11年後のレッドリスト|アフリカゴールデンキャット:見えないまま、減っていく【IUCNレッドリスト比較】

11年後のレッドリスト|アフリカゴールデンキャット:見えないまま、減っていく【IUCNレッドリスト比較】 11年後のレッドリスト
※このページは、[IUCNレッドリスト]世界の絶滅危惧生物図鑑(2014年版)に基づいて制作した個人ブログです。

Hi there, 鶏人|Keijin here.

Today, I want to talk about a system called “RSPO Certification,” which might just help protect the African Golden Cat (Caracal aurata).

Back in 2014, field guides listed this rare African cat as “NT: Near Threatened.”

However, on the latest Red List, its status has been downgraded to “VU: Vulnerable,” largely due to the expansion of oil palm plantations.

Because of this, I feel like the African Golden Cat is still in a state of “quietly vanishing without anyone even noticing.”

This is a quick read—it will only take about 5 minutes. I’d really appreciate it if you could stick around to the end.

こんにちは、鶏人|Keijin です。

今回は、アフリカゴールデンキャット(学名:Caracal aurata)を守るために役立つかもしれない、「RSPO認証」っていう仕組みの話です。

このアフリカで暮らす珍しい猫は、2014年の図鑑では 「NT:準絶滅危惧」 でした。

ところが最新のレッドリストでは、アブラヤシ(パーム油)農園の開発などの影響もあって、「VU:危急」 という評価になってしまいました。

だから、アフリカゴールデンキャットは今も、「見えないまま、減っていく」そんな状態なのだと思います。

この記事は短くて、5分くらいで読めます。
よかったら、最後まで読んでください。

※2026年時点で、IUCNレッドリストにおける最新評価は2014年評価(2015年公開)です(以降の更新は、現時点では確認できていません)。
※本記事は専門家による学術的な評価ではなく、公開された資料に基づく個人の調査・見解を含みます。
※IUCN評価は「世界全体」と「地域・個体群」で分かれる場合があります。地域によって状況は異なります。
最新かつ正確な分類や保全状況については、IUCN公式サイトなどをご確認ください。
参考:IUCN Red List(学名:Caracal aurata

パーム油とアフリカゴールデンキャット|「食べ方」と「選び方」で森を守る話

⬇︎アフリカゴールデンキャットの生態(基本情報)です。必要なら開いてください。

基本情報|アフリカゴールデンキャット(African Golden Cat)
項目情報
和名アフリカゴールデンキャット
英名African Golden Cat
学名Caracal aurata
分類哺乳類・ネコ科(Felidae)
分布西アフリカから中央アフリカの熱帯域に分布し、セネガルからコンゴ盆地を経てウガンダまで確認されている。近年はケニアでの確実な記録もある。
主な生息地人為影響の少ない湿潤な熱帯林を中心に生息するが、山地林、竹林、二次林、海岸林、森林に接する疎開林・サバンナ周縁にも見られる。
大きさ頭胴長は約65〜90cm、尾長は約28〜35cmほど。肩高はおよそ40〜50cm。
体重約7〜16kg。雄の方が大きい傾向がある。
寿命飼育下では最大12年ほどとされる。野生下での寿命ははっきりしていない。

特徴

  • 名前の意味:英名は体色に由来し、「金色の猫」といった意味合いをもつ。毛色は赤褐色から灰色まで変異が大きく、斑紋の有無にも個体差がある。
  • 見た目:中型でがっしりした体つきのネコで、脚は比較的短く、耳は丸くて房毛がない。尾は体に対してやや短めで、顔つきは丸みを帯びる。
  • 希少性:野外での観察例が非常に少なく、アフリカでもっとも研究が進んでいないネコ科の一種とされる。密度推定例も限られている。
  • 保全状況:IUCNではVU(危急種)で、個体群は減少傾向とされている。

