※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
ダーウィンギツネ(Lycalopex fulvipes)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2016年、IUCNレッドリストで、【EN:危機】と評価されました。
つまり、2014年から2016年にかけて、ダーウィンギツネは
「風に消えた気配が、もう一度だけ息をした」状態になりました。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるダーウィンギツネの最新評価は2016年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/41586/107263066
ダーウィンギツネの現在地:失われゆく森と犬が運ぶ見えない脅威
⬇︎ダーウィンギツネの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | ダーウィンギツネ |
| 英名 | Darwin’s Fox |
| 学名 | Lycalopex fulvipes |
| 分類 | 哺乳類・イヌ科(イヌ属) |
| 分布 | チリ南部(チロエ島、チャウキン国立公園、オンコル山地の一部) |
| 主な生息地 | 温帯雨林(バルディビア温帯雨林)などの深い森に依存 |
| 体長 | 約48〜55cm(尾長:20〜25cm) |
| 体重 | 約2.5〜4kgほどの小型のキツネ |
| 寿命 | 野生で約5〜7年、飼育下ではそれ以上と推定 |
特徴
- 愛らしい小型キツネ:イヌ科の中では体が小さく、ずんぐりとした体つきと丸い耳が特徴。
- 毛色:黒〜灰褐色を帯びた濃い体毛で、森林の薄暗い地表に溶け込みやすい。
- 遺伝的に希少:チリ南部にのみ生息し、個体群が島と本土で分断されている。
- 雑食性:昆虫、小型哺乳類、果実、鳥類など幅広く食べる柔軟な食性。
- 行動:単独または小さな家族単位で行動し、夜行性の傾向が強い。
生態と行動
- 極めて限定された生息地:主に手つかずの温帯雨林に依存し、生息地の破壊に非常に弱い。
- 繁殖:妊娠期間はおよそ2ヶ月ほどで、1度に2〜3頭の子を産むとされる。
- 行動圏が小さい:他のキツネ類と比べ、移動範囲が狭く、人為的な影響に敏感。
- 天敵:野犬や外来の家猫との競合・捕食圧が問題となっている。
- 主要脅威:森林伐採、外来動物、道路による分断、違法な狩猟、人間の開発。
2014年絶滅危惧種:ダーウィンギツネ【CR:深刻な危機】
農業や森林伐採による生息地の損失はこの種をより好ましくない生息域(牧草地や空き地)に、より人間の近くへと追いやるのだが、何より危険なのは、このような保護区域に飼い犬がいて、キツネを病気や致命的攻撃の危険にさらしている点にある。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 2014年の評価(図鑑) | CR:深刻な危機(Critically Endangered) |
| 2016年(最新)IUCN評価 | EN:危機(Endangered)※カテゴリーは1段階改善したが、実態として脅威は依然深刻 |
| カテゴリー変更の理由 | 脅威が減ったためではなく、新しい個体群(本土側)が発見され、生息域が再評価されたため |
| 推定生息数(成獣) | 約 650〜2,500頭(依然として世界的に極めて希少) |
| 主な生息地 | チリ・チロエ島、および本土側の一部地域(ナウエルブータ国立公園など) |
| 最大の脅威 | 犬(飼い犬・野犬):攻撃/捕食、感染症(犬ジステンパー・狂犬病) |
| 直接的な脅威(攻撃) | 体重2〜4kgと小型のため、犬との遭遇は即死レベルのリスク |
| 見えない脅威(感染症) | 1匹の感染犬が侵入するだけで群れの壊滅を招く危険性あり(犬ジステンパーが最大リスク) |
| 森林伐採の影響 | 温帯雨林が農地・植林地へ転換 → 隠れる場所が消失し、犬や人間との遭遇リスク増大 |
| エコロジカル・トラップ | 人間のゴミや家畜に誘われて人里へ → 結果として死亡リスク(駆除・事故・犬)が増大 |
| 2014年の警告の適合度 | 図鑑が警告した 「生息地の喪失 × 犬の脅威」 は、2025年時点でもほぼ完全に的中 |
| 必要な保全措置 | 保護区周辺の 犬のワクチン接種徹底/放し飼いの禁止/保護区内の 犬の持ち込み厳禁 |
| 将来の懸念 | 生息地の断片化、感染症の侵入、犬との接触増加、生態学的罠による死亡 |
2014年の図鑑が警告していた「生息地の損失」と「犬による脅威」という負の連鎖は、現在においても続いている。
新たな生息地の発見は数少ない希望であるが、「人間に伴われる犬(あるいは管理されていない犬)」が、この小型のキツネにとって最強の捕食者であり、主要な病原体運搬者である事実は変わらない。
