※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。
※画像はすべてAI生成(DALL·E)によるイメージであり、実際の生物写真ではありません。
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こんにちは、fukumomo3_photo です。
イボサボテン(Mammillaria herrerae)は、
2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。
2013年、IUCNレッドリストで【CR:深刻な危機】と評価されました。
つまり、2013年から、イボサボテンは
「乾いた風の中で、時を止めていた」状態なのです。
※2025年時点で、IUCNレッドリストにおけるイボサボテンの最新評価は2013年版です。それ以降の更新は行われていません。
この記事は、とても短く5分で読めるので、どうぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含んでいます。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:https://www.iucnredlist.org/species/40838/2935827
野生絶滅寸前のイボサボテンが問いかける|“愛すること”と“守ること”のあいだで、人間にできる約束
⬇︎イボサボテンの生態です。必要に応じてご覧ください。⬇︎

| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 和名 | イボサボテン(英名:Golf Ball Cactus) |
| 学名 | Mammillaria herrerae |
| 分類 | 植物界・被子植物・サボテン科・Mammillaria属 |
| 分布 | メキシコ、ケレタロ州限定。生息地の範囲は約0.87 km²で、単一の地域にのみ存在。 |
| 茎の大きさ | 直径2–3.5 cmほどの球形または短円筒形で単独か基部から分枝することも。 |
| 保存状況 | IUCN 絶滅危惧種(Critically Endangered)、SEMARNATでも特別に保護対象。CITES附属書Iに掲載。 |
特徴
- 刺:白色〜灰色の糸状の放射状のトゲが多数(100本以上)あり、茎を密に覆う。中央刺はなく、放射状刺が水分や霧を集める役割も持つ。
- 花:鮮やかなピンク色で、直径2–2.5 cm、花は古い茎頂部から絵のように輪を描いて咲き、美しく目立つ。
- 果実:小さく球形で白っぽく、黒褐色の種子を含む。
生態と行動
- 生息環境:セミデザート地帯の低木草原の石灰岩地に生育。他のサボテン類とともに開放的な場所で育つ。
- 分布の狭さ・断片化:自然個体数は極めて少なく、限られた小規模群集に分断。違法採取や生息地破壊により、20年間で95%以上が失われたとの報告あり。
- 生存適応:高地の乾燥地に適応し、密な刺は霧の水分を捕捉する「水収集装置」として機能。
- 脅威と保全対策:主な脅威は違法採取、土地の開発、農耕・放牧などによる生息地の喪失。保全には野生個体保護や生息地の復元、法的規制の強化が急務。
2014年絶滅危惧種:イボサボテン【CR:深刻な危機】
この特徴的なサボテンは不法採取のためにきわめて危険な状況に追いやられており、その結果、過去20年のうちに95パーセントが消滅したと推定されている。……周辺のサボテン栽培園が生育地をほとんどだめにしてしまい、地域の子どもたちがこの植物を採取して来訪者に売ろうとする。
出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名・和名 | Mammillaria herrerae / 和名:白鳥(はくちょう)イボサボテン |
| 分類カテゴリ | IUCNレッドリスト:Critically Endangered(CR:近絶滅種) |
| 個体数トレンド | 減少中(Decreasing) |
| 過去の減少率 | 過去20年間(約3世代)で95%以上減少 |
| 現在の推定野生個体数 | 推定50〜250個体程度とも言われる、野生での存続は「風前の灯火」 |
| 主な脅威① 不法採取 | 美しい白い棘により観賞需要が高く、野生株の盗掘(不法採取)が長年続いている |
| 主な脅威② 生育地の狭さ | メキシコ・ケレタロ州カデレイド周辺のごく狭い地域にのみ自生。開発や乱獲の影響を受けやすい |
| 主な脅威③ 社会的背景 | かつては地元住民や子どもが観光客向け土産として採取・販売。現在も貧困などの背景から完全な解決には至らず |
| 栽培下での状況 | 日本の園芸店・ホームセンターなどで、数百〜千円程度で普通に流通。種や接ぎ木で増やしやすく、「栽培下ではありふれた種」 |
| 野生下での状況 | 自生地では、ほとんど見られない「幻のサボテン」となっている |
| パラドックス | 園芸技術のおかげで種そのものの絶滅は免れている一方、「本来の自然環境で生きる野生の姿」が失われつつあるという、「保全によるパラドックス」とも言える状況 |
サボテン Mammillaria herrerae(白鳥)は IUCNレッドリストで近絶滅種CRと評価され、近年急激な個体数減少を示す。メキシコ・ケレタロ州の狭い分布域で不法採取と生息地改変の影響を受け、野外個体群はきわめて小さい。
一方、栽培下では増殖と流通が進み、野生集団の崩壊と栽培個体の豊富さという保全上のパラドックスを示している。
⬇︎イボサボテンの主な保護活動の種類です。必要に応じてご覧ください。⬇︎
| 保護活動の種類 | 内容の概要 |
|---|---|
| 自生地の保護 | メキシコの限られた乾燥地を保全し、開発や農地化を防止 |
| 違法採取の防止 | 園芸目的での密猟を防ぐための監視強化と啓発 |
| 国際的な取引規制 | ワシントン条約(CITES)附属書Ⅰに掲載され、国際取引を原則禁止 |
| 保護区の設定 | 自生地を含む地域を自然保護区や生物保護区として指定 |
| 市民・地域参加 | 地域住民による監視活動や環境教育の実施 |
| 研究とモニタリング | 個体数・分布調査、繁殖生態や生育条件の研究 |
主な取り組み
- 自生地保護:メキシコの限られた乾燥地の環境を保全
- 違法採取防止:園芸目的の密猟を防ぐため監視・啓発
- 国際保護条約:CITES附属書Ⅰにより国際取引を原則禁止
- 保護区指定:自生地を自然保護区として保全
- 地域参加:住民による監視や環境教育
- 研究調査:個体数・分布、生育条件の記録と解析
最後に
これを読んで、どう感じましたか?
