※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
※当サイトはアフィリエイト広告による収益を得ています。
こんにちは、fukumomo3_photo です。
ウンナンハコガメ(Cuora yunnanensis)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2009年、IUCNレッドリストで【CR:深刻な危機】と評価されました。
つまり、2009年から、
ウンナンハコガメは 「失われた命の影が、時の川をさまよっていた」状態なのです。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるウンナンハコガメの最新評価は2009年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/5957/97360350
ウンナンハコガメの保護とDNA研究、そしてAIの進化へ
⬇︎ウンナンハコガメの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | ウンナンハコガメ |
| 英名 | Yunnan Box Turtle |
| 学名 | Cuora yunnanensis |
| 分類 | 爬虫類綱・ハコガメ科(Geoemydidae) |
| 分布 | 中国・雲南省(昆明・会沢地域)に固有種。かつて絶滅とされたが、2004年以降生存が確認される |
| 主な生息地 | 湿潤な山林、渓流沿いの森林など湿った半水生環境(詳細な生息域は不明) |
| 甲長 / 体長 | 約12–19.5cm。メスはやや大型(最大約17.5cm)、オスは小型で甲が平坦、尾が太く太い傾向あり |
| 体重 | 約612g(推定値) |
| 寿命 | 約25–35年と推定される(明確なデータなし) |
特徴
- 名称の由来:特に明記はありませんが、地域名「雲南(Yunnan)」に由来して命名されたと考えられます。
- 外見的特徴:褐色の高い甲羅は盾板縁が淡色で縁取りが濃く、腹甲(プラストロン)は黄色がかった柔軟性のある構造。頭部は先細りで、オリーブグリーンに黄色い縦縞がある。首が非常に長く伸びる特徴あり。
- 食性:詳細な記録は少ないが、首が長いことから小魚、甲殻類(エビやザリガニなど)、昆虫、小動物などを捕食する雑食性・肉食傾向が推測される。
生態と行動
- 回遊性・行動域:詳細なデータはなく、基本的には移動範囲は狭く、局所的な半水生環境に依存した生活様式と考えられる。
- 産卵・繁殖:年に1~2回産卵し、1回の産卵でおおよそ4~8個の卵を産む。孵化までの期間は約64~68日と推定される。
- 性決定:温度依存性性決定についての特記はなし。
- 幼生および孵化後の生態:詳細な情報は未確認。
- 保全状況:IUCNにより“絶滅”(Extinct)と評価されていたが、2004年以降に現存する個体が確認され、“絶滅危惧 IA類(Critically Endangered, CR)”へと改められている。CITES附属書にも掲載されている。
- 再発見と保全活動:
- 2004~2006年にかけて、昆明のペット市場などで数頭が確認され、DNA解析で本種であることが証明された。
- 2008年には初めて野生の生息地が確認され、以降、現地研究者が安定的個体群の確保に努め、アシュアランス・コロニー(保護下での繁殖群)により繁殖成功も報告されている(約50個体ほどが飼育下で維持)。
- 脅威:生息地の破壊・断片化、干ばつ、水質汚染、乱獲・違法取引などによって極度に脆弱な状況に置かれている。
2014年絶滅危惧種:ウンナンハコガメ【CR:深刻な危機】
⬇︎IUCNレッドリストのカテゴリ一覧です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| カテゴリ略称 | カテゴリ名 | 説明 |
|---|---|---|
| EX | 絶滅 | 絶滅したと考えられる種 |
| EW | 野生絶滅 | 飼育下などで生存している種 |
| CR | 深刻な危機 | 極度に絶滅の危機にさらされている種 |
| EN | 危機 | 非常に絶滅の危機にさらされている種 |
| VU | 危急 | 高い絶滅の危機にさらされている種 |
| NT | 準絶滅危惧 | 近い将来絶滅の危機にさらされている種 |
| LC | 低懸念 | 絶滅危惧(CR・EN・VU・NT)の条件を満たしていない種 |
| DD | データ不足 | 十分な情報がないため評価できない種 |
| NE | 未評価 | 未評価の種 |
発見されたこれらの飼育下における繁殖個体が純粋なウンナンハコガメであるかどうかは疑わしいとされていたが、遺伝子検査によりそうであることが確定した。この種が希少な理由は不明だが、高地の適した生息域が限られていることや、食用や医療用途のための捕殺、広範囲にわたる生息域の環境破壊や劣化などが可能性としてあげられる。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