生態など

  • 生息環境:森林依存性が強く、とくに湿潤な赤道林と結びつきが深い。一方で、持続的に伐採された林や二次林にも適応する可能性が示されている。
  • くらし方:基本的には単独性で、活動時間は昼夜をまたぐことがある。地域によっては夜行性・薄明薄暮性が強まる。
  • 食べもの:げっ歯類、小型レイヨウ類、鳥類、ハイラックス、霊長類などを捕食する。地上で狩ることが多いと考えられるが、樹上利用も示唆されている。
  • ふえ方(繁殖):繁殖生態はよく分かっていないが、飼育下では妊娠期間は約75日、産子数は1〜2頭とされる。
  • 脅威:森林破壊と分断化、道路開発、人口増加に伴う圧力、ワイヤースネアなどによる獲物目的の狩猟、直接捕獲、獲物動物の減少が主要な脅威である。
  • 保護の状況:ワシントン条約では附属書IIに掲載されるが、分布国全域で十分に保護されているわけではない。

出典

2014年絶滅危惧種:アフリカゴールデンキャット【NT:準絶滅危惧】

この種についてはくわしい情報が不足しており、野生個体の現状解明は難しいが、不法な迫害や、生息地の消滅や分断が個体数の減少をもたらしていると考えられている。違法な輪なわによってよく捕らえられ、野生動物肉の市場では皮革や丸ごとの死体が簡単に見つかる。

出典:訳者 岩槻邦男,太田英利 / 発行者 池田和博 / タイトル「IUCNレッドリスト世界の絶滅危惧生物図鑑」/発行所 丸善出版株式会社 / 発行 2014/01/31 ©️Kunio Iwatsuki, Hidetoshi Ota, 2014

項目2014年の図鑑現在(2026年確認)
レッドリスト評価の変化の経緯図鑑ではNT(準絶滅危惧)として扱われていた。これは、2008年評価のNTが反映された状態とみられる。IUCNでは、2014年4月の再評価を経て、2015年公表時点でVU(危急)へ引き上げられた。2026年確認時点でも、African Golden Cat(Caracal aurata)はVU、個体群傾向はDecreasingのまま継続している。
なぜ図鑑(2014年版)はNTだったのか?2014年刊行物は、編集・執筆時点で直近まで流通していた2008年評価を採用していた可能性が高い。IUCN側でも2014年の時点では「2015年にVUへ引き上げ予定」と整理されており、出版タイミングとのずれが生じていたと考えられる。現在から振り返ると、図鑑のNT表記は「当時の旧評価を反映したもの」であり、のちに正式公表されたVU評価へ切り替わる直前の情報だったと整理できる。
状況が悪化している主な理由|急速な森林破壊熱帯林依存の種であるため、生息地の減少・分断はすでに重要な懸念要因だった。西・中央アフリカの森林で、アブラヤシ(パーム油)農園開発、道路整備、鉱業開発などに伴う森林減少と断片化が引き続き主要脅威とされる。近年の広域研究でも、人為的攪乱が熱帯林哺乳類群集の縮小と局地的消失を招くことが示されている。
状況が悪化している主な理由|ブッシュミート狩猟と罠図鑑時点でも、直接捕獲や、他種向けの罠への混獲が問題になっていたと考えられる。現在も、ブッシュミート目的の狩猟圧とスネア(輪なわ)被害が大きい。対象種そのものが狙われる場合に加え、他の野生動物向けに設置された罠による被害も継続している。タンザニアの記録でも、調査地で狩猟者やスネアの存在が確認されている。
状況が悪化している主な理由|個体数の大幅な減少NTの段階では「将来的な悪化懸念」が中心だった。VUへの引き上げは、主として生息地の質・面積の継続的低下と exploitation を背景に、3世代(約15年)で少なくとも30%の減少が推定されたことによる。IUCNの2015年評価文書でも、個体群傾向はDecreasing、 habitat quality の継続的低下が明記されている。
現在の状況|アフリカで最も謎多きネコ図鑑時点でも珍しいネコとして紹介し得たが、野外情報はかなり限られていた。現在でも、アフリカで最も研究の進んでいないネコ科の一つ、あるいは「Africa’s least-known felid」と表現される。森林性が強く、目撃しづらく、基礎的な生態情報や広域的な個体数把握がなお不十分である。
生息密度の低さ低密度で見つけにくい種として理解されていたが、精度の高い推定は限られていた。現在も低密度性が大きな特徴で、近年のAI活用を含む調査では、ウガンダとガボンで約100平方kmあたり16頭程度という初期結果が報告されている。まだ確定的な全域推定ではないが、「非常に低密度」という認識を裏づける方向の知見といえる。
最新の研究当時は、分布・行動・活動時間帯などの情報が乏しかった。カメラトラップ研究により、タンザニアでの初確認、森林縁辺や人為攪乱との関係、昼夜をまたぐ活動性などが少しずつ明らかになってきた。一方で、正確な総個体数は依然不明で、研究不足そのものが保全上の課題になっている。

