11年後のレッドリスト|サントメオオクサガエル(Hyperolius thomensis):森には適応できても、樹洞の消失には耐えられない【IUCNレッドリスト比較】

11年後のレッドリスト|サントメオオクサガエル(Hyperolius thomensis):森には適応できても、樹洞の消失には耐えられない【IUCNレッドリスト比較】 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。

Hello, it’s 鶏人|Keijin.

Back in the 2014 encyclopedia, the São Tomé giant reed frog (Hyperolius thomensis) was listed as “EN: Endangered.” That assessment came down to a few critical factors: they are exclusively found on São Tomé Island, their range is incredibly small, and their habitat was steadily shrinking and degrading due to forest fragmentation, agricultural expansion, and logging for firewood and timber.

Fast forward to 2026, and a look at the latest IUCN Red List shows things haven’t changed. They are still sitting at “EN: Endangered.”

Recently, things like the forest protection efforts by Obô de São Tomé Natural Park and the newfound conservation value of tree-shaded agroforests have offered some hope. Even so, we haven’t seen any solid proof that their numbers are bouncing back.

I think the reality for these frogs right now is this: “They might adapt to changing forests, but they absolutely cannot survive the loss of tree hollows.”

I’ve tucked the deeper, more technical info away in the drop-down sections below. But honestly, I’d be thrilled if you could just read through this main text to the very end.

こんにちは、鶏人|Keijinです。

サントメオオクサガエル(Hyperolius thomensis)は、2014年の図鑑では、サントメ島だけに分布し、生息域が狭いうえ、森林の分断や農地化、木材・薪の採取によって、生息地の面積と質が低下していたことなどから「EN:絶滅危惧」と評価されていました。

そして、2026年時点で確認できるIUCNレッドリストの評価も、2014年と変わらず、「EN:絶滅危惧」のままでした。

近年は、オボ・デ・サントメ自然公園による森林保護に加え、樹木を残したアグロフォレストの保全価値も明らかになってきました。しかし、個体数の回復を示す証拠は確認されていません。

サントメオオクサガエルは今も、「森には適応できても、樹洞の消失には耐えられない」という状態なのだと思います。

少し詳しい内容は折りたたみの中にまとめています。
まずは本文だけでも、最後まで読んでもらえたらうれしいです。

※2026年時点で、IUCNレッドリストにおける最新評価は2019年評価(2020年公開)です(以降の更新は、現時点では確認できていません)。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含みます。
※IUCN評価は「世界全体」と「地域・個体群」で分かれる場合があります。地域によって状況は異なります。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:IUCN Red List(学名:Hyperolius thomensis

サントメオオクサガエルは今も絶滅危惧EN|2014年から変わらない危機

⬇︎サントメオオクサガエルの生態(基本情報)です。必要なら開いてください。

基本情報|サントメオオクサガエル(英名:São Tomé Giant Reed Frog)

São Tomé Giant Reed Frog は、ギニア湾に浮かぶサントメ島だけに生息する大型のクサガエルです。クサガエル属 Hyperolius の現生種では最大とされ、樹洞や腐朽木などにたまった水を繁殖に利用します。現在のIUCNレッドリストでは EN:絶滅危惧、個体数傾向は減少です。