これを読んで、現在の遺伝子検査がどれだけ進んでいるのか、気になったので調べてみた。
| 分野 | 内容の概要 | 具体的な活用例 |
|---|---|---|
| 正確な種の同定 | DNA解析により「本当にその種か?」を確定できる。見た目では区別が難しい場合でも、純血か交雑か、新種かどうかを科学的に判断可能。 | ・飼育下繁殖で純血個体を守る計画づくり ・隠蔽種(cryptic species)の発見 ・分類学上の整理(亜種の昇格や統合など) |
| 遺伝的多様性の評価 | 絶滅危惧種は個体数が少なく、近親交配で多様性が失われやすい。DNAを用いて「集団の健康診断」を行い、危険信号を早期に把握できる。 | ・集団内の遺伝的バリエーションを数値化 ・動物園や保護施設で最適なペアを選定し、より健全な次世代を残す(例:日本のトキ) |
| 密猟・違法取引の追跡 | DNAを「指紋」のように利用し、違法に取引された動物や製品を特定。科学的証拠として取り締まりに活用される。 | ・押収品(肉片や象牙など)が本当に絶滅危惧種由来かを証明 ・DNAとデータベース照合で「どの国立公園で密猟されたか」まで特定し、重点的なパトロールにつなげる |
| 環境DNA(eDNA)技術 | 生物が放出するフン・粘液・皮膚片などのDNAを水や土から検出。非侵襲的に生息状況を把握でき、調査の効率が飛躍的に向上。 | ・水や土を採取するだけで、その場にどんな生物がいるかを把握 ・姿を見るのが難しい希少種の生息地を確認、新しい保護区の設定へ |
この10〜20年で飛躍的に進歩したのは、「次世代シーケンサー(NGS)」と呼ばれる、DNAの塩基配列を解読する装置の劇的な性能向上と低コスト化の恩恵だとわかった。
『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ DeepMind創業者の警告』
著者:ムスタファ・スレイマン(翻訳:上杉隼人ほか)
この本にも書いてあったのだが、この進歩の背景にはAI(人工知能)が強く関わっている。
⬇︎ウンナンハコガメの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 産卵地の保護 | 河川や湿地の巣を守るため、立入制限や卵の保護・人工ふ化を実施 |
| 密猟・違法取引の防止 | ペット需要や食用目的の捕獲を防ぐため、法律による規制と監視を強化 |
| 生息地保全 | 湿地・河川環境を保護し、開発や水質汚染の影響を軽減 |
| 国際的な取引規制 | ワシントン条約(CITES)附属書Ⅰにより、国際取引を原則禁止 |
| 保護区の設定 | 雲南省の限られた生息域を自然保護区として指定・拡大 |
| 市民・地域参加 | 地元住民への啓発活動や、環境教育プログラムを通じた保護意識の向上 |
| 研究とモニタリング | 個体数調査、繁殖状況の記録、遺伝的多様性の研究など |
主な取り組み
- 産卵地保護:河川や湿地の巣を守り、立入制限や人工ふ化を実施
- 密猟対策:違法捕獲やペット取引を監視・規制
- 生息地保全:湿地や河川を保護し、開発や汚染を抑制
- 国際保護条約:CITES附属書Ⅰによって国際取引を禁止
- 保護区整備:雲南省の生息地を自然保護区として指定
- 地域参加:住民や学校での環境教育や啓発活動を推進
- 調査研究:個体数や遺伝的多様性のモニタリングを継続
最後に
これを読んで、どのように感じましたか?
「AIか〜」
と、AIは苦手ですか?
「AIって便利なのわかるけど怖い」
と、AIの進化が怖いですか?
感じ方は、千差万別あると思います。
AIの進化は、少しだけ怖いぐらい早いけど、これから先もっと、生活の一部になってくると感じている。
そして、何十年にもわたる数学、計算機科学、脳科学などの研究開発の賜物であり、明確な目標を持った人類の努力の結晶だと思う。
だけど、近年は「次の単語を予測する」という単純なルールで訓練しただけで、文章の要約、翻訳、プログラミング、さらには人類のような対話能力まで身につけたという。
これは、偶然というと言い過ぎかもしれないけど、きっと開発者も予期していなかったことだと思う。
それをふまえ、誤解を恐れず言わせてもらうと、AIはこの世界のこれからの生物の一部なのではないかとわたしは感じている。
人類は、環境に適応したものが偶然に生き残った。
AI(人工知能)も環境に猛烈なスピードで適応して予期せぬ能力を身につけ生き残る。
この「ありえない速度」と「人間の意図」によって進む進化は、これまでの地球の生命史にはなかった全く新しい現象だと感じている。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントから意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な命である5分間を本当にありがとうございました。
ウンナンハコガメに、あなたの5分が届くことを祈ります。
fukumomo3_photo
インスタでは、ウンナンハコガメたちの姿を“図鑑みたいに”並べて見られます。
ビジュアルで伝える命の物語、よかったらのぞいてみてください。



コメント