※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
こんにちは、鶏人|Keijin です。
コガネニセジクホコリ(Diacheopsis metallica)は、
2014年、図鑑に【NT:準絶滅危惧】として分類されていました。
2010年、Krivomaz, Michaud & Minter によってNTとして提案されました。
しかし、その後は正式評価に至っていません。
つまり、2010年から、コガネニセジクホコリは
「解けゆく白の下で、声なきまま」状態なのです。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://redlist.info/iucn/species_view/270993/
雪解けの菌が語る、森と未来のつながり
⬇︎コガネニセジクホコリの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | コガネニセジクホコリ |
| 英名 | (特定の英名なし) 学術的には Diacheopsis metallica と呼ばれる |
| 学名 | Diacheopsis metallica |
| 分類 | 原生生物・変形菌(粘菌)・変形菌類 |
| 分布 | 世界各地(森林や落ち葉、腐植の多い湿った場所) |
| 主な生息地 | 倒木、落ち葉、朽木の表面など湿潤な環境 |
| 体長 | 子実体は約0.3〜0.8mm程度と非常に小さい |
| 体重 | ―(微生物で計測対象外) |
| 寿命 | 環境条件による(胞子から発芽し、子実体形成まで数日〜数週間) |
特徴
- 金属光沢のある子実体:名前の通り、金属的な光沢を放つ小さな子実体を形成する。
- 変形菌の一種:アメーバ状の時期を経て、環境条件が整うと子実体を形成する。
- 肉眼では点のように見える:非常に小さいため、顕微鏡や拡大レンズで観察されることが多い。
- 名前の由来:「metallica」という種小名は、子実体の金属的な輝きに由来。
生態と行動
- 生活環:胞子 → アメーバ状細胞 → プラスモジウム(粘液状の集合体) → 子実体形成というサイクルを持つ。
- 食性:細菌や小型の真菌胞子などを捕食する従属栄養生物。
- 繁殖:子実体の中に胞子を形成し、それが散布されて新たな個体群を生む。
- 生態的役割:落ち葉分解や微生物群集の調整に関与し、森林の分解サイクルに重要。
- 観察:雨上がりや湿度の高い時期に倒木や落ち葉に微細な光沢を帯びた点として見られる。
2014年絶滅危惧種:コガネニセジクホコリ【NT:準絶滅危惧】
コガネニセジクホコリは、雪解けの泉近くだけにすむという特殊な生態群に属し…上に覆いかぶさる雪が土壌の急激な温度変化をおさえ、浮遊水と適度な微小環境をもたらす。コガネニセジクホコリは気候変動により積雪が減りつづけているため、危機にさらされている。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 影響要因 | 内容 | コガネニセジクホコリへの影響 |
|---|---|---|
| 積雪量・積雪期間の減少 | 日本の積雪は長期的に減少傾向 | ・雪下の安定した断熱環境が失われる ・春先の雪解け水が不足し、乾燥化が進む |
| 雪解け時期の早期化 | 暖冬により雪解けが前倒し | ・ライフサイクルと環境条件のズレ ・繁殖失敗のリスク増大 |
| 急激な融雪 | 気温急上昇による一度の大量融雪 | ・微小環境が壊され、子実体形成の場を失う |
| 「ドカ雪」と「少雪」の極端化 | 降雪パターンの不安定化 | ・安定した積雪が消失 ・少雪年の連続で局所的絶滅の危険 |
雪解け環境に特殊化した生物は、気候変動による積雪の減少によって深刻な影響を受けている。
この生物の危機は、単に一つの種が危険に晒されているというだけでなく、日本の雪国特有の生態系全体が、積雪環境の変化という形で脅かされていることの現れである。
⬇︎コガネニセジクホコリの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地の保護 | 森林や落ち葉層などの微細環境を破壊から守り、自然状態を維持 |
| 森林伐採の抑制 | 森林破壊や土地開発を制限し、湿潤で安定した環境を保全 |
| 環境モニタリング | 変形菌群集の多様性調査を行い、分布や消失傾向を把握 |
| 土壌・枯葉層の保全 | 落ち葉や倒木などを清掃・除去しすぎず、自然のまま残す管理を推進 |
| 研究促進 | 生態や分布、役割についての基礎研究を強化し、保全に必要な知見を蓄積 |
| 市民科学の活用 | 市民によるフィールド調査や写真記録を集め、分布確認や啓発に活用 |
| 国際的情報共有 | レッドリスト未掲載種も含めた希少菌類の情報を国際的に共有・整理 |
主な取り組み
- 生息地保護:森林や落ち葉層など微細環境を維持
- 森林伐採抑制:開発を制限し、湿潤環境を守る
- モニタリング:変形菌群集を調査して分布を把握
- 土壌・落ち葉保全:倒木やリターを残し、微生物環境を維持
- 研究推進:変形菌の分布・機能に関する基礎研究を進める
- 市民科学:アマチュア観察者による記録を収集
- 国際情報共有:レッドリスト外種の保全情報を世界的に整理
最後に
これを読んでみて、どのように感じましたか?