項目内容
和名確立した標準和名は確認されていない
日本語での表記サン・トメ・ジャイアントリードガエル
別の日本語表記サントメオオクサガエル
日本語表記の位置づけサン・トメ・ジャイアントリードガエルは英名を音写した名称。サントメオオクサガエルは、クサガエル属で最大の種であることを踏まえた名称
英名São Tomé Giant Reed Frog
別英名São Tomé Reed Frog
その他の英名São Tomé Giant Treefrog、Sao Tome Giant Tree Frog
学名Hyperolius thomensis
学名表記Hyperolius thomensis Barboza du Bocage, 1886
命名者José Vicente Barbosa du Bocage
記載年1886年
原記載名Hyperolius thomensis。記載当初から現在と同じ属に置かれた
原記載論文Reptiles et batraciens nouveaux de l’île de St. Thomé
種小名の由来thomensis は「サントメに生息する」という意味で、発見地のサントメ島に由来する
主な異名Rappia thomensis
その他の異名Nesionixalus thomensis
過去の亜属表記Hyperolius (Nesionixalus) thomensis
現在の受容名Amphibian Species of the Worldでは Hyperolius thomensis が有効種として採用されている
原記載標本リスボンのボカージュ博物館に保管されていた3個体
原記載標本の現状1978年の博物館火災によって焼失した
ネオタイプCAS 251637
ネオタイプ指定年2016年
ネオタイプ産地サントメ島のBom Sucesso無線塔へ向かう小道
ネオタイプ産地の標高1,326m
タイプ産地当初は「St. Thomé」と記載され、後にRoça Saudadeおよび沿岸部へ修正された
分類動物界・脊索動物門・両生綱・無尾目・クサガエル科・クサガエル属
Amphibia、両生綱
Anura、無尾目
Hyperoliidae、クサガエル科
亜科Hyperoliinae
Hyperolius、クサガエル属
属内での特徴現生のHyperolius属では最大の種とされる
系統群Hyperolius cinnamomeoventris種群に含められる
最も近縁な種モラークサガエル Hyperolius molleri
近縁種との関係H. thomensis と H. molleri は姉妹種で、サントメ島内の一部地域では交雑する
プリンシペ島の近縁種Hyperolius drewesi。プリンシペ島固有種で、以前はH. molleriに含められていた
分布国サントメ・プリンシペ
分布する島サントメ島
プリンシペ島での分布分布しない
固有性サントメ島だけに生息する島固有種
生物地理区アフリカ熱帯区・ギニア湾海洋島嶼群
主な分布域サントメ島中央部から南部に残る湿潤森林地帯
代表的な確認地域Bom Sucesso、Lagoa Amélia、Macambrara、Roça Saudade周辺
標高範囲主な資料では約300~1,300m
高標高での記録Macambraraの標高1,280mや、Bom Sucesso無線塔付近の標高1,326mから確認されている
分布高度の傾向特に標高800m以上の冷涼で湿潤な森林で多く記録される
分布の特徴生息域は一つの島に限定され、森林の減少や分断によって個体群も分かれている
2026年の記録整理博物館標本、文献、市民科学記録を統合した研究では、本種に関する101件の記録が整理された。ただし、これは個体数を示す値ではない
本来の生息環境湿潤な原生熱帯林、山地林、閉鎖的な樹冠を持つ森林
利用する二次環境二次林や、樹木が多く残された日陰型アグロフォレスト
アグロフォレストでの確認2018年の調査では、調査された本種の大部分がアグロフォレストから確認された
アグロフォレストを利用する条件樹冠、湿度、太い樹木、水のたまる樹洞が残されていること
集約的農地との関係樹木と樹洞を失った園芸農地では、2018年の調査で確認されなかった
生息環境の重要要素閉じた樹冠、低い気温、高い湿度、大径木、樹洞、腐朽木
開放水面との関係池や水路などの開放水面ではなく、樹洞内にたまった水を主な繁殖場所として利用する
水場の分類樹洞や植物体に保持された水はフィトテルマタと呼ばれる
フィトテルマタ樹洞、折れた幹、腐朽木、竹の空洞などに雨水がたまってできる小さな水域
樹洞を提供する植物2018年の調査では、外来のデイゴ属 Erythrina の樹木に形成された樹洞が多く利用可能だった
生活型樹上性
活動時間主に夜行性
日中の行動樹冠や葉、樹洞、幹の隙間などで休むと考えられる
夜間の行動樹上へ出て採食し、繁殖期の雄は高い枝や幹から鳴く
地上利用地上での詳しい観察例は少なく、生活の大部分を樹上で送る
体サイズクサガエル属としては非常に大型
雄の頭胴長約27~41mm
雌の頭胴長約36~49mm
性的二形雌は雄より大きい
体型胴が比較的太く、四肢が長い樹上性の体型
頭部幅があり、吻端は丸みを帯びる
大きく、夜間の活動に適している
瞳孔横長
指先指と趾の先端に大きな吸着盤状の趾端盤を持つ
趾端盤の役割葉、枝、滑らかな樹皮などに接触する面積を広げ、樹上移動を助ける
指・趾の色趾端盤や指先は鮮やかな橙色になることが多い
基本体色褐色、緑色、青緑色
背面の模様背面はほぼ無地で、個体によって褐色型、緑色型、青緑色型がある
体色多型同じ種の中に複数の体色型が存在する
雌雄の体色雌雄で基本的な色彩型は共通し、明瞭な性的二色性はない
腹面白色、橙色、黒色が複雑に入り交じる大理石状の模様
四肢の腹面特に橙色と黒色の斑紋が強く現れる
白、橙、黒の斑紋を持つことがある
雄の背面非常に小さな棘状突起が密に生える
棘状突起繁殖期の雄の識別や雌雄判別に利用される形態的特徴
幼体の体色幼体の色彩変化や成長に伴う模様の推移は十分に記載されていない
保護色緑色や褐色の背面は、葉、樹皮、苔の中で輪郭を目立ちにくくする
警告色の可能性腹面や指先の鮮やかな橙色の機能は十分に解明されていない
食性肉食性
主な餌小型昆虫やクモなどの節足動物を捕食すると考えられる
食性研究本種だけを対象とした詳細な胃内容物・安定同位体研究は少ない
採食方法樹上で獲物を待ち伏せするか、葉や枝を移動しながら小型節足動物を捕らえると考えられる
生態系での役割森林内の小型無脊椎動物を捕食する中間捕食者
天敵本種固有の詳しい記録は少ないが、ヘビ、鳥類、大型節足動物などが潜在的な捕食者となる
社会性通常時の社会構造は不明
繁殖場所での集合一つの樹洞から複数の成体、卵塊、さまざまな発育段階の幼生が同時に確認されている
繁殖方法卵生
発生様式卵からオタマジャクシが孵化し、水中で成長する
主な繁殖場所水のたまった樹洞
樹洞の高さ2001年に詳しく調査された樹洞は、地上約1.7~1.8mにあった
調査された樹洞樹木の板根が合流する部分にできた空洞で、内部に約20cmの水がたまっていた
同じ樹洞の成体数最初の調査では成体11個体が確認された
確認された雌雄雌2個体、雄9個体
追加された成体1週間後の再調査で雄2個体が追加確認された
同じ樹洞の幼生数38個体
確認された卵塊少なくとも3卵塊
卵塊の位置樹洞内壁の、水面から数cm上に付着していた
1卵塊の卵数約20~40個
卵の特徴比較的大きく、色素を持つ
孵化後孵化したオタマジャクシは下の樹洞水へ落ち、水中で発育する
幼生の生活環境流れのない小規模な樹洞水
幼生の発育段階調査された38個体には、Gosner発育段階25~41の個体が含まれていた
幼生の食性樹洞水内の微生物、藻類、有機物、小型無脊椎動物などを利用すると考えられるが、種固有の詳細研究は少ない
樹洞の再利用同じ樹洞が、異なる時期に複数の成体や繁殖個体によって繰り返し利用される
繁殖場所の制約水を保持できる樹洞が少ない場所では、個体数が多くても繁殖場所が不足する可能性がある
野外繁殖観察時期2001年の詳しい卵・幼生・成体の観察は4~5月に行われた
年間の繁殖期年間を通じた繁殖周期は十分に解明されていない
産卵後の親による保護卵や幼生を親が守る行動は確認されていない
雄の鳴き声繁殖期の雄は夜間に広告音を発する
鳴く高さ2001年の観察では地上約4.5~7mの樹冠部から鳴いていた
鳴く個体の間隔一部では雄同士が約30~40m離れて鳴いていた
鳴き始め日没後の19時30分ごろから複数の雄が鳴く様子が記録された
警戒行動人が近づくと鳴きやみ、別の場所へ移動して再び鳴くことがある
鳴き声の役割雌を引きつけるとともに、近縁種との種認識に使われる
近縁種との鳴き声の違いH. molleri、H. drewesiなどとは、広告音の主要周波数やパルス数が異なる
体サイズと声大型の本種は、より小型の近縁種より低い主要周波数の声を出す傾向がある
H. molleriとの交雑両種の生息環境が接する場所では自然交雑が確認されている
交雑地帯サントメ島には純粋なH. thomensis、純粋なH. molleri、雑種が入り交じるモザイク状の交雑帯がある
雑種の体サイズ雑種雄は両親種の中間的な体サイズになる
雑種の鳴き声主要周波数などに両親種の中間的な特徴が現れる
生息環境による分化H. thomensisは冷涼・湿潤な森林環境との結びつきが強く、H. molleriはより開放的で攪乱された環境まで利用する
交雑と土地利用森林改変によって両種の生息環境が接近すると、交雑機会が変化する可能性がある
性成熟年齢不明
寿命野生下・飼育下ともに信頼できる種固有の寿命資料はない
総個体数不明
成熟個体数不明
個体数傾向減少
IUCNレッドリストEN:絶滅危惧
現行評価年2020年
IUCN評価基準B1ab(iii)
評価理由分布域が5,000平方km未満で、個体群が著しく分断され、生息地の面積と質が低下しているため
CITES附属書への掲載は確認されていない
主な脅威森林伐採、農地化、牧畜、木材・薪の採取、人間の居住地拡大
森林伐採の影響日陰と湿度を失わせるだけでなく、繁殖に必要な大木と樹洞を消失させる
樹洞の減少細い若木だけの二次植生や集約的農地では、水を保持する大きな樹洞が形成されにくい
森林分断個体が繁殖場所や別の個体群へ移動する機会を減らす
農地化樹木を残したアグロフォレストは利用できる一方、樹木を除去した集約農地への転換は生息を難しくする
薪・木材採取樹洞を持つ老木、立ち枯れ木、腐朽木が優先的に失われる可能性がある
林冠の開放直射日光と風によって樹洞水が乾きやすくなり、卵と幼生の生存に影響する
干ばつ樹洞の水が繁殖期間中に干上がると、卵や幼生が失われる
気候変動降雨量や霧、気温、乾季の長さが変化すると、限られた樹洞水と湿潤森林へ影響する可能性がある
ツボカビ両生類ツボカビ Batrachochytrium dendrobatidis がサントメ島の両生類から検出されている
本種での検出調査された本種3個体のうち1個体からBdが検出された報告がある
感染個体の状態調査時点では、野外で明らかに発病・死亡した本種は確認されていなかった
病原体への懸念分布域が狭い島固有種であるため、病原性の変化やほかの環境ストレスとの重複が問題となり得る
保護地域分布域の一部はサントメ・オボ自然公園に含まれる
保護地域の役割高標高の原生林と流域、樹洞を持つ大木を含む森林を保護する
農業景観での保全日陰樹、大径木、デイゴ類、腐朽木を残し、森林との連続性を維持することが重要
必要な調査島全体の個体数、長期的な増減、繁殖樹洞の密度、幼生の生存率、食性、寿命、病原体の影響
生態系での位置づけサントメ島の湿潤森林に固有の樹上性捕食者であり、樹洞水という小さな生態系にも依存する

