11年後のレッドリスト|グアナコ:嵐の草原に、まだ群れをなしていた【IUCNレッドリスト比較】

11年後のレッドリスト|グアナコ:嵐の草原に、まだ群れをなしていた【IUCNレッドリスト比較】 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。

Hi, I’m 鶏人|Keijin.

Back in the 2014 encyclopedia, the guanaco (Lama guanicoe) was listed as “LC: Least Concern.” Despite facing threats like severe habitat loss, population isolation, and poaching, they were still widely distributed—mostly across southern South America—and their global numbers were holding up pretty well.

Fast forward to 2026, and their IUCN Red List status remains unchanged at “Least Concern.” In 2024, they were added to CMS Appendix II, which kickstarted efforts to protect their cross-border migration routes and keep different populations connected. Over in the La Payunia Reserve, key habitats are being converted into public lands, and active measures are being taken to shut down poaching routes. On top of that, sustainable fiber production—where live guanacos are sheared and safely released—is really catching on as a great way to link wildlife conservation with the local economy.

To me, the guanaco’s current situation feels exactly like this: “Still weathering the storm, standing together in herds out on the plains.”

This is a quick, 5-minute read.

I hope you’ll stick around until the end.

こんにちは、鶏人|Keijinです。

グァナコ(学名:Lama guanicoe)は、2014年の図鑑では、生息域は大きく縮小し、孤立化や密猟などの脅威もあったものの、南米南部を中心に広く分布し、世界全体の個体数は比較的多く残っていたことなどから「LC:低懸念」と評価されていました。

そして、2026年時点で確認できるIUCNレッドリストの評価も、2014年と変わらず、「LC:低懸念」のままでした。2024年にはCMS附属書IIに追加され、国境を越えた移動経路の保全や個体群の連結性を守る取り組みが進み始めています。また、ラ・パユニア保護地域では重要地域の公有地化や密猟ルート対策が進められ、生体毛刈りによる持続可能な繊維利用も保全と地域経済をつなぐ方法として注目されています。

グァナコは今も、「嵐の草原に、まだ群れをなしていた」状態なのだと思います。

この記事は短く、5分で読めます。
よかったら最後まで読んでください。

※2026年時点で、IUCNレッドリストにおける最新評価は2016年評価(2016年公開)です(以降の更新は、現時点では確認できていません)。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含みます。
※IUCN評価は「世界全体」と「地域・個体群」で分かれる場合があります。地域によって状況は異なります。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:IUCN Red List(学名:Lama guanicoe

グァナコの現在の個体数と生息状況|増加傾向の裏にある地域差

⬇︎グァナコの生態(基本情報)です。必要なら開いてください。

基本情報|グァナコ(英名:Guanaco)

Lama guanicoe は、和名ではグアナコです。南米にすむ野生ラクダ科動物で、現在のIUCN評価は LC:低懸念 です。ただし、パタゴニアなど一部地域では比較的多い一方、ペルー・ボリビア・パラグアイ周辺などでは地域個体群の減少や孤立が問題になります。Mammal Diversity Database でも本種は Guanaco、IUCN Red List status は Least Concern とされています。(mammaldiversity.org)