「栽培下ではありふれた種」だと知れば知るほど、サボテンが好きで育てている私としては、なんだか胸がぎゅっとします。
同じようにサボテンを育てている身として、その切なさにはとても共感します。
だからこそ、この「栽培下ではありふれた種」という状況について、もう少し深く掘り下げて調べてみたいと思います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 核となる問い | 「なぜ人間は、その場にある美しさをただ愛でるのではなく、持ち帰り、鉢に閉じ込めようとするのか?」という、人類史・心理・哲学にまたがる大きなテーマ。人間の「業(ごう)」として深掘りできる問い。 |
| 1. 所有・支配欲と安心感 | 人間には、美しいものや自然を「自分のコントロール下に置きたい」という欲求がある。野生の自然は過酷で思い通りにならないが、鉢植えにする行為は「自然を切り取り、自分が管理できるサイズに縮小する」ことを意味する。メキシコの荒野のサボテンは「遠い他者」だが、鉢のサボテンは「私のもの」となり、支配欲を満たしつつ自分を脅かさない「安全な自然」として愛でられる。 |
| 2. 近接性への渇望(バイオフィリア) | 人間には本能的に自然を求める性質(バイオフィリア)がある一方、現代社会は自然から切り離されている。多くの人は自生地に行けず、「いつもそばに置きたい」と願う。遠距離恋愛ではなく同棲を望む感覚に似ており、「見るだけ」では足りず、「触れたい」「世話をしたい」という関係性を求める。その愛情のかたちが、皮肉にも野生からの略奪につながることがある。 |
| 3. コレクションと自己表現・永遠性 | サボテン、とくにマミラリアのような幾何学的な美は「生きた宝石」「美術品」として扱われる。珍しい植物を所有することは、富・教養・センスの象徴であり、「誰も持っていないものを自分が持っている」という優越感や、コンプリートしたい収集欲を刺激する。その結果、植物は生命であると同時に、自我やアイデンティティを補強する「コレクションアイテム」としての側面を帯びる。 |
| 4. 「救済」という名のエゴ(ノアの方舟コンプレックス) | 「私が育てないとこの植物はダメになる」「私が増やすことで種を守っている」という、栽培家が陥りやすい心理。環境破壊から「救う」つもりの善意が、その需要を通じて初期の乱獲を加速させ、自生地の破壊を引き起こす場合がある。オスカー・ワイルドの詩にある「人はみな、愛するものを殺す(Yet each man kills the thing he loves)」という言葉が、悲しくも重なる状況。 |
人間が野生の美を鉢植えとして持ち帰ろうとする行為は、所有・支配欲や自然への近接性を求めるバイオフィリア、コレクションによる自己表現欲求に根ざす。
同時に、「救済」を掲げた栽培行為が野生集団の損失をもたらすという、保全と破壊が并存する倫理的パラドックスを示している。
オスカー・ワイルドの
「人はみな、愛するものを殺す(Yet each man kills the thing he loves)」
っていう一節、本当に刺さる言葉だなと思いました。
「育てて、愛して、でも結果的に殺してしまう」――これって、いま起きている気候変動にもそのまま重ねられる気がします。
考えてみれば、気候変動をここまで進めてしまったのは人類自身ですよね。
私たちは地球を愛しているはずなのに、その地球を傷つける仕組みをつくってしまい、それでも本気で変えようとしないまま、どこか見て見ぬふりをしてしまっている。そう考えると、この言葉は私たち人類にも当てはまってしまうのかもしれません。
だからこそ、「美しいものを手元に置きたくなる」のは人間として自然な感情なんだ、と自覚したうえで行動することが大事なんだと思います。同時に、その美しいものを壊してしまう衝動もまた、私たちのなかにあるということも忘れずにいたいところです。
そのうえで、
「愛するものを壊してしまう力を、人間はどうやって“守る力”に変えていけるのか?」
この問いをいつも心のどこかに置きながら、選び方や行動を決めていくことが、これからの人類に求められていることなんじゃないかと感じています。
ここまで読んで、『あなた』は、どのように感じましたか?
コメントで意見を聞かせてくれると、とても嬉しいです。
あなたの貴重な5分間を、本当にありがとうございました。
イボサボテンに、あなたの5分が届くことを祈ります。
fukumomo3_photo
インスタでは、イボサボテンたちの姿を“図鑑みたいに”並べて見られます。
ビジュアルで伝える命の物語、よかったらのぞいてみてください。




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