出典

アフリカゴールデンキャットは、2008年にはNTと評価されていたが、2014年の再評価を経てVUへ引き上げられ、その後も2026年確認時点まで脆弱の状態が継続している。評価引き上げの背景には、西・中央アフリカにおける急速な森林破壊、生息地の断片化、ブッシュミート狩猟およびスネアによる捕獲圧の増大がある。これらの要因により、3世代に相当する約15年間で個体数が30%以上減少したと推定されている。本種は森林性が強く、生息密度が低いうえ警戒性も高いため、野外での把握が難しい。近年はカメラトラップやAI解析を用いた調査により、生息状況や活動性に関する知見が蓄積しつつあるが、総個体数や分布実態にはなお大きな不確実性が残されている。

⬇︎アフリカゴールデンキャットの保護活動の種類です。必要なら開いてください。

保護活動の種類内容の概要
森林生息地の保全熱帯林の伐採、分断、道路開発、農園開発が大きな脅威であるため、国立公園・自然保護区・森林保全地域の維持と拡大が重要な保全策になっている。近年は、伐採地を含む森林景観の中で本種が利用する環境を把握し、保全区域の設計に反映させる必要性も指摘されている。
狩猟・わなの規制ブッシュミート猟で設置されたワイヤースネアに本種がかかることがあり、直接捕獲だけでなく獲物動物の減少も深刻な影響を与えている。そのため、密猟対策、わなの撤去、狩猟圧の高い地域での監視強化が重要な保護活動とされている。
国際的な取引規制アフリカゴールデンキャットは CITES 附属書 II に掲載されており、国際取引は許可制のもとで管理されている。毛皮や体の一部の利用・売買を含む取引圧を抑えるうえで、国際的な規制の枠組みが保全上の基盤になっている。
各国の法的保護分布国の一部では狩猟禁止、または狩猟規制の対象となっている。一方で、国によって法的保護の強さや執行状況に差があり、未保護または取締りが弱い地域もあるため、法整備と実効性の向上が課題になっている。
研究とモニタリングきわめて目撃しにくい種であるため、カメラトラップ調査が分布確認、出現頻度の把握、密度推定、行動の解明に重要な役割を果たしている。保全の前提として、分布、密度、生態、行動に関する基礎データの蓄積が強く求められている。
地域ぐるみの密猟対策近年は、保護区周辺の地域住民と連携し、わな猟の圧力を下げる取り組みや、代替生計を組み合わせた保全活動も進められている。単なる取締りだけでなく、地域側の事情に対応した参加型保全が重視されている。
広域連携による保全計画本種は分布域が広い一方で情報不足が大きいため、複数国・複数団体が連携して統一的なカメラトラップ調査や情報共有を進める動きが出ている。広域スケールで現状を把握し、優先保全地域を見極める試みが進行中である。

出典

最後に

Questioner: It says here, “Deforestation and habitat fragmentation from oil palm plantations, road construction, and mining in West and Central African forests remain major threats.” But this “palm oil” mentioned here… isn’t that an oil we use normally in Japan, too?