項目内容
和名グアナコ
別名・表記ゆれグァナコ、グアナコラマ、野生ラマなど
英名Guanaco
学名Lama guanicoe
命名者・命名年Müller, 1776
分類哺乳綱・偶蹄目・ラクダ科・ラマ属
近縁種ラマ Lama glama、アルパカ Lama pacos または Vicugna pacos、ビクーニャ Lama vicugna または Vicugna vicugna
分類上の注意家畜ラマの祖先または近縁の野生種とされる。分類体系によってラマ属・ビクーニャ属の扱いに違いがある
IUCNレッドリストLC:低懸念
分布国アルゼンチン、チリ、ペルー、ボリビア、パラグアイなど
主な分布域南米西部から南部。アンデス山脈周辺、パタゴニア、乾燥草原、半砂漠地帯に広く分布する
分布の中心現在の大きな個体群は、アルゼンチンとチリのパタゴニア地域に集中する
歴史的分布かつてはペルー北部からチリ南部、アルゼンチン、ボリビア、パラグアイ、ティエラ・デル・フエゴ周辺まで広く分布していた
現在の分布の特徴種全体では広いが、地域によって状況差が大きい。北部の個体群は小さく孤立しやすい
生息環境乾燥草原、半砂漠、低木地、山地草原、アンデス高地、パタゴニアステップ、温帯林周辺など
好む環境開けた草地や低木地。見通しがよく、捕食者を発見しやすい環境を利用する
標高海岸付近の低地から標高4,000m付近まで生息可能
体長頭胴長はおおむね1.2〜1.8m程度
肩高約90〜120cm
体重約90〜140kg程度。地域や性別により差がある
体型首と脚が長く、細身で軽快な体型
毛色背面は赤褐色から黄褐色、腹部や脚の内側は白色
顔の特徴顔はやや黒っぽく、耳は長く立つ
足の特徴南米ラクダ科らしく、柔らかい肉趾を持つ。岩場や乾燥地を歩くのに適している
こぶ旧世界のラクダと異なり、こぶはない
活動時間昼行性
食性草食性
主な食物草本、低木、葉、地衣類、多肉植物、季節によって利用できる植物
乾燥地への適応少ない水分でも生きられ、乾燥地・寒冷地・強風地帯に適応している
採食行動群れで移動しながら草や低木を食べる
社会性群れで生活する
群れの種類繁殖雄と複数の雌・子からなる家族群、若い雄の群れ、単独雄などが見られる
縄張り繁殖期の雄はなわばりを持ち、雌の群れを守る
繁殖期地域により異なるが、主に南半球の春から夏にかけて繁殖する
妊娠期間約11か月
産子数通常1頭
子の呼称チュレンゴ chulengo と呼ばれる
子育て子は出生後まもなく立ち上がり、母親について移動できる
性成熟雌はおおむね2歳前後、雄は社会的に繁殖参加するまでさらに時間がかかる
寿命野生で20年前後、飼育下ではそれ以上生きることがある
天敵ピューマ、キツネ類、猛禽類など。成獣の主要捕食者はピューマ
防御行動群れで警戒し、危険を感じると走って逃げる。唾を吐く行動も知られる
移動地域によって季節移動や標高移動を行う
生態系での役割南米乾燥地・草原の大型草食獣として、植物群落や捕食者の食物網に関わる
人間との関係毛皮、肉、繊維利用の対象となってきた。家畜との競合や牧場経営との軋轢もある
主な脅威狩猟、家畜との競合、牧草地化、生息地分断、フェンス、道路、過放牧、地域個体群の孤立
フェンスの影響移動経路が遮断されるほか、絡まり事故、捕食リスク増加、季節移動の阻害につながる
家畜との競合羊などの家畜と草資源をめぐって競合するとみなされ、駆除・管理対象になることがある
保全状況の注意点種全体では LC だが、国・地域単位では減少・孤立・脅威が強い個体群がある
保全活動保護区管理、持続可能な繊維利用、フェンス対策、ワイルドライフ・フレンドリーな牧畜、個体群モニタリング
持続利用の可能性生きたまま毛を刈る管理や地域主体の利用が、保全と地域経済を両立させる可能性がある

グアナコは「数がいるから安心」というより、「南米の乾燥地でまだ大きな群れを残しているが、人間の牧畜圏と強く重なってしまった野生動物」です。国際的には LC でも、地域単位ではフェンス、家畜、狩猟、移動阻害がかなり重く、特に北部の小さな個体群では注意が必要です。Guanaco Specialist Group も、LCという全体評価だけでは各地域個体群の危機を十分に反映しないと説明しています。(camelid.org)

出典

最終評価2016年:グァナコ「LC:低懸念」

ある程度拡散しており数も少なくないが、グァナコの現在の生息域は当初の40パーセントほどしかなく、多くの個体群は孤立化の傾向にある。この種へのおもな脅威は、乱獲あるいは密猟。生息環境の劣化(しばしば過放牧と干ばつを原因とする)、家畜との競争、そしてトゲつきワイヤーフェンスの使用などである。

出典:訳者 岩槻邦男、太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル『IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑』/ 発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 / © Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

IUCNの正式なグローバル評価は、2026年確認時点でも2016年評価が最新で、カテゴリはLC、個体群傾向は増加、成熟個体数は100万とされています。ただし、増加は主にアルゼンチン・チリ南部の大きな個体群に支えられており、ペルー・ボリビア・パラグアイなどの小個体群は今もかなり危うい状態です。

