※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
ナガレホウオウゴケ(Fissidens hydropogon)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2000年、IUCNレッドリストで、【CR:深刻な危機】と評価されました。
つまり、2000年から、ナガレホウオウゴケは
「名前だけが生き、未来だけが白紙のまま」状態なのです。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるナガレホウオウゴケの最新評価は2000年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/39170/10172325
「意味あるの?」への答え|知識・調査・リベット仮説
⬇︎ナガレホウオウゴケの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | ナガレホウオウゴケ |
| 英名 | (定着した一般英名は少なく、学名で扱われることが多い) |
| 学名 | Fissidens hydropogon |
| 分類 | 植物界・コケ植物(Bryophyta)・センボンゴケ科(Fissidentaceae) |
| 分布 | エクアドル固有(南米)。かつてはボンボナサ川で知られ、2008年に別地点(リオ・ナンガリツァ)でも再確認 |
| 主な生育環境 | 熱帯雨林の流れのある川や渓流で、ときどき水に沈む(周期的に水没)環境 |
| IUCNレッドリスト | CR(深刻な危機)/評価年:2000年(以降の更新が長く途絶えている扱い) |
特徴
- 流れに耐えるコケ:川・渓流の流れの中で、水没と露出を繰り返す場所に適応しているとされます。
- “知っている場所が小さすぎる”という危機:確認されているのがごく小さな2地点だけで、そこが傷むと一気に危うくなるタイプです。
- 危機の中心は「生息地の劣化」:個体が見えにくいコケほど、環境の変化がそのまま生存に響きます(生息地の質と広がりが低下すると考えられている)。
生態と行動
- 暮らしの舞台:熱帯雨林の川・渓流の「流れのある場所」。増水などで周期的に沈む環境でも生きる、とされています。
- 分布の“断片化”:2008年にタイプ産地から離れた場所で再確認されたものの、依然として点でしか見つからない状態です。
- 一発で消えるリスク:地点が少ないため、洪水・土砂災害などの極端な出来事が起きると「全部が消える」可能性がある、と指摘されています。
- 保全の現状:この種に特化した対策は確認されておらず、まずは生息地(雨林と渓流環境)を守ること、そして追加調査が推奨されています。
2014年絶滅危惧種:ナガレホウオウゴケ【CR:深刻な危機】
この希少なコケはたった2か所のせまい範囲にだけ生えており、その生育場所は条件も範囲も徐々にせばまりつつあると見られ、この種の絶滅への危険度はますます高くなっている。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
1. 現在の「2か所」の状況(範囲は狭まっているのか?)
| 地点 | 概要(発見・位置づけ) | 現状の見立て | 主な脅威・変化 | 生息範囲の方向性 |
|---|---|---|---|---|
| ボンボナサ川(Bonbonasa River) | 19世紀の最初の発見地(タイプ産地) | 近年の確実な生息情報が乏しく、「すでに絶滅」または「再発見されていない」可能性が高い | 生息確認の空白が長い/実質的に生息地として機能していない懸念 | 縮小(実質消失の可能性) |
| ナンガリッツァ川(Nangaritza River) | 2008年に確認された“最後の砦” | Alto Nangaritza一帯が採掘圧で悪化し、生息条件がさらに過酷化 | 違法・合法の金採掘/土砂流入/水質汚染(例:水銀汚染など) | 縮小(悪化が加速) |
2. なぜ2000年からレッドリストが更新されていないのか?
| 要因 | 内容(要旨) | どう影響するか |
|---|---|---|
| 再評価の優先順位 | 2008年に新産地が見つかっても、環境破壊が激しく「CRを下げる理由」になりにくい。ランクが変わらない場合、更新が後回しになりがち | 評価年だけが古いまま残る(危機が軽くなったわけではない) |
| 専門家・調査の難しさ | 正確に識別できる専門家が少ない/現地(治安・アクセス・採掘地域)での調査が難しく、公式に通るデータが集まりにくい | 新しい確証データが不足し、再評価が進まない |
ナガレホウオウゴケ(Fissidens hydropogon)は、ボンボナサ川(タイプ産地)と2008年に確認されたナンガリッツァ川の2地点でのみ知られる。
前者は近年の確実な生息情報が乏しく、局所絶滅の可能性が示唆される。
後者も金採掘に伴う土砂流入・水質汚染等により生息条件が悪化し、生息範囲は縮小傾向にある。
一方、IUCN評価は2000年のCRのまま更新されておらず、ランク変動の乏しさに加え、専門家不足や調査困難が再評価を遅らせる要因と考えられる。
⬇︎ナガレホウオウゴケの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地(河川・渓流)の保全 | 本種は熱帯雨林の流れる川や渓流で、ときに水没しながら生育するため、河川環境そのもの(流れ・河床・周辺植生)を壊さない保全が重要。 |
| 流域の森林保全(伐採・土地改変の抑制) | 生息地の質と面積が低下しているとされ、流域の森林伐採や開発を抑えることが、結果的に本種の生息地保全につながる。 |
| 開発影響の低減(道路・ダム・採掘など) | コケ類は、森林伐採だけでなく道路建設・ダム建設・採掘などの開発でも生息地が劣化しうるため、流域での計画は影響評価と回避・縮小が必要。 |
| 水質・濁り(沈泥)対策 | 河川に流入する土砂・濁り・汚染は、水中/半水中で生きるコケに直撃しやすい。工事・採掘・農地化に伴う流出を抑え、水質を守る。 |
| 重要地点の優先保全(超局所の保護) | ごく小さな2地点でしか知られていないため、確認されている川区間(流域単位)を「最優先で守る」設計が必要。 |
| 調査とモニタリング | IUCNは追加調査(再調査)を推奨しており、分布の再確認・生育状況の継続観察が保全の出発点になる。 |
| 保全施策の立ち上げ(現状“未整備”の穴埋め) | 現時点で本種に特化した保全措置は知られていないとされるため、保護区管理計画への組み込みや、流域管理の枠組み作りが課題。 |
最後に
これを読んで、あなたはどう感じましたか?
