※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
オウムノクチバシ(Lotus maculatus)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2011年、IUCNレッドリストで【CR:深刻な危機】と評価されました。
つまり、2011年から、オウムノクチバシは
「風に揺れる一輪の炎、消えかけた色彩」状態なのです。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるオウムノクチバシの最新評価は2011年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/165214/5991061
オウムノクチバシのいま|生息地1か所・送粉者の発見・それでも増えない理由
⬇︎オウムノクチバシの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | オウムノクチバシ |
| 英名 | —(特定の一般英名なし) |
| 学名 | Lotus maculatus |
| 分類 | 被子植物/マメ科(Fabaceae)/Lotus属 |
| 分布 | カナリア諸島(テネリフェ島北部)固有種 |
| 主な生息地 | 岩の多い斜面など、限られた自然環境(詳細な生息地は限られる) |
| 草姿・成長形態 | 這性(トレーリング)多年生植物。野生では茎長が1.5〜2.5mに達するが、栽培下では30cm程度にとどまる |
| IUCN分類 | 絶滅危惧IA類(Critically Endangered, CR) |
特徴
- 花と葉の特徴:細長く針状の銀灰色の葉が茎に輪生し、赤〜オレンジまたは黄色の花は「オウムのくちばし」のような形(パロット・ビーク)をしており、鳥による花粉媒介に適応している可能性がある。
- 観賞価値:ユニークかつ鮮やかな外見から、鉢植えや吊り鉢、グランドカバーとして観賞用に栽培されることもある。
生態と行動
- 野生の生存状況:野生では極めて少数で、2011年時点では野外で確認されている個体はわずか28株のみという緊急状況が報告されている。
- 栽培・保全の取り組み:
- 栽培下では広く流通しており、園芸用に育てられた個体は野生種よりも遥かに多い状況。
- 優れた繁殖性や観賞価値から、保全に向けた栽培・増殖プログラムが期待されているが、クローン化や交雑による遺伝的多様性の低下には注意が必要とされる。
2014年絶滅危惧種:オウムノクチバシ【CR:深刻な危機】
この種をおびやかしているのは、土地開発,旅行者の増加、野生植物の採取などの人為的な影響、それに植食動物の増加などである。送粉動物がいなくなったこともこの植物の減少の原因となっているだろう。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 区分 | ポイント | 内容(要約) |
|---|---|---|
| 1. 現在の生息状況 | 野生個体群は「1箇所のみ」 | カナリア諸島テネリフェ島北部のごく限られたエリア(標高20〜30m付近)に、たった1箇所の自然個体群が残存。2010年代は数〜数十株規模とされ、2024〜2025年の報告でも「唯一の小さな自然個体群」と表現され、回復は限定的。 |
| 2. 送粉者の新発見 | “不在”ではなく「代役がいた」 | 2014年当時は、送粉者だったタイヨウチョウの仲間の絶滅で受粉不全と説明されていたが、近年の観察で別の動物が送粉を担うことが判明。 |
| 意外な救世主:トカゲ | カナリアカナヘビ(Gallotia galloti)が花蜜を吸いに訪れ、顔に花粉を付けて別花へ運ぶ様子が確認され、現在の主要送粉者の一つと考えられている。 | |
| 日和見的な鳥 | カナリアやチフチャフなど、島にいる一般的な鳥がときどき蜜を吸い、受粉を補助していることも分かってきた。 | |
| 3. 新たな課題 | 自然更新が難しい | 政府の植栽プロジェクトで苗は植えられるが、そこから自然に種がこぼれて芽が出る(自然更新)ことが非常に難しい。 |
| 遺伝的多様性の欠如 | 園芸流通個体の多くが挿し木由来のクローン。野生復帰には遺伝的多様性が必要だが、野生個体が少なく近親交配リスクが常に懸念。 | |
| 外来種・気候変動 | ウサギ・ヤギの食害、および乾燥化(気候変動)が、か細い野生個体群を脅かしている。 | |
| まとめ | “園芸の成功”と“野生の危機”のギャップ | 園芸植物としては世界中で「成功」している一方、野生の種としては依然、絶滅の淵にある。 |
オウムノクチバシ(Lotus maculatus)は、テネリフェ島北部の低標高域に自然個体群が1箇所のみ残存し、近年も顕著な回復は確認されていない。近年の観察により、カナリアカナヘビ(Gallotia galloti)および一部の鳥類が送粉を担う可能性が示された。一方、植栽地での自然更新の困難、遺伝的多様性の欠如、外来哺乳類の食害と乾燥化が再生の主要制約となる。
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生育地(海岸の崖・岩場など)の保全 | 開発・踏圧・採取などで失われやすい局所的な生育地を、立入制限や保護区域指定で守る(野生下では極めて希少とされる)。 |
| 外来種・食害圧の管理 | 外来植物の侵入や、家畜等による攪乱が起きやすい島嶼環境では、生育地の状態を維持するために除去・管理を組み合わせる(島嶼希少種のin situ介入として重要)。 |
| 個体群の補強・再導入(in situ / ex situ / circa situm) | 施設で増殖した苗を原生地へ戻す「ex situ→in situ」や、野外近接地で維持する「circa situm」を併用して、絶滅リスクを下げる。 |
| 遺伝的多様性の確保 | 栽培個体は挿し木由来で系統が偏りやすく、雑種も流通するため、保全では系統管理(採種元の分散、遺伝的把握)を重視する。 |
| 送粉(ポリネーション)機構の保全 | 結実は花を訪れるトカゲ(Gallotia galloti)の訪花頻度と関連し、送粉者の生息環境も含めた管理が保全上の要点となる。 |
| 法的保護・レッドリスト等での位置づけ | IUCNでCR(深刻な危機)扱いとされ、国・地域の希少種カタログ等でも保護対象として扱われる(制度面の裏づけ)。 |
| 研究とモニタリング | 個体数・繁殖成功・生育地の変化を継続的に追跡し、遺伝・生態(送粉など)の知見を保全手法へ反映する。 |
最後に
これを読んでみて、どう感じました?