項目2014年の図鑑現在(2026年確認)
種名・学名グァナコ。学名は Lama guanicoe。ラクダ科の野生ラクダ類として掲載。学名・分類に大きな変更は確認できません。現在も Lama guanicoe として扱われ、南米の代表的な野生ラクダ類です。
IUCNカテゴリー軽度懸念、LC。絶滅危惧ではないが、脅威が多い種として紹介。LCのままです。添付のIUCN画面でも、2026年確認時点で「Least Concern」。ただし最新評価日は2016年2月3日で、2026年に新規再評価されたわけではありません。
評価の意味「数も少なくない」とされ、世界全体ではまだ危機的ではない扱い。世界全体では広い分布と大きな個体数があるためLCですが、地域差が非常に大きいです。南部では回復・増加傾向が見られる一方、北部や周縁部では小さな孤立個体群が残るだけの場所があります。
個体数具体的な総数は引用部分にはなく、「ある程度拡散しており数も少なくない」と説明。IUCN評価では総個体数は約150万〜220万、成体は約100万〜150万と推定されています。IUCNデータ欄では成熟個体数100万、個体群傾向はIncreasingとされています。WCSは近年の概説で約250万個体という表現も使っており、推定値には幅があります。
個体群傾向引用部分では明確な増減傾向よりも、生息域縮小と孤立化に重点。世界全体の傾向は増加。ただしこれは主にアルゼンチン・チリのパタゴニア側の大きな個体群によるもので、ペルー、ボリビア、パラグアイ、北部チリ、北部アルゼンチンでは小規模・減少傾向または不安定とされています。
生息域の縮小「現在の生息域は当初の40パーセントほど」と記載。つまり、かつての分布域のかなり大きな部分を失っている。現在資料でも大幅縮小は変わりません。IUCN詳細評価では「原分布の26%のみ」とされ、WCSの概説では「過去の40%まで縮小」と表現されています。数値に差はありますが、広域に残る種でありながら、歴史的分布から大きく後退した状態です。
分布国南アメリカに広く分布するが、分断されていると説明。自然分布はアルゼンチン、ボリビア、チリ、パラグアイ、ペルー。フォークランド諸島には導入個体群があります。現在の主要個体群はアルゼンチンとチリに大きく偏っています。
国別の偏り引用部分では国別の偏りまでは詳述されていない。IUCN評価では、全体の81〜86%がアルゼンチン、14〜18%がチリ、ペルー・ボリビア・パラグアイは合計で1%未満とされています。つまり、世界全体ではLCでも、北部・周縁国ではかなり危険な状態です。
孤立化「多くの個体群は孤立化の傾向」と記載。現在も重要な問題です。IUCNは個体群を「severely fragmented」と扱い、WCSも多くの個体群が小さく孤立していると説明しています。特に移動経路が道路、フェンス、開発で遮られることが問題です。
北部個体群の危機図鑑の引用部分では、全体の脅威として表現。ペルーのグァナコ、特に Lama guanicoe cacsilensis は深刻です。2024年の研究では、ペルー政府により「絶滅の危機が極めて高い」扱いとされ、農家との軋轢、違法狩猟への意識、保全への無関心が問題になっています。
乱獲・密猟主な脅威として「乱獲あるいは密猟」。現在も続く脅威です。特に小さく低密度な個体群では、少数の密猟でも個体群維持に大きな影響があります。WCSは密猟や違法な繊維取引の抑制を現在の保全課題として挙げています。
生息環境の劣化過放牧と干ばつによる生息環境の劣化が脅威。現在も継続。過放牧、乾燥化、干ばつ、気候変動による水・餌資源不足が問題です。IUCNも干ばつ、極端気温、農地・牧畜、鉱業、道路などを継続中の脅威として挙げています。
家畜との競争家畜との競争が主な脅威。現在も重要です。アルゼンチンやチリでは、牧場主がグァナコを牧草資源の競争相手とみなすことがあり、人と野生動物の対立が保全上の大きな課題になっています。2023年のパタゴニア研究でも、牧場主の反感や「多すぎる」という認識が管理上の問題として示されています。
フェンス被害トゲつきワイヤーフェンスの使用が脅威。現在も非常に重要です。フェンスは直接絡まって死ぬ原因になるだけでなく、移動や季節移動を妨げ、個体群をさらに分断します。WCSは道路・フェンス・都市開発などの障壁を、グァナコの移動を脅かす要因として挙げています。
道路・エネルギー開発引用部分では明示されていない。2016年IUCN評価以降、鉱業、石油・ガス、風力・太陽光などのエネルギー開発、道路による分断がより明確な脅威として扱われています。特にパタゴニアや北部チリ・アルゼンチンで、移動経路の遮断やロードキル、密猟者の侵入路化が問題です。
病気・外来動物引用部分では明示されていない。現在の資料では、野犬による襲撃、家畜由来の病気、疥癬なども地域的な脅威として挙げられています。特に低密度の小個体群では、病気や犬の捕食が大きな打撃になり得ます。
保護区引用部分では「保護されている」と簡単に記載。多くの保護区に生息しますが、保護区だけでは不十分です。IUCNは保護区内にいる個体は全体の11〜20%程度とし、移動性のある種なので保護区間の連結性が重要です。
国際取引規制国際商取引はワシントン条約で規制されていると記載。現在もCITES附属書II対象です。肉や繊維などの国際取引は、種の存続を脅かさない範囲に管理される必要があります。
新しい国際保全の進展図鑑時点では、主にIUCNとCITESの枠組み。2024年、グァナコはCMS(移動性野生動物種の保全に関する条約)の附属書IIに追加されました。これは国境をまたぐ移動や個体群連結を守るため、分布国間の協力を促す重要な進展です。
持続的利用「野生個体群保護への利用を目的としたプログラム」などに触れている。現在も、生体捕獲・毛刈り・放獣による繊維利用、Wildlife Friendly認証など、保全と地域経済を両立させる試みがあります。ただし、低密度個体群での利用や狩猟はリスクが高く、地域ごとの管理が必要です。
具体的な保全成果図鑑では保全プログラムの可能性に言及。WCSはラ・パユニア保護地域での移動調査、土地の公有化、密猟ルート対策を進めています。2013〜2024年に重要地域82,000haを公有地化し、油田探査道路など約500本の閉鎖により密猟車両の侵入を69%減らし、対象地域の個体数が9年で30%増加したとしています。
2014年から見た変化LCだが、生息域縮小・孤立化・密猟・過放牧・家畜競争・フェンスが懸念。大枠は変わっていません。むしろ「LCのままだから安心」ではなく、「南部の大個体群は増えているが、北部・周縁の小個体群は危機」という二極化がはっきりしてきました。
総合評価まだ広く残るが、過去の分布から大きく後退し、多くの個体群が孤立している種。世界全体ではLCを維持し、個体数も増加傾向とされます。しかし、地域別に見ると、ペルー・ボリビア・パラグアイなどでは危機的で、フェンス、家畜、密猟、乾燥化、エネルギー開発が現在も強い圧力です。図鑑の懸念は2026年時点でもほぼ継続しており、そこに移動経路保全と気候変動の問題がより強く加わった状態です。

