11年後のレッドリスト|カロシエヤシ:時を越えても揺るがぬ、危機の影のまま【IUCNレッドリスト比較】

カロシエヤシ 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(
DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
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こんにちは、fukumomo3_photo です。

カロシエヤシ(Attalea crassispatha)は、

2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。

2018年、IUCNレッドリストで【CR:深刻な危機】と評価されました。

つまり、2014年から2018年にかけて、

カロシエヤシは「時を越えても揺るがぬ、危機の影のまま」状態なのです。

※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるカロシエヤシの最新評価は2018年版です。それ以降の更新は行われていません。

この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。

※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/38198/2868173

カロシエヤシを守る力:NGOの役割と寄付の見極め方

⬇︎カロシエヤシの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

基本情報|カロシエヤシ(Attalea crassispatha)
項目情報
和名カロシエヤシ
英名Karosi Palm / Crassispatha Palm
学名Attalea crassispatha
分類被子植物・ヤシ科
分布ハイチ南西部の限られた地域のみ
生育環境乾燥気味の低地森林、石灰岩質の土壌
樹高約10〜12m
羽状複葉で長さ3〜4mに達する
IUCN評価CR(深刻な危機・Critically Endangered)

特徴

  • 名前の由来:学名「crassispatha」は「厚い苞(ほう)」を意味し、大きく丈夫な苞葉を持つことに由来します。
  • 姿:高木で、羽状の葉が茂り、熱帯らしいヤシの姿を持つ。
  • 果実:大きな種子をもつ果実をつけるが、利用や採集が減少に影響。
  • 希少性:世界でもごく限られた場所でしか見られず、「ハイチ固有の幻のヤシ」と呼ばれる。

生態と行動

  • 分布の狭さ:ハイチ南西部のごく狭い範囲に自生。
  • 繁殖:種子から発芽するが、森林破壊により自然更新が困難。
  • 脅威:農地転換や伐採、薪炭利用による生息地喪失が最大の脅威。
  • 個体数:野生個体は数百本以下と推定され、絶滅が迫るレベル。

2014年絶滅危惧種:カロシエヤシ【CR:深刻な危機】

地域のNGOであるハイチ植物基金が2年計画で分布域、生態、保全状況の調査を行った。この事業は地域の人々の保全意識を高め、芽生えを育てて野外へ移植し、さらにこの種の全分布域についての生育状況の調査を展開している。

出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

NGOの特徴

特徴内容
非政府性 (Non-Governmental)政府から独立して活動。資金援助を受けることもあるが、方針は自主的に決定。
非営利性 (Non-Profit)利益を構成員に分配せず、活動目的の達成に使用。
公益性 (Public Interest)環境・人権・貧困・平和など、社会全体の利益のために活動。
自主性・自発性 (Voluntary)市民が自発的に集まり、設立・運営。

主な活動分野

分野具体例
環境保全絶滅危惧種保護、森林再生、地球温暖化対策など
人道支援・開発協力難民支援、教育・医療の提供、井戸建設など
人権擁護人種差別撤廃、児童労働撤廃、女性の権利向上
平和構築紛争予防、解決、平和教育

よく似た言葉に「NPO(Non-Profit Organization / 非営利組織)」がある。

項目NPO(非営利組織)NGO(非政府組織)
略語Non-Profit OrganizationNon-Governmental Organization
意味利益を目的としない組織全般(広い概念)政府ではない立場で活動する民間組織
法的位置づけ(日本)NPO法に基づく法人格 → NPO法人法的な定義はなく、国際協力分野で慣習的に使用
主な活動の場国内外。特に地域密着型が多い主に国際的(国境を越える活動)
主な活動分野福祉、まちづくり、文化・芸術、スポーツ、環境保全、災害救援など多岐にわたる国際協力、人道支援、地球規模の環境問題、人権擁護など
関係性NPOという大きな枠組みの中に含まれるNPOの一種。特に国際分野で活動する団体がNGOと呼ばれる

ハイチ植物基金(HBGF)とは、固有の絶滅危惧植物を保護・研究する非営利団体であるNGOであり、生物多様性の重要性を伝え、持続可能な地域づくりを目指している。

⬇︎カロシエヤシの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

保護活動の種類内容の概要
生息地の保護ハイチ南西部の限られた乾燥林を保護し、伐採や農業拡大から守る
森林再生地域での植林や自然再生事業を通じて生息環境を回復
種子保存・栽培植物園や研究機関で種子を保存し、苗木を栽培して再導入を目指す
国際的な認知IUCNレッドリストでCR(深刻な危機)に指定され、国際的な注目を受けている
地域社会の参加住民に保全の重要性を伝え、森林伐採を抑制する取り組みに参加してもらう
研究とモニタリング個体数や分布の調査、繁殖状況や遺伝的多様性の研究を実施

主な取り組み

  • 生息地保全:ハイチ南西部の乾燥林を伐採や農業開発から守る
  • 森林再生:植林や自然再生活動で環境を回復
  • 種子保存:植物園・研究施設で種子や苗木を保存・増殖
  • 国際的注目:IUCNでCR指定され、国際的に保全対象となる
  • 地域参加:住民に保全教育を行い伐採圧を軽減
  • 科学研究:個体数・遺伝的多様性を調査しモニタリング

最後に

これを読んでみて、どのように感じましたか?

「NGOとかNPOってわかりにくいね」

と、活動を疑問視しますか?

「”地域ぐるみ”っていいと思う」

と、活動を支援したいですか?

感じ方は、いろいろあると思います。


しかし、残念ながら、NGOの中には資金流用や政治利用、資金洗浄などの悪用例があり、寄付する際は実績・透明性・第三者評価で信頼性を見極めることが重要である。

NGOが悪用される主な手口

区分内容具体例
❶ 資金流用寄付金を本来の目的以外に使用・高額な給料や豪華な事務所
・寄付金の私的流用
・目的外の事業や投資に転用
❷ 政治利用政治的な目的やプロパガンダに利用・政府系NGO(GONGO)
・テロ組織の隠れ蓑として利用
❸ 資金洗浄犯罪資金を合法的に見せかける・不正資金を寄付として受け入れ
・人道支援名目で送金し出所を隠す

信頼できるNGOを見極める3つのポイント

視点内容チェック例
✅ 実績活動歴や具体的成果・長年の継続活動
・写真や数字での支援実績
・協力団体の存在
✅ 透明性運営・資金の見える化・会計書類の公開
・役員名簿や定款の公開
・定期的な情報発信
✅ 第三者評価外部の認証・審査・認定NPO法人の取得
・JCNEなどの第三者認証

寄付は、私たちの社会をより良くするため誰もが関われる平等な手段だ。

しかし、その貴重な思いが悪用されることなく、正しく使われるために、少し立ち止まってその団体を「見極める」という視点を持つことが、「わたしたち」寄付する側の責任とも言える。


ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?

コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。

あなたの貴重な命である5分間を本当にありがとうございました。

カロシエヤシに、あなたの5分が届くことを祈ります。

fukumomo3_photo


インスタでは、カロシエヤシたちの姿を“図鑑みたいに”並べて見られます。
ビジュアルで伝える命の物語、よかったらのぞいてみてください。

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