「専門家不足」とか「調査不足」って聞くと、私、ちょっと前の出来事を思い出すんですよね。
このコケの話を仲間にしたときに、「小さな川の小さなコケを、危険を冒してまで調べる意味あるの?」って言われちゃって……。そのとき、うまく言い返せなかった自分が、あとからすごく歯がゆくなりました。
たぶん、こういうのってよくありますよね。
「え、なに言ってんの?」みたいな空気になるやつ。
だから、どうして専門家が減っていくのかとか、調査が難しい地域や場所でも、なぜ調査が重要なのかとか、そのあたりをちゃんと説明できるように、私も改めて調べてみますね。
| 論拠(3つの柱) | 要点(何が起きていて、なぜ必要か) | 言い返すポイント(短く) |
|---|---|---|
| 1. 専門家が減る理由(分類学の危機) | 分類学は「地味で儲からない」と見なされ、予算・ポストが削られがち。ベテランが引退しても後継が育たず、識別できる人が極端に少ない。生物だけでなく知識も絶滅する。 | 「検索の元ネタを作る人が消えたら、自然界の辞書がなくなる。」 |
| 2. なぜ危険地でも調査するのか | 調査されない場所では、知られないまま絶滅(暗黙の絶滅)が起きる。多様性ホットスポットほど辺境・特殊環境に集中しやすく、そこを避けると地球の実像が分からない。 | 「燃える図書館で“有名な本だけ”は無理。未読の本が燃える前に記録が必要。」 |
| 3. 小さなコケに意味があるのか(核心) | 生態系は相互依存で、どの種が“致命点”か事前に分からない(リベット仮説)。コケは保水・吸着などの機能を持ち、水生種は酸素供給や微小生物の基盤にもなる可能性がある。 | 「翼のネジを“小さいから捨てる?”は怖い。重要な一本かもしれない。」 |
小型で局所的な生物の調査は感情論ではなく、科学的合理性に基づく。
第一に、分類学の阻害(Taxonomic Impediment)により専門家が減少し、識別知識の断絶が保全・評価・研究全体を停滞させる。
第二に、アクセス困難地を避ければ未記録のまま消える「暗黙の絶滅」を見逃し、ホットスポットの実態把握が不可能となる。
第三に、生態系は相互依存系であり、リベット仮説が示す通り、目立たない種の喪失が機能崩壊を誘発し得るため、早期の記録と監視が必要である。
3つの武器、いただきました!ありがとうございます。
「誰にも読まれていない本が燃える」ってたとえ、ほんと分かりやすかったです。もしその本の中に、地球にとって大事な“キーワード”が書いてあったら――それが消えるのは、ものすごい損失ですもんね。
それで思ったんですが、私の知り合いの食品工場でも、ちょっと似た現象が起きています。あれもやっぱり「知識の断絶」なんですよね。知識を持った人が高齢で辞めてしまったり、古いやり方に若い人がついていけず続かなかったりして、製造の現場に“穴”が空いてしまう。そういう断絶が原因で、実際に問題が出るようになっているんです。
知識の断絶が起きると、普段はマニュアル通りに作っていれば何も起きないことでも、ちょっとしたトラブルが出た瞬間に、途端に右も左も分からなくなる。現場が軽いパニックみたいになって、最悪の場合、その商品が「作れない状態」になってしまうんですよね。言ってみれば、その商品が“絶滅の危機”に瀕する。
そして、その食品会社にとって「主力じゃない」「重要度が低い」と見なされている商品でそれが起きると、あえて“絶滅”(=廃盤)にしてしまうことがあるんです。
すると、ここからが怖いんですが、リベット仮説が示すように、“重要じゃないと思っていた欠損”が、あとから全体に効いてくる現象が起こり始めます。
製造や販売は“部品の集合体”だから、周辺の欠損が全体の安定性を落として、思わぬところに波及するんですよね。
つまり、主力じゃなかった商品が消えたことで、今度は主力商品まで売れなくなる、みたいな連鎖が起きたりするんです。
話の中身や状況は違うかもしれないけど、私はこう思っています。
世界って、小さな小さな「点」からできていて、その点が線になって、やがて円になって、その円が何かの縁で偶然つながって球体みたいになったものが地球で、そこに人類や生物が生まれて“世界”になったんじゃないかなって。
だからこそ、「ナガレホウオウゴケ」という小さな「点」が消えることは、そこから繋がっていた「線(水生昆虫や水質)」が切れ、やがて「円(川の生態系)」が歪み、最終的に「球体(地球環境)」に亀裂が入るきっかけになるかもしれないって心配しちゃうんですよ。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。
ナガレホウオウゴケに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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