出典

グァナコは2026年時点でもIUCNでは軽度懸念(LC)のままで、世界全体では個体数も増加傾向とされている。しかし、その安定は主にアルゼンチンやチリ南部の大きな個体群に支えられており、ペルー、ボリビア、パラグアイなどの小さな個体群は依然として危機的である。生息域の縮小、個体群の孤立化、密猟、過放牧、家畜との競争、フェンスによる死亡や移動阻害は現在も続いている。さらに近年は、鉱業・石油・再エネ開発、道路、気候変動による乾燥化も脅威として目立つ。一方で、CMS附属書IIへの追加や移動経路の保全、密猟対策など、保全活動には進展も見られる。

⬇︎グァナコの保護活動の種類です。必要なら開いてください。

保護活動の種類内容実施・提案の状況重要度補足
広域生息地の保全草原、乾燥低木地、アンデス山麓、パタゴニア・ステップを保護する実施中・継続必要最重要グァナコは広い行動圏を必要とするため、点ではなく景観全体の保全が必要
移動経路の保全季節移動、標高移動、採食地と繁殖地をつなぐ経路を守る実施中・強化必要最重要CMS資料では、個体によって季節移動を行い、広く連結した生息地が必要とされる
国境を越えた保全アルゼンチン、チリ、ペルー、ボリビア、パラグアイで情報共有・共同管理を行う実施・推進中最重要分布域が複数国にまたがるため、一国だけの対策では不十分
CMS附属書IIによる協力移動性個体群の保全のため、国際協定と地域連携を進める推進中高いCMS附属書II掲載は、国際的な保全協力と管理指針づくりを促す
保護区ネットワーク国立公園、州立保護区、私有保護区、自然保護区をつなぐ実施中・継続必要最重要グァナコは広範囲を移動するため、孤立した保護区だけでは不十分
大規模保護区の確保広大な草原・低木地をまとまった面積で守る実施中・必要高い移動、採食、繁殖、捕食者との関係を保つには広域保全が重要
保護区外の生息地保全牧場、私有地、共同体土地、鉱山周辺など保護区外の土地も管理する必要最重要多くの個体は保護区外を利用するため、民有地・生産地での共存が鍵になる
生息地連結性の維持フェンス、道路、採掘地、都市化で個体群が分断されないようにする必要最重要IUCN資料では、フェンスやインフラが移動を阻害し、孤立を招く脅威として示されている
フェンス撤去不要な牧場フェンス、古いワイヤーフェンスを撤去する実施・提案あり最重要フェンスは絡まり死亡、移動阻害、生息地利用制限の大きな原因になる
ワイルドライフ・フレンドリー・フェンスグァナコが越えやすく、絡まりにくいフェンスへ変更する提案・一部実施最重要研究では、従来型羊用フェンスによる幼獣死亡や脚絡まりが問題とされる
フェンス高さの調整最上段ワイヤーの高さを下げすぎず、跳び越えやすい構造にする提案あり高いフェンス形状は死亡率と移動阻害に直結する
ワイヤー間隔の調整幼獣が通過しやすく、脚が絡まりにくい間隔にする提案あり高いとくに若い個体はフェンスに絡まりやすい
有刺鉄線の削減グァナコが絡まる危険の高い有刺鉄線を減らす必要高い有刺鉄線は外傷、死亡、移動回避の原因になる
牧場との協働牧場主と協力し、フェンス改良、放牧管理、狩猟抑制を進める必要最重要グァナコの多くは牧畜景観に生息するため、牧場主との合意が不可欠
過放牧の抑制羊、牛、ヤギなどの過放牧による草地劣化を減らす必要最重要IUCN資料では、過放牧と導入草食動物との競合が主要脅威とされる
家畜との競合管理家畜密度、放牧時期、放牧場所を調整し、餌資源競合を下げる必要高い競合が強い地域では、グァナコが排除されたり、土地所有者との対立が強まる
草地再生劣化したステップ草原、低木地、過放牧地を回復させる必要高い生息地の質を上げることで、家畜と野生動物の圧力を緩和できる
砂漠化対策過放牧、土壌侵食、植生劣化を抑える必要高いパタゴニアの乾燥地では、草地劣化が長期的な生息地損失につながる