分類、タイプ標本、分布については、Amphibian Species of the Worldが本種をサントメ島の標高300~1,300mに分布する有効種として扱っています。原記載標本は1978年の火災で失われ、2016年に標高1,326mの個体がネオタイプに指定されました。

本種はかつて「高標高の原生林だけに生息する種」と考えられていました。しかし2018年の調査では、水のたまる樹洞が多いアグロフォレストで多数が確認されました。森林改変に全く耐えられないわけではありませんが、樹洞を持つ木と湿潤な樹冠を失うほど土地利用が集約化すると、生息できなくなります。

基本情報:出典

最終評価2019年:サントメオオクサガエル「EN:絶滅危惧」

サントメオオクサガエルはめったにすがたを現さないことで有名である。そのため、この種がどのような脅威にさらされているかについては、ほとんど何もわかっていない。コーヒーやココア農場へと続く道路を整備するために標高の高い森林を切り開いてきた歴史があるため、この種の生息地帯はいまや標高800メートル以上の分断化された森林に限られているようである。都市と農地が虫食い状に広がり、過放牧と燃料のための伐採もこの種の生息地をおびやかしつづけていると考えられる。

出典:訳者 岩槻邦男、太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル『IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑』/ 発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 / © Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

2026年7月時点で確認できるIUCNの最新評価は、2019年5月22日に実施され、2020年版として公表された評価です。したがって「2026年確認」は、2026年に再評価されたという意味ではなく、2026年現在もこの評価が最新という意味です。

項目2014年の図鑑現在(2026年確認)
和名・学名サントメオオクサガエル。学名は Hyperolius thomensis学名は Hyperolius thomensis Bocage, 1886で変更されていない。英名は図鑑の「São Tomé Giant Treefrog」のほか、現在のIUCNでは「São Tomé Giant Reed Frog」が使われている。日本語では引き続きサントメオオクサガエルとして扱える。
IUCNカテゴリー絶滅危惧IB類、すなわちEN。図鑑の内容は主として当時の旧評価に基づいていた。EN(Endangered/絶滅危惧)のままで、改善は確認されていない。最新評価基準はB1ab(iii)。2019年5月22日に評価され、2020年版として公表された。
評価基準の意味分布域が狭く、森林が分断され、生息環境が悪化していることからENとされた。B1は分布範囲が非常に狭いこと、aは分布が著しく分断されていること、b(iii)は生息地の面積・範囲・質が継続的に低下していることを示す。絶滅危険度を支える根本的な条件は変わっていない。
分布ギニア湾に浮かぶサントメ島だけに生息する固有種。サントメ・プリンシペ民主共和国のサントメ島だけに分布する固有種であることに変化はない。島外の自然個体群は確認されていない。
標高分布生息地は標高800メートル以上の分断された森林に限られるようだと記載されていた。多くの記録は標高800メートル以上の森林から得られているが、約350メートルまでの低い場所でも確認例がある。「800メートル以上に完全に限定される」という理解は修正が必要になった。
主な生息環境標高の高い場所に残された原生熱帯林の断片に依存すると考えられていた。閉鎖林冠の森林を必要とする傾向は変わらないが、原生林だけでなく、樹木が多く残されたコーヒーなどの陰樹型アグロフォレストでも確認されている。単純な「原生林専門種」ではなく、樹冠と繁殖用の樹洞が残る中程度の改変環境も利用できることが分かった。
2018年の生息地調査人前に姿を現さず、生息環境の利用状況もほとんど分かっていなかった。4種類の土地利用環境を調べた研究では、音声確認された26個体相当のうち23件がアグロフォレスト、3件が二次林で、調査区内の原生林と集約園芸地では確認されなかった。ただし、個体数が少なく発見しにくいため、原生林に生息しないことを意味する結果ではない。
繁殖環境詳細な繁殖環境については図鑑本文で十分に説明されていなかった。水がたまった樹洞を繁殖場所として利用し、幼生は樹洞内の水中で成長する。池や水路ではなく樹木の空洞に依存するため、大きな樹木や樹洞の消失が繁殖場所の直接的な消失につながる。
アグロフォレストとの関係コーヒーやココア農場へ向かう道路整備や森林開墾は、生息地を破壊する要因として扱われていた。樹木を多く残した伝統的な陰樹型農園は、必ずしも全面的な悪影響だけを与える環境ではない。2018年の調査では、サンゴシトウ属などの陰樹にできた水のたまる樹洞が重要な繁殖場所になっていた。一方、樹木を除去した集約農地や無陰樹栽培への転換は生息環境を失わせる。
個体数めったに姿を現さず、個体群の大きさや減少状況はほとんど分からないとされた。成熟個体数を示す信頼できる島全体の推定値は、現在も公表されていない。IUCNは個体群動向を「減少」としているが、何匹から何匹へ減ったのかを示す定量的な長期データはない。
最新の分布記録整理標本や目撃記録が少なく、分布情報そのものが不足していた。2026年に発表されたサントメ・プリンシペの爬虫両生類データ統合研究では、本種について文献・博物館標本・市民科学を合わせて101件の記録が整理された。ただし、これは101個体が現在生きているという意味でも、個体数推定でもない。過去から現在までの確認記録の総数である。
森林分断道路建設や農地開発によって、高地林が分断されてきたと記載されていた。森林と樹木のある農地が細切れになる問題は現在も続く。繁殖用樹洞だけでなく、繁殖期以外に利用する森林、個体が移動できる連続性、一定以上の生息地面積が個体群維持に必要と考えられている。 (Sage Journals)
農業の影響都市と農地が虫食い状に広がり、生息地を脅かしていると考えられていた。農業そのものよりも、土地利用の形態が重要であることが分かってきた。陰樹と樹洞を残す農園には一定の保全価値がある一方、園芸農地、アブラヤシ農園、樹木を残さない単一栽培への集約化は生息適地を急速に失わせる可能性が高い。
伐採・薪炭材採取燃料のための伐採が生息地を脅かすと推測されていた。木材・燃料材の採取は現在のIUCN評価でも主要な生息地劣化要因に含まれる。本種では、単に森林面積が減るだけでなく、水のたまる空洞を持つ成熟木が失われることが繁殖能力を直接低下させる。
都市化・人間居住地都市が農地とともに拡大し、生息地を圧迫すると考えられていた。人間居住地の拡大は、農地化、道路、樹木伐採と組み合わさって森林の面積と連続性を低下させる。都市化だけを個別に測定した個体群データは乏しいが、生息地悪化の一因としてIUCN評価に残っている。
過放牧森林内や周辺での過放牧が脅威と考えられていた。家畜飼育に伴う土地転換や植生劣化は、現在も脅威に含まれている。ただし、本種に対する放牧単独の影響を測定した研究は少なく、現在は農業集約化、森林伐採、樹洞消失を含む複合的な生息地劣化として捉えられている。
道路開発コーヒー・ココア農場へ続く道路を造るため、高地森林が切り開かれた歴史が強調されていた。道路による森林分断の問題は残るが、現在の研究では道路だけを最大の原因とはしていない。樹木を残した農園から、樹木の少ない集約農地や住宅地へ変わる土地利用全体の変化が、より直接的な危険として示されている。
気候変動図鑑の引用部分では、直接的な脅威として取り上げられていなかった。本種の減少と気温上昇を直接結び付けた長期個体群データはない。ただし、気候変動によって低地農業が難しくなり、農地がより高い標高へ移動すれば、現在残る森林が開墾される可能性がある。樹洞内の水量や乾燥期間の変化も懸念されるが、影響の定量化は今後の課題である。
カエルツボカビ図鑑では取り上げられていなかった。両生類に疾病を起こすカエルツボカビ Batrachochytrium dendrobatidisはサントメ島の両生類群集から確認されている。ただし、本種の大量死や明確な個体群減少を引き起こしている証拠はなく、現地個体群への影響は不明である。
近縁種との交雑図鑑の引用部分では取り上げられていなかった。同じ島に生息するモラークサガエル Hyperolius molleriとの交雑が遺伝学的に確認されている。森林改変によって両種の接触が増える場合、個体数の少ない本種が遺伝的に吸収される「交雑による絶滅」が潜在的な危険になる可能性が指摘されている。
保護区生息域の大半がオボ国立公園内にあるが、生態や個体群の状態はほとんど分からないとされた。現在もオボ・デ・サントメ自然公園が主要な生息地を含んでいる。ただし、重要な繁殖場所が公園外の陰樹型農園にも存在するため、公園内の原生林だけを守れば十分という状況ではない。森林と農園をつなぐ樹木環境の維持も必要になる。
2014年以降に分かったこと「ほとんど何も分かっていない」という状態だった。土地利用別の出現傾向、樹洞繁殖への依存、陰樹型アグロフォレストの役割、近縁種との交雑、ツボカビの存在、過去の分布記録などは以前より詳しく分かってきた。一方、島全体の個体数、生存率、繁殖成功率、減少速度は依然として不明である。
2014年との総合比較生息地が分断され、脅威の実態も個体数もほとんど分からない絶滅危惧種として紹介されていた。絶滅危惧ENと減少傾向は変わらず、危機を脱したとはいえない。ただし、「高地の原生林だけにひっそり生息する種」という像は修正され、樹木と水のたまる樹洞が残る陰樹型農園も重要な生息地であることが判明した。知識は増えたが、個体群の回復を示す証拠はなく、土地利用の集約化によって繁殖場所が失われる危険が続いている。

