11年後のレッドリスト|カキスカルミシマサイコ:かすかな崖に、緑の祈りを残していた【IUCNレッドリスト比較】

カキスカルミシマサイコ 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(
DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。

こんにちは、鶏人|Keijin です。

カキスカルミシマサイコ(Bupleurum kakiskalae)は、

2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。

2024年、IUCNレッドリストで【EN:危機】と評価されました。

つまり、2014年から2024年にかけて、

カキスカルミシマサイコは「かすかな崖に、緑の祈りを残していた」状態になりました。

※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるカキスカルミシマサイコの最新評価は2024年版です。それ以降の更新は行われていません。

この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。

※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/61611/102936716

「知ること」が、未来をつなぐ小さな気配りになる

⬇︎カキスカルミシマサイコの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

基本情報|カキスカルミシマサイコ(Bupleurum kakiskalae)
項目情報
和名カキスカルミシマサイコ
英名Kakiskala Hare’s-ear
学名Bupleurum kakiskalae
分類被子植物・セリ科(Apiaceae)
分布ギリシャ・クレタ島西部のレフカオリ山脈(固有種)
主な生息地石灰岩質の断崖、標高1450〜1500mの高地
体長(草丈)約50〜100cm(まれに120cmに達する)
体重―(草本植物のため測定対象外)
寿命数年(2年草または短命の多年草とされる)

特徴

  • 名前の由来:「カキスカル(Kakiskala)」はクレタ島の山岳地名に由来。サイコ属(Bupleurum)の一種。
  • 形態:大型のサイコ属植物で、黄色みを帯びた小花を複数の散形花序につける。
  • :細長い披針形で、基部は茎を抱くようにつく。
  • 稀少性:クレタ島の一部の断崖にしか自生せず、極めて局所的。

生態と行動

  • 生活環境:人間が近づきにくい断崖に根を張り、乾燥した高山環境に適応。
  • 繁殖:主に種子散布による。開花は夏季(7〜8月)。
  • 世代交代:花をつけて結実した後、株が枯死する「一回結実型」の性質を持つ。
  • 分布制限:自然分布がごく狭く、個体数も限られている。

保全状況

  • IUCNレッドリスト:EN(危機)
  • 主な脅威
    • 個体数の極端な少なさ(数百株規模)
    • 岩壁環境の限定性
    • 気候変動による乾燥化・高温化
    • 登山や観光による踏圧・攪乱
  • 保護活動
    • クレタ島レフカオリ山脈の自然保護区での保護
    • 種子保存や植物園での栽培試験
    • 生息地モニタリングによる個体数調査

2014年絶滅危惧種:カキスカルミシマサイコ【CR:深刻な危機】

カキスカルミシマサイコを絶滅させないように、遺伝子の交流可能な広い範囲の種子が採取され、保全されている。さらに、ヤギと研究熱心な植物学者の行きすぎた行為からこの種をまもるための計画が進められている。

出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

”行きすぎた行為”この言葉が気になったので調べてみた。

観点内容
採集の動機– 希少性そのものへの価値(コレクター欲)
– トロフィー・ハンティング(所有すること自体が目的)
– 違法取引(ブラックマーケットで高値取引)
– 行きすぎた研究・関心(保全倫理を超えた採集)
致命的な影響– 脆弱な個体の消失:人間がアクセス可能な個体群が狙われ、数パーセントでも失われれば致命的
– 遺伝的多様性の低下:病気や気候変動への適応力が低下し、絶滅リスク上昇
– 保全活動の妨害:シードバンク計画や科学的保護努力を無効化
「行きすぎた行為」と呼ばれる理由– 保全倫理の欠如:個人の欲求が保護より優先される
– アクセスの容易さが悲劇を招く:生息地情報の漏洩が採集を助長

「行きすぎた採集」とは、希少性を理由に最もアクセスしやすく最も重要な個体を標的にし、ただでさえ脆弱な種の遺伝的基盤と個体数を決定的に損なう。

この問題の本質は、希少な生物種に対する人間の所有欲や収集欲が、その種の存続を直接的に脅かすという点にあり、誤解を恐れず言えば、これは「植物版の密猟」である。

⬇︎カキスカルミシマサイコの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

保護活動の種類内容の概要
生息地の保護クレタ島の標高約1450〜1500mの断崖に限られた自生地を保護し、踏み荒らしや開発を防ぐ
法的保護ギリシャ国内法およびEU「生息地指令」により厳格に保護対象とされている
種子保存・栽培植物園や遺伝資源バンクで種子保存を行い、園芸的に栽培して個体群の維持を図る
国際的な枠組みEUのNatura 2000ネットワークに組み込まれ、保護地域の一部として管理されている
市民・地域参加登山者や地域住民への啓発活動を通じ、踏み荒らしや採取を防止
研究とモニタリング個体数の変動や繁殖成功率を定期的に調査し、保全方針に反映

主な取り組み

  • 生息地保全:断崖の限られた自生地を保護
  • 法的保護:ギリシャ法とEU生息地指令で保護指定
  • 種子保存:植物園やバンクで種子を保存し、繁殖を支援
  • 国際枠組み:Natura 2000の保護区に含まれる
  • 啓発活動:登山者や地域住民への教育で採取を防止
  • 科学研究:個体数や繁殖率のモニタリングを継続

最後に

これを読んでみて、どのように感じましたか?

「花なんてまた咲くでしょ?」

と、花が咲く意味を考えない?

「研究者の気持ちわかる…」

と、共感して応援しますか?

感じ方は、さまざまあると思います。


希少な生物種を保護するため、研究者や愛好家には「標本の採集」と「情報の公開」に関して、以下のような厳格なルールや倫理規範が求められている。

区分内容
標本採集のルール法的規制:国内法(例:種の保存法)により採集・譲渡は禁止。研究でも環境大臣などの許可必須。
国際条約:名古屋議定書(ABS)に基づき、資源提供国の同意(PIC)と利益配分が義務化。バイオパイラシー防止。
研究倫理と最小限の原則最小限の採集:必要最小限のサンプルに限定。小規模個体群では採集自体を断念。
非侵襲的手法:葉片採取や落下種子利用など、個体への影響を最小化。
代替手段:写真撮影や既存データでの研究を優先。
生息地情報のルール秘匿化:GPS座標を公開せず、10kmメッシュや広域地名に変換して記録。
アクセス制限:詳細データは機密扱い、必要な研究者のみ審査を経て利用可能。
市民への啓発SNSリスク:写真投稿にジオタグや詳細な道順を載せると乱獲の恐れ。
ガイドライン:「希少種を見つけても詳細な場所を公開しない」ことを推奨。

しかし、最も多いケースは、行為者に悪意はなく、純粋に良かれと思って行動しているものの、その行為が引き起こす生態系への影響についての知識が不足している場合があると考える。

だからこそ大切なのは「知ること」であり、そして「知ったうえで、どう伝えるか」を選ぶこと。

私は、ほんの小さな気配りが、希少な命を守る大きな力になると信じる。


ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?

コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。

あなたの貴重な命である5分間を、本当にありがとうございました。

カキスカルミシマサイコに、あなたの5分が届くことを祈ります。

鶏人|Keijin

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