違法狩猟対策密猟、報復狩猟、スポーツ狩猟の違法行為を抑える実施中・継続必要最重要IUCN資料では、違法狩猟が小さな低密度個体群に強く影響するとされる
狩猟管理合法狩猟が認められる地域では、科学的根拠に基づき頭数、時期、場所を管理する実施・議論あり高い管理不十分な狩猟は個体群を減らすが、地域によっては資源管理の一部として扱われる
北部個体群の緊急保護ペルー、ボリビア、パラグアイなどの小個体群を重点的に保護する必要最重要全体ではLCでも、北部個体群は危機的な地域がある
小個体群の保護低密度で孤立した個体群を、狩猟、犬、分断、遺伝的劣化から守る必要最重要小個体群は偶発的な死亡や繁殖失敗でも消滅しやすい
地域別レッドリスト評価国別・地域別に絶滅リスクを評価する必要高いIUCN資料でも、広域種の地域差を反映する評価が必要とされる
個体数モニタリング航空調査、道路調査、距離標本法、カメラ、GPS追跡で個体数を把握する実施中・継続必要最重要地域ごとの個体数差が大きいため、継続的な推定が重要
移動追跡GPS首輪などで季節移動、移動距離、障害物、越冬地を調べる実施中高いCMSの移動アトラスでは、Monte León個体群の移動データが示されている
移動ボトルネックの特定フェンス、道路、鉱山、都市開発で移動が詰まる地点を特定する必要高い重点的なフェンス改良や道路対策に使える
道路横断対策道路標識、速度制限、横断路、フェンス開口部などでロードキルを減らす必要高いIUCN資料では、道路やインフラによる事故・隔離が脅威として挙げられる
鉱山開発の影響評価鉱山、石油・ガス、風力、太陽光開発が生息地と移動経路に与える影響を評価する必要最重要採掘・エネルギー開発は生息地劣化と分断の主要脅威
エネルギー施設の配置管理風力・太陽光・送電線・道路を移動経路や繁殖地から避ける必要高い再エネ施設も配置次第では移動性草食獣の障害物になりうる
インフラ開発の累積影響評価道路、フェンス、鉱山、送電線、牧場開発の複合影響を評価する必要高い単独事業より、複数の小さな障害が移動を大きく阻害することがある
生息地分断の地図化フェンス、道路、開発地、保護区、移動経路を重ねて地図化する必要高い景観単位の管理計画づくりに必要
遺伝的多様性の調査孤立個体群の遺伝的多様性、近親交配、地域間の遺伝子流動を調べる必要高い小個体群や長期孤立個体群では遺伝的リスクが高まる
個体群間連結の回復孤立した群れ同士が移動できる経路を回復する必要高い遺伝的多様性と長期存続を保つために重要
再導入・補強かつての分布域や極小個体群に個体を戻す、または補強する一部地域で検討・実施可能中〜高事前に狩猟圧、フェンス、家畜競合、地域合意を解決する必要がある
リワイルディング消失した草原生態系にグァナコを戻し、生態系機能を回復する一部地域で推進中〜高グァナコは大型草食獣として草地の構造や捕食者との関係を支える
ピューマとの共存捕食者であるピューマを含めた自然な生態系管理を行う必要中〜高グァナコの保全は捕食者管理や牧畜被害対策とも関係する
野犬・放し飼い犬対策犬による追跡、捕食、幼獣死亡を減らす必要高いIUCN資料では北部チリで野犬が個体群を減らす要因として挙げられる
家畜衛生との連携家畜とグァナコの病気伝播を監視する必要家畜密度が高い地域では、感染症や寄生虫の共有が懸念される
ラマとの交雑対策家畜ラマとの交雑が起きる地域で遺伝的純粋性を監視する必要中〜高IUCN資料では、低密度地域でラマとの交雑が問題になるとされる
牧畜被害・競合の対話牧場主が感じる餌資源競合や被害感を調査し、対策を共有する必要高い対立を放置すると、報復狩猟や駆除圧につながる
地域合意形成先住民、牧場主、保護区、行政、研究者が管理方針を協議する必要最重要広域に生きる種なので、単独機関では管理できない
コミュニティ保全地域住民が監視、観光、毛刈り、フェンス改良に参加する実施・推進中高い地域に利益がある形で保全を進めることが重要