現状まとめ:出典

サントメオオクサガエルは、2014年以降もIUCNで絶滅危惧ENに分類され、個体群は減少傾向にあります。かつては標高800メートル以上の原生林に限られると考えられていましたが、現在では低標高域や、樹木を残したコーヒー農園などでも確認されています。特に、水のたまる樹洞を繁殖場所として利用するため、成熟木の伐採や農業の集約化、森林分断が深刻な脅威です。分布や生態の知見は増えた一方、島全体の個体数や減少速度は今も不明で、保護区内の森林だけでなく、周辺農園を含む樹木環境の維持が必要です。

⬇︎サントメオオクサガエルの保護活動の種類です。必要なら開いてください。

São Tomé Giant Reed Frog(Hyperolius thomensis/サントメオオクサガエル)は、サントメ・プリンシペのサントメ島だけに分布する固有種です。IUCNでは2020年評価でEN:絶滅危惧とされ、閉鎖林冠を持つ湿潤な森林を中心に生息します。2022年の総説では、主に標高300~1,300mの森林、とくに島の湿潤な南半部に分布すると整理されています。

本種は、樹木の穴、腐朽した倒木、竹などにたまった水を繁殖に利用する特殊なカエルです。卵は水面ではなく、水のたまった空洞の内壁に産み付けられます。このため、森林面積だけでなく、穴を持つ成熟木、腐朽木、林内の湿度、樹冠の連続性を維持することが保全の中心になります。

2018年の山地調査では、確認された26個体のうち23個体が樹木を残したアグロフォレストで記録され、個体数は水のたまる樹洞の多さと強く関係していました。ただし、この結果は標高800~1,300mの一調査地域と繁殖期を中心としたもので、日陰樹を失った園芸地や集約農業地では確認されませんでした。非繁殖期には自然林や二次林が必要となる可能性もあり、農地だけで個体群を維持できるとは限りません。

また、本種は同じ島に生息するMoller’s Reed Frog(Hyperolius molleri)と交雑します。交雑個体が確認された6地点のうち4地点は、森林縁にある人工水域でした。さらに、サントメ島では両生類に感染する真菌Bdが確認され、島固有の両生類すべてから検出されています。症状を示す個体や大量死は報告されていませんが、森林改変、交雑、疾病を別々に扱わず、同時に監視する必要があります。

