11年後のレッドリスト｜カタリナガラガラヘビ：小さな孤島に残された沈黙の鼓動【IUCNレッドリスト比較】

※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑（2014年版）に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成（DALL·E）によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
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こんにちは、fukumomo3_photo です。

カタリナガラガラヘビ（Crotalus catalinensis）は、

2014年、図鑑に【CR：深刻な危機】として分類されていました。

2007年、IUCNレッドリストで【CR：深刻な危機】と評価されました。

つまり、2007年から、

カタリナガラガラヘビは「小さな孤島に残された沈黙の鼓動」状態なのです。

※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるカタリナガラガラヘビの最新評価は2007年版です。それ以降の更新は行われていません。

この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。

※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考：https://www.iucnredlist.org/species/64314/12764544

ヘビを嫌う文化と、守り神としての文化

⬇︎カタリナガラガラヘビの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

基本情報｜カタリナガラガラヘビ（Crotalus catalinensis）

項目	情報
和名	カタリナガラガラヘビ
英名	Santa Catalina Rattlesnake
学名	Crotalus catalinensis
分類	爬虫類・有鱗目・クサリヘビ科
分布	メキシコ、バハ・カリフォルニア半島沖のサンタ・カタリナ島固有種
主な生息地	乾燥した低木林、岩場、サボテン地帯
体長	約70〜80cm（最大1m弱）
体重	数百グラム程度
寿命	約15〜20年（野生推定）

特徴

名前の由来：生息地がメキシコのサンタ・カタリナ島に限られていることから命名。
尾にガラガラがない：多くのガラガラヘビと違い、尾の先にガラガラ（音を出す器官）が発達していない。
毒：強力な出血毒を持つが、島内では人との接触はほとんどない。
体色：灰褐色から黄褐色で、体に暗色の斑紋がある。

生態と行動

食性：主に小鳥を捕食。島には齧歯類が少ないため、鳥類を獲物の中心としている。
行動：夜行性で、昼間は岩陰やサボテンの根元で休む。
繁殖：胎生で、数匹の幼蛇を産む。
生態的特性：島嶼固有種で外敵が少なく、人を避ける傾向が強い。

保全状況

IUCNレッドリスト：CR（深刻な危機）
主な脅威：
- 島への外来種（猫など）による捕食
- 生息地の劣化や観光開発
- ペット目的の違法採取
保護活動：
- メキシコ政府と保護団体による島全体の保護指定
- 外来種の除去プログラム
- 個体数モニタリングと研究

2014年絶滅危惧種：カタリナガラガラヘビ【CR：深刻な危機】

多くのヘビと同様、この種についても根強く広まっているヘビを嫌う傾向から、必要な保全への理解が得られにくい。限られた場所に生息するこの種に対して、個体群の状態の経時観察と過剰な捕獲の防止が必要である。

出典：訳者岩槻邦男,太田英利 / 発行者池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

ヘビに対する考え方や接し方は、国や文化によって大きく異なり、しばしば両極端な側面を持っていることから「ヘビ嫌い」の傾向は、特定の文化的背景に基づくものであり、決して世界共通でない。

ヘビに対する文化的捉え方

視点	地域・文化	具体例・象徴
神聖・信仰の対象	インド（ヒンドゥー教・仏教）	ナーガ信仰：豊穣・富・水の神、寺院の守護者。シヴァやヴィシュヌと深く結びつく。祭り「ナーガ・パンチャミ」も存在。
	日本（神道・民間信仰）	白蛇＝神の使い、弁財天の使い。水神・山神の化身。脱皮＝再生・生命力、抜け殻＝金運。
	古代エジプト	ファラオの冠「ウラエウス」＝王権・守護・再生の象徴。
	古代ギリシャ	アスクレピオスの杖＝医療・知恵・治癒の象徴（WHOなど医療機関のシンボル）。
悪・危険・誘惑の象徴	西洋（キリスト教圏）	創世記＝原罪・誘惑・悪の象徴。メドゥーサなど神話上の怪物。
	日本	ヤマタノオロチ＝退治対象。神聖と恐怖の両義性。日常的な嫌悪感（気持ち悪い、怖い）。
実利的な存在	東アジア・東南アジア（中国・ベトナムなど）	食材（蛇料理）、薬用（蛇酒・漢方薬）として利用。

西洋文化圏では、宗教的な背景から「悪」のイメージが強く根付いており、これが引用にある保全活動の妨げとなる「ヘビ嫌い」の一因となっている可能性がある。

しかし、アジアや古代文明では、むしろ「神聖」「生命力」「富」の象徴として肯定的に捉えられることが多い。

⬇︎カタリナガラガラヘビの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

保護活動の種類｜カタリナガラガラヘビ（Crotalus catalinensis）

保護活動の種類	内容の概要
生息地の保護	メキシコ・カタリナ島の固有種であり、島の生態系を保護し、開発や人為的影響を制限
外来種対策	ネコなどの外来捕食者が大きな脅威となっており、捕獲・排除プログラムを実施
国際的な取引規制	ワシントン条約（CITES）附属書Ⅰに掲載され、国際商取引は原則禁止
法的保護	メキシコ国内法で絶滅危惧種に指定され、捕獲・殺傷が禁止
保護区の設定	カタリナ島の一部を保護区として管理し、生態系全体の保存を進める
市民・地域参加	NGOや研究者が現地コミュニティと協力し、外来種駆除や教育活動を推進
研究とモニタリング	個体数の推移や遺伝的多様性を調査し、長期的な回復計画を策定

主な取り組み

生息地保全：島の環境を開発や人為的影響から守る
外来種駆除：ネコなど外来捕食者を排除
国際保護条約：CITES附属書Ⅰで国際取引を禁止
法的保護：メキシコ法で捕獲・殺傷を禁止
保護区管理：カタリナ島の一部を保護区に指定
地域参加：住民と協力した教育・外来種対策
科学研究：個体数や遺伝的多様性を継続調査

最後に

これを読んで、どのように感じましたか？

「あなた、蛇好きでしょ？」

と、分析していただけますか？

「ごめんなさい…蛇怖い」

と、正直に恐怖を感じる？

感じ方は、十人十色あると思います。

蛇（ヘビ）と鼠（ネズミ）は、「捕食者と被食者」の関係であることから、我が家では蛇を「家の守り神（益獣）」として扱っている。

日本におけるヘビと家屋の関係

視点	内容	具体例・文化的背景
生態系（捕食関係）	ネズミ害の抑制	旧家屋や蔵の穀物を荒らすネズミを捕食。特にアオダイショウは木登りが得意で屋根裏にも侵入し、ネズミ退治に貢献。
文化・信仰（家の守り神）	益獣としての認識	ネズミ駆除の実利から「家守り」「蔵の主」と呼ばれ、大切に扱われた。
	縁起物・神の使い	「家にヘビが住み着くと縁起が良い」「弁財天などの神の使い」と考えられた。
	タブー（禁忌）	家のヘビを殺すと「火事が起きる」「家が傾く」といった伝承が各地に存在。追い出すことも忌避された。