生体捕獲・毛刈り生きた個体を一時捕獲し、毛だけを採って放す実施・評価中中〜高IUCN資料では、適切に管理されれば地域経済と保全意識の改善につながる可能性が示される
持続可能な繊維利用グァナコの毛を合法・追跡可能・動物福祉配慮の形で利用する実施・推進中中〜高野生個体を殺さず価値を生む仕組みとして期待される
動物福祉基準捕獲、保定、毛刈り、放獣時のストレス・負傷・死亡を最小化する必要高い持続利用が保全になるには、個体への負担管理が不可欠
持続利用の影響評価毛刈りや捕獲が繁殖、生存、移動に与える影響を調べる必要高い利用が過剰になれば保全ではなく脅威になる
肉利用・狩猟利用の管理合法的な利用がある地域では、科学的な上限と監視を設ける必要高い利用の合法化が密猟抑制につながる場合もあるが、管理不十分なら危険
CITES管理国際取引を監視し、毛皮・繊維・製品の違法流通を抑える実施中中〜高グァナコはCITES附属書IIとして国際取引管理の対象
トレーサビリティ繊維、皮、肉などの由来を追跡可能にする必要高い合法利用と違法採取品を区別するために重要
エコツーリズムグァナコ観察を地域収入に結びつける実施・可能性あり適切に管理されれば、狩猟ではなく生きた個体に価値を持たせられる
保全教育牧場、学校、地域でグァナコの生態と移動の重要性を伝える必要中〜高「害獣」ではなく在来大型草食獣としての価値を共有することが重要
先住民・地域知識の活用伝統的な土地利用や野生動物知識を管理計画に取り入れる必要中〜高広域保全では、地域社会の経験と合意が不可欠
気候変動への適応乾燥化、積雪変化、餌資源変動に対応できる移動経路を保つ必要高いCMS資料では、連結した生息地が気候変動への適応にも重要とされる
水場管理乾燥地で自然水場や季節水場へのアクセスを保つ必要中〜高フェンスや牧場管理により水場への移動が妨げられることがある
保護区境界を越えた管理グァナコが保護区外へ出る季節も含めて管理する必要高い移動性の個体群では、保護区内だけを守っても不十分
死亡原因調査フェンス、狩猟、道路、犬、病気、飢餓などの死亡原因を記録する必要高い対策の優先順位を決めるために不可欠
フェンス死亡モニタリング絡まり死亡地点、季節、年齢、フェンス構造を記録する必要高いどのフェンスを優先改修するか判断できる
幼獣保護チュレンゴと呼ばれる幼獣の死亡要因を減らす必要高いフェンス絡まりや犬の捕食は若い個体に強く影響しやすい
繁殖地の保護出産・育児に使われる場所を開発や攪乱から守る必要高い繁殖成功は個体群維持の基礎になる
季節利用地の保護夏季採食地、冬季避難地、移動中継地をそれぞれ保全する必要高い移動性個体群では、一部の季節利用地喪失だけでも全体に影響する
衛星・GPSデータ共有移動データを研究者・行政・保護区が共有する実施・推進中高いCMSのGlobal Initiative on Ungulate Migrationのような仕組みが有効
生態系機能の評価グァナコの採食、種子散布、土壌・草地再生への役割を評価する必要中〜高WCSはグァナコの採食が草地再生や炭素固定に寄与しうると説明している
政策提言国・州・自治体の土地利用、鉱山、牧畜、保護区政策に保全情報を反映する必要最重要広域種の保全は政策と土地利用計画に直結する
影響緩和の義務化開発事業者にフェンス改良、移動経路確保、モニタリングを義務づける必要高い鉱山・エネルギー開発の拡大地域で重要
研究・管理資金の確保調査、GPS追跡、フェンス改良、地域協働、監視活動の資金を確保する必要高い広域保全は長期資金がないと継続しにくい
地域別管理計画パタゴニア、アンデス、北部個体群など地域ごとに異なる計画を作る必要最重要個体数が多い地域と危機的地域を同じ方法で扱うべきではない
順応的管理個体数、移動、死亡、地域対立、開発状況に応じて対策を更新する必要最重要グァナコは地域差が大きいため、固定的な一律管理ではなく、データに基づく更新が必要