保護活動の種類具体的な内容実施・提案状況重要度注意点・課題
IUCNレッドリスト評価分布、生息地面積、分断、生息環境の減少から世界的な絶滅リスクを評価する2020年にEN評価高い個体数と長期的な増減は十分に把握されていない
IUCN評価の更新2020年以降の森林変化、農業拡大、交雑、Bd、気候変動を反映する必要高い新しい土地利用と分布データの蓄積が必要
種別保全行動計画生息地、個体群、交雑、疾病、地域協働を統合した計画を策定する本種単独の計画は公開資料上未確認最重要担当機関、期限、資金、評価指標を明確にする
オボ自然公園による保護主要な自然林をParque Natural Obô de São Toméの区域として法的に保護する2006年から実施最重要公園指定だけでなく、巡回と土地利用管理が必要
公園管理計画の更新2021~2025年管理計画後の新しい計画を策定する更新が必要最重要公開資料で確認できる最新の計画期間は2025年まで
完全保護区域の維持公園中心部の自然林で伐採、農地化、建設、採集を制限する区域制度あり最重要本種の繁殖木と森林微気候を長期間維持する
部分保護区域の管理制限付き利用区域で採取量、通行、農業活動を管理する制度あり・実効性の確保が必要高い利用を認める場合も樹洞木と林冠を失わせない
緩衝地帯の管理公園外周の250m~10kmに設定された区域で低影響の活動に限定する法制度あり最重要農地と森林の境界に本種や交雑帯が存在する可能性がある
KBAとしての管理オボ自然公園と緩衝地帯を世界的重要生物多様性地域として監視するKBAに指定済み高いKBA指定自体は開発を直接禁止する法律ではない
重要生息地の詳細地図化繁殖木、自然林、アグロフォレスト、交雑地点をGISで整理する必要最重要古い記録と現在の確実な記録を区別する
中核生息区域の設定個体と繁殖樹洞が集中する森林を厳格な保護区域とする必要最重要巣穴のある樹木だけでなく周辺林を含める
小規模保護区の設定公園外の重要な繁殖木群やアグロフォレストを地域保護地とする提案高い私有地の土地所有者との合意が必要
詳細位置情報の管理繁殖木や小個体群の正確な座標を限定的に共有する必要中〜高無許可採集や過度な観察を防ぐ
公園境界の明示境界標識、地図、住民説明によって保護区域を明確にする実施・強化必要高い境界の不明確さによる農地侵入を防ぐ
森林巡回違法伐採、木材搬出、農地開墾、火入れを巡回監視する公園管理として必要最重要遠隔地では地域住民による監視も重要
違法伐採の取締り成熟木や大径木の無許可伐採を捜査・抑止する実施・強化必要最重要樹洞を持つ大木の喪失は繁殖場所の直接消失となる
木材採取量の管理薪、建材、木炭用の採取を生息地外へ誘導する必要最重要地域生活に必要な木材供給も同時に検討する
農地侵入の抑制自然林と二次林を新たな畑やプランテーションへ転換しない必要最重要高標高側への農業拡大にも注意する
住宅・集落拡大の管理森林縁の住宅、道路、公共施設の拡大を管理する必要高い照明、排水、伐採、人の出入りも増加する
開発前環境影響評価道路、農業、水力発電、観光施設の計画前に本種を調査する必要最重要一般的な昼間調査では樹冠性の本種を見落としやすい
開発回避区域の設定繁殖木群と森林回廊に重なる開発を回避する必要最重要別の場所への植林だけでは樹洞を持つ成熟林を代替できない
累積影響評価農地、道路、伐採、集落拡大を個別でなく総合的に評価する必要高い小規模な開発の積み重ねで林冠が分断される
閉鎖林冠の維持日射を遮り、高湿度を維持する連続した樹冠を残す最重要対策最重要本種は冷涼で湿潤な森林環境と強く結び付く
原生林の保全人為的改変の少ない成熟した自然林を維持する実施・継続必要最重要アグロフォレスト利用が確認されても自然林の価値は代替されない
二次林の保全原生林周辺の再生林を伐採せず、緩衝帯や移動経路として残す必要最重要非繁殖期や分散時に利用される可能性がある
アグロフォレストの維持コーヒー、カカオ、果樹と日陰樹を組み合わせた農業を維持する研究地で生息確認・保全利用を提案最重要開放的な単一栽培へ転換しない
集約園芸地への転換回避日陰樹を除去した野菜畑や開放農地への転換を抑える必要最重要2018年の調査では園芸地で本種が確認されなかった
油ヤシ単一栽培への転換回避森林や多層アグロフォレストを単一の油ヤシ園へ変えない必要最重要樹種・樹齢・林床構造が単純化する
在来日陰樹の維持農園内に複数種・複数樹齢の日陰樹を残す必要最重要樹洞の形成と安定した微気候を支える
大径木の保護穴や腐朽部を持つ成熟木を優先的に残す最重要対策最重要本種の繁殖場所は大きな木に形成されやすい
樹洞木の台帳化樹種、直径、位置、穴の高さ、水量、利用状況を記録する必要最重要利用木の伐採防止と長期追跡に役立つ
繁殖樹洞の個別保護卵、幼生、成体が確認された穴を埋めたり排水したりしない必要最重要小さな樹洞が一つの繁殖集団を支える場合がある
樹洞周囲の緩衝範囲繁殖木周辺の樹冠、下層植生、倒木を一体として残す必要最重要繁殖木だけを孤立させると乾燥と捕食圧が増す
樹洞水量の監視水深、乾燥時期、補給される雨量を継続的に記録する必要高い干ばつや林冠除去による早期乾燥を把握できる
樹洞水質の監視水温、pH、溶存酸素、濁度、農薬などを測定する必要高い小容量の水域では汚染や温度変化の影響が大きい
樹洞の人工的な排水防止農園管理や蚊対策を理由に樹洞の水を抜かない必要最重要本種の卵・幼生が同時に失われる可能性がある
腐朽木の維持水がたまる腐った幹や倒木を過度に撤去しない必要高い樹木以外の繁殖場所として利用される
竹の繁殖場所の保全水を保持する竹の空洞を調査し、利用箇所を残す必要高い竹の切断や清掃時に卵・幼生を失う可能性がある
林冠の連続性維持繁殖木、森林、アグロフォレストを樹冠でつなぐ必要最重要樹上移動と湿度維持を助ける
森林回廊の保全孤立した森林パッチ間に樹林帯を残す必要最重要小個体群の孤立と遺伝的交流の低下を防ぐ
標高方向の回廊低地・中標高・高地の森林を連続させる必要高い気温上昇時の標高移動を可能にする
谷筋の植生保全湿度が維持される谷、沢、北向き斜面の森林を残す必要高い気候変動時の避難環境となる可能性がある
下層植生の維持低木、シダ、着生植物を一斉に除去しない必要高い夜間の活動場所と湿度を維持する
落葉層の維持落葉や腐植を焼却・清掃せず残す必要高い餌となる無脊椎動物と湿度を支える
農園の段階的更新日陰樹と作物を全区画で同時に伐採しない必要高い常に利用可能な森林構造を残す
段階的な枝打ち広範囲の樹冠を一度に開かず、未処理区域を残す必要高い急激な高温化と乾燥を防ぐ
在来樹による森林復元劣化地に地域由来の樹木を植え、林冠を回復させる必要高い樹洞が形成されるまでには長い時間がかかる
復元地の長期管理苗木の生存、林冠被覆、湿度、樹洞形成を追跡する必要高い植樹本数だけでは生息地回復を判断できない
殺虫剤使用の削減農園と森林縁で広域殺虫剤を減らす予防的に必要高い皮膚からの曝露と餌昆虫の減少を防ぐ
無農薬緩衝帯繁殖木や森林縁の周囲に薬剤を使用しない区域を設ける提案高い風による飛散や雨水による流入を抑える
除草剤使用の削減林床と下層植生を枯らす除草剤を減らす必要高い隠れ場所、湿度、餌生物を維持する
肥料・排水管理肥料や農業排水を樹洞、森林、谷へ流入させない必要高い小さな繁殖水域では栄養塩の影響が集中する
統合的害虫管理化学薬剤に依存せず、栽培・物理・生物的防除を組み合わせる推奨高い農家の収量と両生類保全を両立しやすい
火災予防農地火入れ、ごみ焼却、野外調理の火が森林へ広がらないようにする必要最重要火災は樹冠、樹洞、湿度を同時に失わせる
防火区域の低影響管理防火帯造成で重要な繁殖木や森林回廊を伐らない必要高い防火対策そのものが生息地破壊になり得る
火災後の緊急調査焼失範囲、繁殖木、生存個体、樹洞水量を調べる必要高い残された避難場所を速やかに保護する
暴風雨後の調査強風、豪雨、地滑り後に倒木と繁殖樹洞を確認する必要高い島の少数個体群が局地災害で失われる可能性がある
気温・湿度モニタリング自然林、二次林、農園、林縁で微気候を測定する必要最重要本種の生息限界と管理効果を直接評価できる
降雨・乾季の監視年間降水量、乾季の長さ、樹洞の乾燥頻度を記録する必要高い繁殖成功の年変動を把握できる
気候避難地の特定湿度が将来も残る谷、高地、厚い樹冠の森林を地図化する必要高い長期的な保護優先地域の選定に利用できる
高標高農地拡大の抑制温暖化に伴う農地の上方移動が森林を侵食しないよう管理する必要最重要高標高森林は本種の重要な残存生息地
交雑帯の地図化H. thomensis、H. molleri、交雑個体の分布を遺伝的に調べる研究実績あり・拡大必要最重要外見だけでは交雑個体を確実に識別できない