Me: Yeah, you see it all the time if you’re ever bored and reading the ingredient lists on the back of snacks. Let me look into it.

質問者:「西・中央アフリカの森林で、アブラヤシ(パーム油)農園開発、道路整備、鉱業開発などに伴う森林減少と断片化が引き続き主要脅威とされる」って書いてあるけど、この中のパーム油って、なんか日本人もふつうに使ってる「油の名前」だよね。

私:暇つぶしにお菓子とかの裏の説明を読むと見かけますよね。調べます。


項目内容要点
パーム油とは何かアブラヤシの果実から採れる植物油で、世界の植物油の中でも生産量が大きい。食品、日用品、工業用途まで幅広く使われる基礎原料。
パーム油が世界中で使われる理由|生産性油ヤシは単位面積当たりの油の収量が高く、同じ油を得るのに大豆・菜種・ヒマワリより少ない土地で済みやすい。高収量であることが、世界的な普及の最大要因の一つ。
パーム油が世界中で使われる理由|性質精製の仕方によって半固体〜液体として扱いやすく、酸化安定性や加工適性が高い。揚げ物、菓子、即席麺、マーガリン、チョコレート、石けん、洗剤などに使われやすい。保存性、加工性、汎用性の高さが強み。
パーム油が世界中で使われる理由|価格高収量で大量生産に向き、国際市場でも比較的安価な油として流通してきた。価格競争力が高く、食品・日用品の原料として採用されやすい。
主な生産国世界の生産はインドネシアとマレーシアへの集中が大きい。供給の中心は東南アジア。
主な輸出先・消費先主要輸入国・消費地として、インド、中国、EU、日本などの比重が大きい。日本は輸入に依存しており、主な輸入先はインドネシアとマレーシアである。生産地と消費地が大きく離れており、日常消費と熱帯地域の土地利用がつながっている。
商品ラベルに隠された「パーム油」の名前|食品で見かける名前原材料表示では、商品によって「植物油脂」「食用植物油脂」「食用精製加工油脂」などの総称で記載されることがある。製品の種類によっては「食用パーム油」「食用パームオレイン」など個別名で表示される場合もある。「パーム油」と明記されないことがあり、消費者には見えにくい。
商品ラベルに隠された「パーム油」の名前|ショートニング / マーガリンショートニングやマーガリン類は、固さや口当たり、加工性を得るために各種油脂を組み合わせて作られる。原料油脂の一部としてパーム油系油脂が使われることがある。焼き菓子、菓子パン、クリーム類などで接点が生じやすい。
商品ラベルに隠された「パーム油」の名前|加工油脂ホイップ類、チョコレートコーティング、製菓・製パン原料などでは、加工油脂や精製加工油脂の一部にパーム由来油脂が用いられることがある。高機能な加工原料として使われやすい。
商品ラベルに隠された「パーム油」の名前|日用品で見かける名前石けん、洗剤、化粧品では、脂肪酸、グリセリン、ステアリン酸、高級アルコール系原料、界面活性剤原料などにパーム由来成分が含まれる場合がある。食品以外でも接点が広く、生活全体に入り込んでいる。
人体への影響と懸念|① 飽和脂肪酸によるリスクパーム油は植物油である一方、飽和脂肪酸の割合が比較的高い。WHOは、2歳以上では飽和脂肪酸の摂取を総エネルギーの10%未満に抑えるよう勧告している。問題は「パーム油そのもの」だけでなく、飽和脂肪酸の過剰摂取全体として考える必要がある。
人体への影響と懸念|② 製造過程で生じる有害物質植物油の精製・高温処理では、3-MCPD脂肪酸エステルやグリシドール脂肪酸エステルなどの工程由来汚染物質が生じうる。EFSAは、3-MCPDやグリシドール関連物質について健康上の懸念を示している。健康上の論点は脂肪酸組成だけでなく、精製工程でも生じる。
見えない「つながり」パーム油は、安価で使いやすい原料として世界中の食品・日用品を支えている一方、その需要拡大は生産地の森林減少、野生生物の生息地喪失、泥炭地開発、人権・労働問題と結びつく場合がある。日常の買い物と、生産地の自然・社会問題は切り離せない。
見えない「つながり」|アフリカとの関係東南アジアが主産地だが、今後の供給拡大先としてアフリカ諸国が注目されてきた。地域によっては、農園開発と森林・野生生物保全の緊張関係が生じうる。消費の拡大は、将来的な開発圧の地理的拡散とも関係する。
認証パーム油(RSPO)についてRSPOは、森林破壊の抑制、労働・地域社会への配慮、サプライチェーン管理などを含む持続可能性基準を定める国際的認証制度である。万能ではないが、無認証品より供給過程を確認しやすい選択肢の一つ。
認証パーム油(RSPO)について|見方商品や企業調達方針にRSPO認証やCSPOの表示がある場合、少なくとも持続可能性基準に沿った管理を目指す枠組みに接続していると判断しやすい。消費者が完全に見抜くことは難しくても、確認の手がかりにはなる。

