※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
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こんにちは、fukumomo3_photo です。
コロンビアアマガエルモドキ(Hyalinobatrachium ibama)は、
2014年、図鑑に【VU:危急】として分類されていました。
2020年、IUCNレッドリストで、【LC:低懸念】と評価されました。
つまり、2014年から2020年にかけて、コロンビアアマガエルモドキは
「雨のしずくとともに、失われた呼吸を取り戻した」状態になりました。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるコロンビアアマガエルモドキの最新評価は2020年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/55019/85895222
科学がたどり着いた答えは、「同じいのち」だった
⬇︎コロンビアアマガエルモドキの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | コロンビアアマガエルモドキ |
| 英名 | Colombian Glass Frog |
| 学名 | Hyalinobatrachium ibama |
| 分類 | 両生類・アマガエル科・アマガエルモドキ属 |
| 分布 | コロンビア北部および中部(アンデス山脈東部の低〜中標高地域) |
| 主な生息地 | 湿潤な熱帯・亜熱帯の山地森林、渓流沿い |
| 体長 | 約2〜3cm(小型種) |
| 体重 | 数グラム |
| 寿命 | 約4〜6年(推定) |
| IUCN評価(2020年) | 【LC:低懸念】 |
特徴
- 透明な体:腹部の皮膚が透けており、心臓や内臓が見える「グラスフロッグ(ガラスガエル)」の特徴を持つ。
- 色彩:背中は淡い緑色に黄色い斑点が入り、葉の上で非常に見つかりにくい擬態効果を持つ。
- 名前の由来:学名の “ibama” は、コロンビアの環境機関にちなむ。
- 発声:オスは雨季に高い音で鳴き、葉の裏側からメスを呼び寄せる。
生態と行動
- 繁殖行動:オスは川沿いの葉の上に卵を産ませ、孵化まで見守る。孵化したオタマジャクシは葉から直接水面へ落ちる。
- 食性:小型昆虫やクモなどを主に捕食する。夜行性で、葉の上を静かに移動しながら狩りを行う。
- 生息環境:きれいな流れのある森林に依存しており、森林伐採や水質汚染に非常に敏感。
- 脅威:森林破壊、道路建設、農地拡大、水系汚染などにより急速に個体数が減少。
2014年絶滅危惧種:コロンビアアマガエルモドキ【VU:危急】
コロンビアアマガエルモドキはガラスガエルの1種であり、IUCNレッドリストの絶滅危惧II類にあげられている。コロンビアの原生林、湿潤な山地帯、渓流の近くで見られるが、現在その生息範囲はひどく分断化されている。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
過去にVU(危急)と評価されながら、現在ではLC(低懸念)へと変更された背景について調査したところ、分類の変更が評価に影響を与えた可能性が高いことが判明した。
| 年・時期 | 学名・分類状況 | 評価カテゴリ | 主な理由・背景 | 出典・備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2004年 | Hyalinobatrachium ibama(独立種) | VU(危急) | 生息地の減少、違法作物栽培・牧畜・農業汚染などの影響。分布が限定的と判断された。 | IUCN Red List 2004 |
| 2009年以降 | 系統解析の結果、H. pallidumとの遺伝的近縁性が指摘される | — | 分類学的な見直しの議論が始まる。 | 分子系統学的研究(複数論文) |
| 2019年4月30日 | Hyalinobatrachium pallidum に統合 | LC(低懸念) | 統合により分布域が広く、個体数も安定と判断された。 | IUCN Red List 2019 (H. pallidum) |
| 2020年 | H. ibama としてのページが統合情報を反映 | LC(低懸念) | 最新評価はH. pallidumのデータに準拠。 | IUCN SSC Amphibian Specialist Group, 2020 |