長期的な交雑率監視地点ごとの純系個体と交雑個体の割合を反復調査する必要最重要交雑が拡大しているか判断する
遺伝子による個体識別DNAマーカーを用いて種と交雑世代を判定する研究で実施高い体色や大きさだけでは誤判定が生じる
人工水域の分布調査森林縁の貯水槽、池、水槽、水路を地図化する必要高い交雑個体が集中する場所を把握できる
人工水域の新設審査森林縁に池や貯水槽を設置する前に交雑リスクを評価する必要最重要一般的なカエル保全用の池が本種には逆効果となる可能性がある
人工水域の構造管理水面、植生、壁面、林縁からの距離を調整し影響を検証する研究段階高い根拠なく一斉撤去・改変しない
自然な樹洞繁殖地の優先開放水域の造成より、森林内の自然な水たまりを保護する基本方針最重要本種本来の繁殖生態を維持する
交雑個体の安易な除去回避交雑個体やH. molleriを根拠なく捕獲・駆除しない必要高い交雑の生態的影響と方向性はまだ不明
生殖隔離機構の研究鳴き声、体サイズ、環境、繁殖場所が種間交配へ与える影響を調べる研究継続必要高い生息地管理による交雑抑制の可能性を評価できる
移送前の遺伝評価救出・移送を行う場合、由来と交雑状態を確認する必要最重要異なる個体群や交雑系統を無計画に混ぜない
島全体の分布調査南部・中央山地を中心に、既知地点と未調査地を体系的に調べる必要最重要現在の分布記録には調査密度の偏りがある
低地森林の調査標高の低い湿潤林や谷筋で残存個体群を探索する必要高い既知の標高範囲下限付近の情報が少ない
カカオ農園の調査樹冠構造、樹洞、個体数を日陰コーヒー園と比較する必要高い作物の種類だけで生息適性を判断しない
油ヤシ園の調査単一栽培地と周辺森林で生存・繁殖を比較する必要高い成体の一時的な出現と個体群維持を区別する
標準化夜間調査同じ経路、季節、時間、天候条件で鳴き声と個体を記録する必要最重要主に夜行性で樹冠から鳴くため
音響モニタリング自動録音機で鳴き声の頻度と季節変化を測る導入・拡大可能高い鳴き声だけでは交雑個体の判別が難しい場合がある
鳴き声ライブラリー純系個体と交雑個体の録音を遺伝情報と結び付けて保存する必要高い自動音声判別の精度向上に役立つ
夜間目視調査樹木、空洞、倒木、竹の周辺を照明で探索する必要高い高い樹冠にいる個体は地上から確認しにくい
占有率調査同じ地点を複数回調べ、見落とし率を補正する必要高い一度の不発見だけでは地域絶滅と判断できない
樹洞占有率調査利用可能な樹洞のうち、卵・幼生・成体がいる割合を測る必要最重要樹洞の数だけで繁殖可能性を判断しない
卵・幼生調査卵塊、オタマジャクシ、変態個体を低攪乱で記録する必要最重要成体の鳴き声だけでは繁殖成功を確認できない
幼体加入の監視毎年新しい変態個体・幼体が現れているか確認する必要最重要農園が個体群の供給地か、吸収源かを判断できる
年齢・サイズ構成幼体、亜成体、成体と雌雄の割合を記録する必要高い個体群の更新状況を評価する
捕獲再捕獲調査個体識別により生存率、移動、樹洞間の利用を推定する方法開発・実施が必要高い樹上性のため標識方法と再確認率に課題がある
非繁殖期の生態調査繁殖期以外の居場所、移動、森林利用を調べる最重要研究課題最重要農園で繁殖個体を確認しても年間生存は保証されない
生息地パッチ面積の研究個体群維持に必要な森林・農園の最低面積を推定する必要高い小さなパッチが長期的に機能するか不明
移動距離の調査繁殖木と非繁殖地の間をどの程度移動するか調べる必要高い回廊の幅と保護範囲の設定に役立つ
環境DNA調査樹洞水から本種のDNAを検出する方法を開発する導入候補中〜高個体を捕獲せず繁殖利用を確認できる可能性がある
DNAバーコード整備確実に同定された個体の標準DNA配列を保存する国の両生・爬虫類で基盤整備あり高い純系、近縁種、幼生の識別に役立つ
標本・過去記録の再検討博物館標本の地点、年代、遺伝情報を整理する研究実績あり・継続必要高い過去の分布と交雑の変化を復元できる
市民科学記録の活用写真、音声、位置、環境情報を住民や訪問者から収集する導入・拡大可能中〜高専門家による種・交雑個体の確認が必要
全国データベース個体、音声、樹洞、遺伝、疾病、森林変化を一元管理する必要高い研究機関と行政間の情報分断を防ぐ
Bd感染状況の監視皮膚スワブとqPCRで感染率・感染量を定期的に調べる過去に調査済み・継続必要最重要病原体の存在は確認済みだが個体群への影響は不明
Bd系統の遺伝解析病原体の系統と遺伝的変化を追跡する過去にBd-GPLを確認高い新しい系統や病原性の変化を早期発見する
病変・死亡個体の通報皮膚異常、衰弱、多数死亡を速やかに報告する体制整備が必要最重要症状がない状態から変化した場合の早期警戒となる
死亡原因の検査解剖、病理、Bd、農薬、寄生虫を調べる必要高い死因を疾病だけに限定しない
調査器具の消毒長靴、網、容器、計測器を地点間で洗浄・消毒する必要最重要調査者による病原体の移動を防ぐ
個体ごとの手袋交換捕獲個体間で清潔な手袋・袋を使用する必要高い個体間感染と皮膚損傷を抑える
水域間の器具共用制限樹洞や人工水域ごとに器具を交換・消毒する必要高い小さな繁殖水域間で病原体を運ばない
輸入両生類の検疫海外から持ち込まれる両生類を隔離・検査する必要最重要新たなBd系統や別の病原体の侵入を防ぐ
飼育個体の放逐禁止ペットや研究用両生類を野外へ放さない必要最重要病原体と外来遺伝子の持込みを防ぐ
疾病緊急対応計画大量死時の封鎖、採材、検査、情報共有、個体救出を定める必要最重要発生後の対応の遅れを防ぐ
無計画な個体移送の回避健康に見える個体も地点間で安易に移さない必要最重要Bdと交雑遺伝子を同時に移動させる可能性がある
生息域外保全の必要性評価急減、疾病、災害に備えた保険集団の必要性を検討する正式な保全繁殖は未確認中〜高現地生息地の保全が優先
飼育繁殖技術の基礎研究樹洞環境、温湿度、餌、産卵、幼生飼育条件を調べる将来的な補完策野生個体を多数採集しない
遺伝資源保存DNA、組織、細胞などを適切に保存する必要性を検討中〜高将来の遺伝・疾病研究を補助する
緊急救出伐採、火災、樹木倒壊で直ちに失われる個体を一時保護する緊急時に限定高い生息地破壊の恒常的な代替手段にしない
人工樹洞の試験自然な樹洞が不足する劣化地で人工容器の利用可能性を検証する実験的対策低〜中交雑、病原体、捕食、水質悪化を監視する必要がある
再導入の必要性評価地域絶滅後に復元地へ戻す可能性を検討する現時点では低優先既存個体群と自然生息地の保全を優先する
農家との保全協定日陰樹、樹洞木、農薬、伐採時期について共同ルールを作る提案最重要公園外のアグロフォレスト保全に不可欠
生物多様性配慮型認証日陰栽培コーヒー・カカオへ市場上の付加価値を与える広域政策として導入候補高い認証取得だけでなく現地の生息状況を評価する
生態系サービス支払い樹木と森林を維持する農家へ経済的支援を行う政策・事業として検討可能高い保全費用を土地所有者だけに負わせない
代替木材・燃料の供給樹洞木の伐採を減らすため、持続可能な薪炭材供給を整える必要高い地域住民の生活需要と両立させる
代替生計支援森林伐採や無秩序な農地拡大に依存しない収入源を支援する必要高い長期的な森林保護への参加につながる
地域住民への教育固有性、樹洞繁殖、森林と農園の役割を伝える必要高い知名度の低い両生類を地域の保全対象として認識してもらう
学校教育サントメ島固有の両生類と森林生態系を教材化する推奨中〜高次世代の保全支持を育てる
農園管理者の研修樹洞の見分け方、低農薬、段階的剪定を指導する必要高い実際の作業時に個体と繁殖水域を守る
公園レンジャーの研修種識別、音声、樹洞調査、疾病対策を習得する必要高いH. molleriや交雑個体との識別が課題
国内研究者の育成音響、遺伝、疾病、生息地統計を扱える人材を育てる必要高い海外の短期調査だけに依存しない体制を作る
行政・大学・地域の連携保護区、農業、森林、衛生、研究の情報を共有する必要最重要生息地と疾病を別々の機関で管理しない
長期資金の確保巡回、録音機、遺伝分析、Bd検査、地域協定を継続する必要最重要短期間の調査では個体群動向を判断できない
早期警戒指標の設定鳴き声数、占有樹洞数、幼体数、林冠被覆、Bd感染率を追跡する必要高い個体数崩壊前に環境悪化を検出する
保全効果の検証活動件数ではなく、繁殖成功、生存、占有地点、生息地状態で評価する必要最重要植樹数や研修回数だけで成功と判断しない
現地保全の最優先野生の森林、樹洞、アグロフォレストをその場所で守る基本方針最重要飼育施設では森林微気候と交雑関係を代替できない

