はmの話なんだよね。だから「何も対策がなかったら」「堤防や排水が追いつかなかったら」って前提つきだけど、昔の港のあたりみたいな低い場所は、ふだんの満潮や台風の高潮で水が入りやすくなる可能性はあると思う。

実際、私も出典のURLを辿って「三大湾におけるゼロメートル地帯」を見てみたんだけど、そこに自分の暮らしてた場所が重なると、「100年後には浸水が当たり前のエリアになってもおかしくない」って想像が一気に現実味を帯びて、正直びっくりした。

で、ここから先は私の信憑性のない未来予想だから、物語として聞いてください。

とある港町で暮らす、ある男がいました。時は2026年。夏は湿球温度が過去最高みたいな日が増えて、連日の猛暑で、国道を走る車の列を救急車が押し通る光景が「普通」になっていきました。
その4年後の2030年。残念ながら、みんなの約束は守られきらず、気候変動による地球温暖化の影響が世界中でさらに目に見える形になっていきます。その年の記憶で一番大きいのは、海面が少し上がった状態の大潮に、伊勢湾台風級の台風が重なって襲ってきたことでした。
被害は壮大で、日本中がこの時から「気候変動をなんとかしなければ」って流れに、本気で切り替わっていきました。同時に、世界的にもいろんな規制が決まり始めます。
そして時は流れて、100年後の、とある港の光景。昔見た古いアニメのワンシーンみたいに、港に立っていた男の三階の部屋から海水がすくえるほど、海が近づいていました。2030年に気づいた人たちの努力もむなしく、予想をはるかに上回る「数メートル級の上昇」――極端なシナリオで言われる2〜5mみたいな世界です。
人々は港を捨てて山へ登りました。でも海が上がるのと比例するみたいに、年々湿球温度も上がっていく。結果として、太平洋側で暮らし続けるのが難しくなった人たちは、みんな北へ北へと居住地を移していったのでした
……

……なんてことにはならないと思ってるんだけど、「なるかもしれない」って言えるだけの科学的な話が、少しずつ見えてきてるのも事実なんですよ。

だから結局、100年後にハワイモンクアザラシがちゃんと繁殖できる砂浜が残っているかどうかって、遠い国の話じゃなくて、今の私たちが毎日どう生きるか、その行動の中に答えがある気がするんですよね。

2030年まで、あと4年

私は、この物語の主人公がずっと港で暮らしていけるように、ただ怖がるだけじゃなくて、この4年をちゃんと考えながら過ごして、納得できる気持ちで2030年を迎えられたらいいなって思っています。


ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?

コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。

あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。

ハワイモンクアザラシに、あなたの5分が届くことを祈ります。

鶏人|Keijin

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