「ホコリって菌でしょ?いらないでしょ?」
と、生物多様性は考えない?
「この菌がいなくなったときの影響が気になる」
と、生態系バランスの崩れを懸念しますか?
感じ方は、いろいろあると思います。
コガネニセジクホコリのような特殊な粘菌(変形菌)が一種いなくなっただけで、森全体の生態系がすぐに崩壊するわけではない。
| 視点 | 役割 | もし、いなくなったら… |
|---|---|---|
| ミクロ(微小生態系) | 役割① 微生物の捕食者 雪下土壌でバクテリアや酵母を食べ、微生物バランスを維持 | ・特定の微生物が異常繁殖 ・栄養循環のサイクルが乱れる ・「雪解け直後の土壌管理人」が不在に |
| ミクロ(微小生態系) | 役割② 他の小動物の食料 子実体や変形体はトビムシ・ダニなどの餌 | ・雪解け直後の食料源が消失 ・小動物の個体数が減少し、連鎖的に影響拡大 |
| マクロ(環境指標) | 役割③ 気候変動のカナリア 「安定した積雪」が健全である証 | ・積雪環境そのものの劣化を示すサインに ・雪田植物や昆虫、両生類なども同様に危機に直面 |
しかし、森林の食物連鎖の歯車を一つ欠けさせ、土壌の微生物バランスを崩す直接的な影響がある。
森林に自生する樹木は「菌根菌(きんこんきん)」という菌類と共生し、その菌糸が地中で張り巡らせた広大なネットワークを通じて、互いに情報を交換したり、栄養や水分を融通し合ったりしている。
これは「ウッド・ワイド・ウェブ」とも呼ばれる、森の生命線である。
| 視点 | 主な機能 | 森林への長期的影響 |
|---|---|---|
| 樹木個体 | ・栄養・水分吸収の効率化(根の表面積拡大) ・病原菌防御、乾燥や汚染への耐性強化 | ・成長促進 ・生存率の向上 ・健全で大きな樹木に育つ |
| 森全体 | ・栄養の再分配(マザーツリー → 苗木) ・水分の融通 ・化学信号による「危険の警告」 | ・次世代樹木の生存率向上 ・干ばつや害虫への集団的耐性 ・森が「超個体」として安定 |
| レジリエンス | ・災害後の苗木が既存ネットワークに接続 ・森林再生を加速 | ・山火事・伐採跡地からの回復力強化 ・長期的な生態系維持 |
| 破壊された場合 | ・皆伐や重機による踏み固めでネットワーク消失 | ・苗木が育たず再生困難 ・生態系バランス崩壊 ・不毛地化のリスク |
大規模な皆伐(かいばつ)や重機による土壌の踏み固めや、今回の気候変動による積雪の減少などでこの菌根ネットワークが破壊されると、森林の再生能力は著しく低下する。
そして、苗木は生き残りにくくなり、森全体の生態系バランスが崩れ、長期的に見て不毛な土地になってしまうリスクが高まる。
結論として、菌根菌との共生ネットワークは、単に樹木の成長を助けるだけでなく、森全体の持続可能性、種の繁栄、そして環境変化への適応能力を支える根源的なシステムである。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な命である5分間を、本当にありがとうございました。
コガネニセジクホコリに、あなたの5分が届くことを祈ります。
鶏人|Keijin




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