現在確認できる活動と保全上の重点

本種の主要な生息域の一部は、2006年に設立されたオボ自然公園に含まれています。同公園はサントメ島に残る自然林の大部分を含み、完全保護区域、部分保護区域、個別管理区域、緩衝地帯に分けて管理されています。公開資料では2009~2014年、2015~2020年、2021~2025年の3期の管理計画が確認できます。2026年以降については、新たな管理計画と本種の具体的な指標を結び付けることが重要です。

現在までの種固有の活動は、分布・土地利用調査、繁殖生態研究、交雑帯の遺伝解析、Bd検査など、研究と状況把握が中心です。公開資料上、本種だけを対象にした国家的回復計画、島全体の継続的個体数モニタリング、正式な飼育下繁殖計画は示されていません。

保全の中心は、単に森林面積を残すことではありません。樹洞を持つ成熟木、腐朽木、竹、閉じた樹冠、森林と日陰農園のつながりを残し、森林縁の人工水域で生じる交雑を遺伝的に監視することが必要です。また、Bdはすでに島に存在するため、症状が出てから対応するのではなく、平常時の感染率と個体群状態を継続的に記録することが重要です。

保全活動の種類:出典

アグロフォレストリーとは|日本で広がらない理由と農林業の可能性

Questioner: So, it seems like they’ve been spotted in places like coffee plantations where the trees were left standing. Does that mean agroforestry—mixing agriculture and forestry—could be the key to them coexisting with us?

Me: It sure looks that way. “Agroforestry” isn’t exactly a household word here in Japan yet, but globally, it’s pretty widely recognized as a sustainable way to farm.

Questioner: Why hasn’t it really caught on in Japan, then? Is there some specific reason it wouldn’t work here?

Me: Honestly, when I look out at the rural landscape where I live, I feel like I can sort of see why. Everything is so compartmentalized and uniform. You’ve got mountains planted with nothing but cedar, fields growing just eggplants, areas strictly for people to live, and industrial zones just for factories. Everything is separated into its own little box. I can’t help but feel that has something to do with it. I really want to see it take root in Japan in the future, so I’m going to dig into this a bit more.

質問者:樹木を残したコーヒー農園などでも確認されているみたいだね。ってことは、農業と林業を組み合わせたアグロフォレストリーなら人類と共生できるかもしれないってことだね。

私:そのようですね。アグロフォレストリーは、日本ではまだ聞きなれない言葉ですが、世界的にみると、持続可能な農業として広く知られています。

質問者:なんで日本ではあまり広がらないのかな。何か特別なできない理由でもあるんだろうか。

私:私の暮らす田舎の風景を見るとなんとなく理由みたいなものが見えます。それは、杉だけの山、ナスだけの畑、人だけが暮らす地域、工場だけがある工業地帯など全てが区切られて単一になっていることです。このこととなにか関係しているようにも思えます。日本でもこれから広がってほしい気持ちを込めて調べてみます。


なぜ日本にアグロフォレストリーは広がらないのか|効率化の先で失った「足るを知る」農業

森を残しながら作物を育てるアグロフォレストリーは、生物多様性と農業を両立させる方法として注目されています。それでも、日本ではほとんど広がっていません。技術が足りないからではなく、大量生産と均一な流通を前提に築かれた社会の仕組みそのものが、自然の複雑さを受け入れにくくしているからです。

効率化の果ての「現状維持依存」

日本の農林業は、戦後の食料・木材不足と高度経済成長を経て、「限られた人手と土地から、いかに安定して多くを生産するか」を重視してきました。

農業では、作る品目や品種を絞り、栽培時期や作業工程を揃えるほど、機械化しやすくなります。農薬や肥料の使用、生育管理、選別、出荷も標準化できるため、規格の揃った作物を一定量供給する仕組みが広がりました。ただし、特定の品種を選ぶことと、同じ作物だけを連続して栽培するモノカルチャーは、厳密には同じ意味ではありません。

林業では、戦後の国土緑化と木材需要への対応から、成長が比較的早く、建築材として利用しやすいスギを中心に、ヒノキなどの針葉樹を植える拡大造林が進められました。「スギやヒノキだけ」ではありませんが、地域によっては同じ樹種・同じ樹齢の人工林が広い範囲を占める風景が生まれました。

現在の農機、集出荷施設、栽培指導、価格安定制度、流通網の多くも、作業の効率化、品質の均一化、計画的な出荷と結び付いています。樹木と農作物を同じ土地で長期間育て、多種類の産物を異なる時期に収穫するアグロフォレストリーは、この既存モデルへ単純には当てはまりません。

一方で、環境保全型農業、有機農業、地域循環型農業などを支援する制度はすでに存在します。そのため「既存の支援制度がまったく使えない」というより、農業と林業をまたぐ技術体系、長い投資回収期間、多品目に対応する販路や知識を一体的に支える仕組みが、まだ十分に整っていないことが大きな壁です。社会の仕組み全体が、急激な転換よりも、これまでの生産方法を継続する方を選びやすくしているのです。

現代資本主義と流通システムの壁

スーパーマーケット、加工業者、外食産業を中心とした大規模流通では、「決められた時期に、決められた品質と数量の商品を、安定した価格で供給できること」が重視されます。消費者のすべてが安さや均一性だけを求めているわけではなく、地産地消、有機農産物、旬の食材、不揃い品を選ぶ市場もあります。それでも、現在の主流となる流通網が、安定供給と物流効率を前提として動いていることは変わりません。