出典

最後に

Questioner: Guanacos are naturally animals that roam and graze across vast open lands, right? But now, fences set up for livestock are making it really hard for them to get around, and that’s becoming a big issue.

Me: Yeah, exactly. And to make matters worse, we’re talking about barbed wire fences.

Questioner: Another thing that’s been on my mind is the areas where guanacos live. With climate change causing extreme droughts and everything drying out, are they going to be okay when it comes to food and water?

Me: The clashes with livestock and fences are definitely serious, but the impacts of extreme weather like droughts and heatwaves are super concerning, too. Let me look into that.

質問者:グァナコって本来、広い土地を移動しながら草などを食べて生活している動物なんだよね。それが家畜たちを囲うフェンスがあるから移動が難しくなってることとかが問題なんだよね。

私:そうですね。それもトゲつきときてますからね。

質問者:それと気になったのが、グァナコさんが暮らしている地域って気候変動で異常に乾燥して干ばつとかで食べ物とか水とか大丈夫なのかな。

私:フェンスや家畜たちとの問題も深刻ですけど、異常気象がもたらす干ばつや猛暑なども気になりますよね。調べます。


気候変動による深刻な「食料・水問題」

グァナコが暮らす南米のアンデス山脈やパタゴニアなどの乾燥・半乾燥地帯では、気候変動の影響で深刻な干ばつ(メガドラウト)が発生しています。

チリの山岳地帯では数十年前から降雪量が減少し続けており、彼らにとって貴重な水場であり牧草地でもある高地の湿原(ベガ)が縮小し、干上がってきています。

牛や羊などの家畜は基本的に草しか食べられませんが、グァナコは環境への適応力が高く、草がない場合は低木(茂み)を食べることもできます。しかし、極端な雨不足と干ばつによって低木すらも育ちにくくなり、伝統的な食事場所が失われています。