| 2025年時点 | H. ibama は H. pallidum のシノニムとして扱われる | LC(低懸念) | 保全状況の変化ではなく、分類学的統合による評価変更。 | IUCN Red List |
しかし、コロンビアアマガエルモドキの保全状況の評価変更は、保全活動の成功という単純な話ではなく、科学的な知見の更新に伴う分類の変更という複雑な背景がある。
⬇︎コロンビアアマガエルモドキの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 生息地の保全 | コロンビアの熱帯湿潤林(標高400〜1000m)における森林伐採を制限し、原生林の保護を推進 |
| 河川環境の保護 | 卵を葉の裏に産みつけるため、清浄な渓流環境の維持と水質保全を重視 |
| 農地拡大の抑制 | バナナ農園や放牧地の拡大を制限し、自然林への転換を防止 |
| 保護区の設定 | 一部の生息地を含む国立自然公園(例:サン・ルーカス山地周辺)を保全対象に指定 |
| 環境教育と地域参加 | 地元住民に両生類保護と水資源の重要性を伝える教育・啓発活動を実施 |
| 研究とモニタリング | 繁殖行動や個体数の長期モニタリングを実施し、気候変動による影響を分析 |
| 法的保護 | コロンビア国内で絶滅危惧種として法的に保護され、採集・取引を禁止 |
主な取り組み
- 森林保護:伐採や農業開発を制限し、熱帯林の保全を推進
- 河川保全:清流と水質を守るため、農薬使用を減らす環境政策を導入
- 農地拡大の抑制:放牧や農園拡大による生息地破壊を防止
- 保護区指定:サン・ルーカス山地などでの保護区設定を強化
- 教育活動:地域学校や住民向けに水資源と両生類保護の重要性を啓発
- モニタリング:繁殖地の調査と個体数の推定を継続
- 法的保護:国内法での採集・販売禁止措置を実施
最後に
これを読んでみて、どのように感じましたか?
「他にも仲間がいたってことだね」
そのようですね。
分類学調査の分岐点みたいなものがありそうなので、調べてみますね。
生物の分類学は、まるで偉大な探偵が少しずつ新たな手がかりを発見していくように、いくつかの決定的な「分岐点」を経て、その姿を大きく変えてきた。
| 分岐点(時期) | 提唱者・要素 | 革命の本質(何が新しかったか) | 学問への影響・意味 | キーワード |
|---|---|---|---|---|
| ① リンネの革命(18世紀) 「共通言語」の誕生 | カール・フォン・リンネ (スウェーデンの博物学者) | 二名法を導入し、すべての生物を「属名+種小名」で命名。 形態に基づく階層分類を確立。 | 世界共通の分類ルールを生み、分類学を科学の言語に。 | 二名法・階層分類・命名規約 |
| ② ダーウィンの革命(19世紀) 「共通の歴史」という視点 | チャールズ・ダーウィン (イギリスの博物学者) | 『種の起源』で進化論を提唱。 全生物が共通祖先から枝分かれするという概念を提示。 | 種の固定観念を覆し、分類学を進化の物語へ変えた。 | 進化・系統樹・共通祖先 |
| ③ ヘニッヒの革命(20世紀中頃) 「客観的ルール」の確立 | ヴィリー・ヘニッヒ (ドイツの昆虫学者) | 分岐分類学を提唱。 共有派生形質に基づいて系統関係を分析。 分岐図(クラドグラム)を導入。 | 研究者の主観を排除し、分類に再現性と論理性をもたらした。 | 分岐分類・共有派生形質・クラドグラム |
| ④ 分子系統学の革命(20世紀末〜現代) 「究極の証拠」の登場 | 技術革新:DNAシーケンス技術 | DNAの塩基配列を比較し、遺伝的距離で生物の関係を数値化。 形態では見えない隠蔽種を発見。 | 分類の最終的な裏付けとなり、生命の系統樹を再構築した。 | DNA解析・分子系統・隠蔽種 |
DNAシーケンス技術により、形態だけでは分からなかった生物の「本当の血縁関係」を、揺るぎない証拠をもって解き明かすことができるようになった。
分類学は今、この究極の証拠を手に、生命の歴史のさらなる深淵に迫っている。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。
コロンビアアマガエルモドキに、あなたの5分が届くことを祈ります。
fukumomo3_photo
インスタでは、コロンビアアマガエルモドキたちの姿を“図鑑みたいに”並べて見られます。
ビジュアルで伝える命の物語、よかったらのぞいてみてください。



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