アグロフォレストリーは、必ずしも「少量しか生産できない農法」でも、「形の悪い作物しか採れない農法」でもありません。適切に設計すれば、果実、穀物、野菜、木材、飼料などを商業規模で生産できます。

しかし、複数の作物や樹木を組み合わせるため、収穫時期、収量、保存方法、選別規格、販売先が品目ごとに異なります。一種類を大量に運ぶ仕組みよりも、集荷、保管、加工、輸送、販売の調整が複雑になり、取引コストも増えやすくなります。

自然の時間に合わせて多様なものを生み出す農法と、同じ商品を年間を通じて効率よく並べる流通システムとの間には、埋めなければならない大きな溝があります。生産者の努力だけで乗り越えるのではなく、直売、地域内加工、共同配送、学校給食、飲食店との契約など、多品目少量生産に対応した別の流通経路を育てる必要があります。

日本特有の地形と「気候」というハードル

熱帯や亜熱帯のコーヒー、カカオ、バナナなどを組み合わせたアグロフォレストリーを、そのまま日本へ移植することはできません。地域ごとの気温、降水量、積雪、土壌、日照条件に合わせ、樹種と作物の組み合わせを一から設計する必要があります。

ただし、アグロフォレストリーは熱帯だけの農法ではありません。温帯地域でも、防風林、樹木の列間で作物を育てるアレイクロッピング、林内栽培、河畔林、樹木と放牧を組み合わせる林間放牧など、異なる形で実践されています。

日本の中山間地域では、急傾斜地が多く、樹木の間を移動しながら剪定、収穫、運搬を行う作業が重い負担になります。大型農機を入れにくい土地では、管理方法と搬出経路を含めた設計が不可欠です。

北陸などの豪雪地帯では、雪圧による枝折れや幹曲がり、雪解けの遅れ、作業期間の短さも加わります。樹木を増やせば自動的に安定するわけではなく、耐雪性のある樹種、枝の高さ、植栽間隔、雪の移動方向まで考える必要があります。

豪雪は導入を不可能にする絶対的な壁ではありません。しかし、温暖地の成功例を模倣するだけでは成立せず、その土地で何十年も続けられる独自の体系をつくる知識と労力が求められます。

求められる「知足」へのパラダイムシフト

単一化は、複雑な自然を区切り、予測しやすい形へ変え、生産量と利益を管理しようとしてきた結果の風景です。一方のアグロフォレストリーは、樹木、作物、土壌、水、昆虫、微生物の関係を切り離さず、その相互作用を生産の力として利用します。

ただし、アグロフォレストリーは「自然に任せて、採れた分だけを受け取る」という放任農法ではありません。樹木の成長、光、根の競合、水分、収穫時期を長期的に調整する、むしろ高度な管理を必要とします。それは自然の管理から降りる農法ではなく、自然を単純化して支配する管理から、生態系全体を読みながら調整する管理へ尺度を変える農法です。

日本でこれを広げるには、技術を導入するだけでは足りません。短期間の収益だけでなく、土壌の回復、生物多様性、水源涵養、災害への強さ、次世代に残る土地の状態にも価値を認める必要があります。アグロフォレストリーの普及には、技術指導だけでなく、土地制度、金融、保険、加工、流通、市場を含む政策環境が必要であることも国際的に指摘されています。

無限に生産と消費を拡大するのではなく、その土地が無理なく生み出せる範囲を知り、「足るを知る」という価値観を取り戻すことも、この転換の一部になります。地域で作れるものを地域で生かし、多様な生態系を経済的な価値の外へ追いやらないこと。大量生産と遠距離輸送だけに依存しない、小さく分散した経済圏を育てること。アグロフォレストリーを定着させるには、農法だけでなく、それを支える社会の側も変わらなければなりません。

出典


Questioner: It sounds pretty tough to pull off in Japan, though. The mountains are steep, they’re covered in cedar, and we get a lot of snow in the winter.

Me: You’re right. If we just try to copy the agroforestry methods spreading around the world, it might not work. But I believe Japan has its own way of doing agroforestry that fits this country perfectly. You don’t see it as much these days, but growing shiitake mushrooms inside planted cedar forests is a traditional form of agroforestry we’ve been doing for ages. So, I don’t think it’s impossible by any stretch.

Questioner: Ah, that makes sense. I guess that faded out because nowadays we can just grow mushrooms indoors in factories. But when you think about it, all those wild vegetables that pop up in the spring—bracken, fiddleheads, bamboo shoots—they’re basically the original blueprint for natural agroforestry, aren’t they?

Me: This might sound like a bit of a tangent, but I feel like it’s a lot like why solar panels are having such a hard time catching on in everyday Japanese homes. And I honestly feel the biggest reason for that is our addiction to fossil fuels. Can Japanese companies that built their past success on fossil fuels really break free from that dependency? I’ve battled addiction myself in the past. Addiction is deeply tied to past successes. With alcohol, it tricks you into thinking, “I can do this if I just have a drink,” and with cigarettes, it’s, “I can’t focus unless I have a smoke.” The reason agroforestry is succeeding in developing nations is probably because they managed to make the switch before they got locked into those “success experiences.” But what about Japan? There was a time when people used to say, “Japan is building the future.” Now, we’re just desperately clinging to the status quo.

Questioner: So it’s less about the technical systems and more about our own mindset as Japanese people, huh. Because when you look back, Japan used to have “Satoyama”—a prototype for agroforestry that we could have proudly shown the world.


I truly appreciate the time you’ve spent reading this.

I pray that our hopes somehow reach the São Tomé giant reed frogs.

鶏人|Keijin

質問者:なんだか日本だと、山は険しいし、杉だらけだし、冬は雪が降るしで難しそうだね。

私:そうですね。世界的に広がっているアグロフォレストリーのやり方だと難しいかもしれません。でも日本には日本に合ったアグロフォレストリーのやり方があるのではないかと思います。最近ではあまり見られなくなりましたが、クヌギやコナラなどの林を管理しながら原木シイタケを栽培する仕組みは、日本で古くから続いてきたアグロフォレストリーと考えられます。なので、絶対にできないといったことはないと思います。

質問者:ああ、それそうだよね。今では工場の中でキノコを栽培できるようになったから減ったんだろうけどね。よく考えたら春になると一斉に育つワラビ、ゼンマイ、タケノコ、山菜とかは、自然のアグロフォレストリーの原型みたいだよね。

私:話は少し違う方向に行くかもしれませんが、日本の一般家庭に太陽光パネルがなかなか普及しないことと似ているような気がします。そして普及しない最大の理由は、化石燃料依存ではないかと私は感じています。過去に化石燃料で成功した日本企業がこの依存から抜け出すことができるでしょうか。私は過去に依存症と戦ったことがあります。依存とは成功体験と密接な関係があります。アルコールで言えば「飲めばできる」と勘違いさせたり、タバコで言えば、「吸わないと集中できない」などのことです。発展途上国でアグロフォレストリーが成功を収めているのは、きっと成功体験が少ない時期に切り替えることができたことだと思います。しかし日本はどうでしょう。過去に、「日本が未来を作る」と言われたときもありました。今では、現状維持することに必死です。

質問者:仕組みがどうのこうのよりも、僕たち日本人の意識も問題なんだろうね。だって過去、日本では里山といって世界に誇れるアグロフォレストリーの原型があったんだもんね。


貴重な時間を、ありがとうございました。

サントメオオクサガエルに、その想いが届くことを祈ります。

鶏人|Keijin


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