ワイヤーフェンスがもたらす「直接的な死の罠」

水や食料を求めて移動(回遊)しようとするグァナコにとって最大の障壁となるのが、牧場などを囲う家畜用のワイヤーフェンス(有刺鉄線など)です。

アルゼンチン南部の道路沿いでは、わずか10マイル(約16キロメートル)の間に152頭ものグァナコの死骸がフェンスに絡まった状態で見つかったという痛ましい報告があります。また、ある一つの羊牧場で2年間に124頭がフェンスに絡まって死亡(餓死など)したという研究結果もあります。

彼らの多くは、フェンスを飛び越えようとして一番上のワイヤーに前脚や後脚を引っ掛けてしまい、脱出できずに死を迎えます。

特に悲惨なのは1歳未満の子供のグァナコです。大人に比べてジャンプ力が足りないため、フェンスによる死亡率は大人の0.84%に対して、子供は5.53%と非常に高くなっています。大人が飛び越えられても、子供はフェンスに何度も体を打ち付けてしまい、家族と離れ離れになることもあります。

生き残りをかけた移動が招く「人間との激しい衝突」

干ばつによって山の上での餌が減ると、グァナコたちは山を下り、人間の家畜がいる牧草地などへ侵入せざるを得なくなります。

これにより、ただでさえ少ない水と草をめぐって激しい競争が起きます。ある羊農家は「1頭のグァナコが10頭分の羊の水を飲み、少ない草を食べてしまう」と訴え、敵対視しています。

ペルー南部などの農家へのインタビュー調査では、90%の人々が「グァナコの問題を解決するには、より強固なフェンスを作るか、狩猟(駆除)するしかない」と回答しており、92%が彼らを保護する価値を見出していません。

出典

Questioner: So I guess when droughts wipe out the food and water in their natural habitat, they have no choice but to venture into livestock pastures just to survive.

Me: Exactly. And when they see lush, green grass just on the other side of that barbed wire… naturally, they’re going to risk getting hurt to get inside.

Questioner: They probably know the barbed wire is dangerous, but desperation drives them. It’s either push through the pain or starve.

Me: This might sound a bit dark, but I can’t help feeling like we’re looking at humanity’s future here. Climate change is going to create waves of impoverished refugees who will head for places with milder climates. But when they get there, they’ll be met with massive walls and armed guards standing at the gates. That image just suddenly popped into my head.

Questioner: Yeah, you’re right. The pastures might take a hit for a bit, but setting aside the issue of crossbreeding for a second, I bet the animals themselves would get along and coexist just fine. When you think about it, humans just barged into land where guanacos used to roam freely, drew some arbitrary lines, and declared, “This is mine.”


Thank you so much for taking five minutes out of your day to read this.

I truly hope those five minutes will somehow reach the guanacos and make a difference.

鶏人|Keijin

質問者:干ばつで本来グァナコさんたちが暮らす場所から、食べものや水がなくなると、生き残るために家畜が放牧されているところまで出てきてしまうってことなんだろうね。

私:そこで、牧草地などのトゲつきフェンスの向こう側には青々と茂った牧草がある。となれば危険を冒しても中に入ろうと考えるのでしょう。

質問者:きっとトゲの存在を理解しているけど、食べないと生き残れないといったことからの行動なんだろうね。

私:変なこと言うようですが、これはこれから先の人類が通る道のような気もしています。気候変動の影響で貧しくなった人々が溢れ出し、気候の穏やかな場所に移動しだす。するとそこには、大きな壁があり、その大きな門の前には銃をもった兵隊が立つ。そのような絵がふと浮かんでしまいました。

質問者:そうだよね。牧草地は一旦荒れるかもしれないけど、交雑の問題などはちょっと置いといてさ、彼らならきっと仲良く共生していくと思うんだけどな。そもそも本来グァナコが自由に行き来できる場所に人間が勝手に、「俺の土地」って決めて区切っただけなんだもんね。


貴重な5分間を、ありがとうございました。

グァナコに、その5分が届くことを祈ります。

鶏人|Keijin


【お知らせ】

この記事の要約版は「note」でも配信しています。
サクッと概要だけ振り返りたい方や、noteをご利用の方は、ぜひそちらもフォロー&チェックしてみてくださいね。
⬇︎お待ちしております。⬇︎

コメント