したがって、本種を記述する際には、保護区内への犬の持ち込み禁止や周辺地域の犬へのワクチン接種が、保全上の生命線であると強調すべきである。
⬇︎ダーウィンギツネの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地の保護 | チロエ島・ナウエルブタ国立公園などで森林伐採の規制、違法伐採の監視を強化 |
| 感染症対策 | 野犬が媒介するジステンパー・狂犬病予防のため、ワクチン接種や野犬管理を実施 |
| 野犬対策 | 捕食・感染源となる野犬の個体数管理、放し飼い犬への啓発活動 |
| 交通事故防止 | 道路標識の設置・速度規制・生息地を横断する道路の見直し |
| 遺伝的多様性の保全 | 2つの孤立個体群(チロエ島・ナウエルブタ)の遺伝調査と保全計画 |
| 森林再生 | 在来林の回復、植林、外来種の除去によって本来の生息環境を再生 |
| 研究とモニタリング | カメラトラップ・GPS首輪による行動調査、感染症検査、個体数の長期監視 |
| 地域コミュニティ参加 | 住民への環境教育、飼い犬管理の啓発、保護区活動への参加促進 |
主な取り組み
- 生息地の保護:森林伐採を抑制し、ダーウィンギツネの生活圏を確保
- 野犬管理:捕食や感染症リスクを減らすため、野犬及び放し飼い犬の対策を実施
- 感染症対策:狂犬病・ジステンパーなどの病気から守るため、ワクチン接種を推進
- 遺伝的保全:孤立した2つの個体群の遺伝調査を行い、多様性の維持を図る
- 交通事故防止:道路標識の設置や速度制限でロードキルを減らす取り組み
- 森林再生活動:在来種の植林や外来種の除去で本来の森林環境を回復
- 住民参加の啓発:飼い犬の管理、環境教育プログラム、地域主体の保全活動
- 研究・追跡調査:カメラトラップやGPS装置で行動範囲や生息密度を調査
最後に
これを読んで、あなたはどう感じましたか?
「日本ではもう野犬ってほとんど見かけなくなったのに、チリ南部では今でも普通にいるんだね。ところで、ダーウィンギツネの“ダーウィン”って、ダーウィンが見つけたからダーウィンギツネって名前なの?」
そんな素朴な疑問をありがとうございます。
正直に言うと、私もまだ細かいところまではよく分かっていません。
なので、このあと少し深掘りして調べてみたいと思います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発見者 | チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin) |
| 発見年 | 1834年(ビーグル号航海中) |
| 発見場所 | チリ・チロエ島南端(San Pedro 付近) |
| 捕獲方法 | 銃・罠ではなく、地質調査用のハンマーで後頭部を叩いて捕獲 |
| 当時の記録(航海日誌) | キツネは岩の上から乗組員を好奇心いっぱいに眺めており、ダーウィンが背後から近づいても逃げなかったため、容易に捕まえることができたと記録 |
| ダーウィンの所感 | 「兄弟たちより好奇心は強かったが、賢さは足りなかったようだ」と記述 |
| なぜ手で捕獲できたのか(生態的背景) | 島の隔離環境で進化 → 大型捕食者に対する警戒心が著しく弱い/人間や船に対して強い好奇心を示す |
| この特性が示す現代的意義 | 人を恐れない性質が、現在の「犬による捕食・感染症被害」に直結し、絶滅危機を加速させる要因になっている |
| 分類学上の議論 | 長らく本土のチリオオカミ(Lycalopex griseus)の亜種と考えられていた |
| ダーウィンの洞察 | ダーウィンは当初から**「別種である」** と主張していた |
| 近年の科学的証明 | DNA解析によりダーウィンの主張が正しいことが確認され、正式に独立種 Lycalopex fulvipes と認定 |
「ハンマーで後頭部を叩いて捕まえるなんて、ダーウィンってちょっと過激だよね。気になって“ビーグル号航海記”を読んでみたんだけど、他にも人をまったく警戒しない鳥や亀の話が出てきて、あのエピソードも納得できる感じだったよ。」
そうそう、私も読ませてもらったんだけど、ダーウィンの意外な一面が垣間見えて、ちょっとワクワクしたよ。
こうした記録からも分かるように、生きものって、最初から人間を「敵」として見ていたわけじゃないんだよね。
恐怖心や警戒心が強まったのは、嫌な経験や危険な体験が積み重なって、長い時間の中で記憶やDNAに刻まれていった結果なのだと思う。
だからこそ、私はなるべく「人間中心」じゃなくて、生きもの側の視点で世界を見たいといつも思っているよ。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。
ダーウィンギツネに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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