『園芸で出回っている個体の多くが、挿し木で増やした“クローン”なんだよね。野生に戻すには遺伝的な多様性が必要だけど、野生の数が少なすぎて、近親交配のリスクも心配されてる』って書いてあったけど……クローンの植物って、具体的にどんなリスクがあるの?
そこ、気になりますよね。
そのあたりも含めて調べてみますね。
| ポイント(多様性の欠如が招くリスク) | 何が起きる?(要点) | オウムノクチバシ野生復帰での意味 |
|---|---|---|
| 1. 全滅のリスク:一発の「銀の弾丸」 | クローンは全員が同じ弱点を共有するため、特定の病害虫が刺さると一斉に倒れる。 | 野外に戻した個体がクローン中心だと、病害虫の流行で復帰群がまとめて壊滅する可能性が高まる。 |
| 1(例・補足)歴史の教訓:バナナの危機 | キャベンディッシュはほぼクローンで、新パナマ病の拡大により「感染が始まると止めにくい」状況が問題化。 | 「同じ遺伝子だらけ」だと、防ぎにくい感染症が来た時に逃げ道がないという具体例になる。 |
| 2. 環境変化への「プランB」がない | 種子で増える種は子孫にばらつきが出て「暑さ・乾燥に強い個体」などが混ざるが、クローンはばらつきが少なく適応の余地が小さい。 | テネリフェ島で乾燥化が進むほど、クローン中心の復帰では環境変化に耐える個体が出にくい。 |
| 2(言い換え)進化の行き止まり | 遺伝子が混ざらない=新環境に合わせて進化しにくい。 | 乾燥化などの変化が続くと、復帰個体が淘汰されやすいリスクが上がる。 |
| 3. 近交弱勢(きんこうじゃくせい)の罠 | 個体数が少ないまま交配が続くと、普段は隠れている不利な遺伝子が表に出やすくなり、繁殖力や生存率が下がる。 | 野生に残る株が少ないと、交配しても種子ができにくい・発芽しにくい・幼苗が弱いなどで世代交代が詰まりやすい。 |
| 3(現状への当てはめ)遺伝的袋小路 | 少数個体群での交配反復により、次世代が健全に育ちにくい懸念。 | 「植えても増えない」状態になり、自然更新がさらに難しくなる可能性。 |
| 4. 「野生の知恵」の喪失(エピジェネティクスの可能性) | 栽培環境に慣れたクローンは、環境に応じた遺伝子スイッチ(エピジェネティクス)が野生向きでなくなる可能性がある。 | ベランダでは咲いても、崖の直射日光・乾燥・害虫などの条件下で防御反応が弱く枯れやすいリスクがある。 |
| まとめ | 「数がある(園芸)」と「生き残れる(野生)」は別問題。多様性が乏しいと、病害・環境変化・近交弱勢・野生適応の不足が同時に効く。 | 野生復帰には、遺伝的多様性の確保と、野外条件に耐える個体・系統を増やす戦略が不可欠。 |
オウムノクチバシ(Lotus maculatus)の野生復帰が難航する要因として、遺伝的多様性の欠如が大きい。園芸流通個体は挿し木由来のクローンが多く、病害虫や環境変化に対する反応の幅が乏しいため、単一のストレスで集団が崩壊し得る。加えて、野生個体群の極小化は近交弱勢を招き、結実・発芽・苗の生残を低下させる懸念がある。さらに、栽培環境への長期適応(エピジェネティクスを含む)が野外耐性を弱める可能性も指摘される。
「環境に応じた遺伝子スイッチ(エピジェネティクス)が、野生向きじゃなくなる可能性がある」ってことは……園芸店とかで売られている子たちは、もしかすると“原種が生まれた環境”だと、うまく育てないかもしれないってことだよね。
見た目は同じ“本物の植物”に見えるけど、イメージとしては――極端に言うと、写真が植木鉢に飾られているみたいに、時間が止まった状態で生きているのかもしれない。
うん、私もそこは同じように感じました。私自身、いま温室を作っていろんな植物を育てています。
でも、この“クローンの問題”を知ってしまうと、植物たちを見る気持ちの中に、どこか「ごめんね」が混ざるんです。人間がやってしまった“生きもののコピー”という過ちみたいなものを、ふと感じてしまう。
ただ、それでも――この子たちは温室の中でちゃんと生きていて、私の心をやさしく包んでくれるし、成長と一緒に季節も運んできてくれて、いつの間にか人の暮らしの一部になっているんですよね。
「クローンは進化しない、進化しにくい」って言われるけれど、別の方向で――たとえば「人を癒すセラピスト」とか、「人間の過ちを映す鏡」みたいに――進化しているのかもしれない、って私は思います。
だって植物は、この世界を包み込んで、地球がバラバラにならないように根を張って、静かにこの星を支えてくれているんですから。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。
オウムノクチバシに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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