出典

Questioner: It said, “You see it a lot in things like pastries, snack foods, instant noodles, ice cream, and chocolate, and most of that ‘vegetable oil’ is actually palm oil (or a palm oil blend).” …At this point, doesn’t that basically cover almost every snack out there?

If everyone in the world just decided, “Starting tomorrow, we’re not eating these kinds of snacks anymore,” I wonder how much of the palm oil plantation expansion and deforestation would actually stop.

Me: Companies would definitely panic if that happened. Let me look into it.

質問者:「菓子パンとかスナック菓子、カップ麺、アイス、チョコみたいによく見かけて、しかもその『植物油脂』の多くがパーム油(またはブレンド)になってることが多い」って書いてあったけど……それって、もうお菓子ほぼ全部って言っていいくらいじゃないのかな?

もし世界中の人が全員「明日からこの手のお菓子を食べません」ってなったら、どれくらいアブラヤシ農園の拡大が止まって、森林破壊が止まるんだろうね。

私:そうなったら企業側は困るでしょうね。調べます。


項目内容要点
影響の規模:世界のパーム油の約7割が「消える」世界全体では、パーム油用途の中心は食品で、推計上は約68%が食品、約27%が工業・日用品、約5%がバイオエネルギーに使われている。したがって、「お菓子だけをやめれば約7割が消える」とまでは言えないが、加工食品を含む食品需要全体が大きく縮小すれば、市場への打撃は非常に大きい。「約7割」は本来、世界の食品用途全体に近い規模を指す理解が適切。
恐ろしい「効率の罠」:森林破壊が加速する可能性?パーム油は環境負荷の議論が多い一方、単位面積当たりの油収量では他の主要油糧作物より高効率である。代替油への単純な全面置換は、同量の植物油を確保するためにより広い農地を必要とし、別地域での土地転換圧を高める可能性がある。WWFも、単純なボイコットや置換は長期解決にならず、場合によっては問題を悪化させうるとしている。「やめれば解決」ではなく、「何に置き換わるか」が重要になる。
驚異の生産効率近年の比較研究では、油ヤシの平均油収量は約3.3 t/haで、主要な一年生油糧作物群の平均約0.6 t/haを大きく上回る。概念的には、大豆・菜種・ヒマワリより数倍高収量と整理できる。高収量ゆえに、同じ油量を得るための必要面積を抑えやすい。
面積の爆増パーム油由来の需要を他油種で一括代替すると、必要面積は大きく増える可能性が高い。作物や地域条件で差はあるが、一般論として数倍規模の土地が必要になりうる。 単純代替は、森林破壊の場所を移すだけになるおそれがある。
止まる森林、動く市場需要変動は、生産地の開発圧を弱める方向にも、別用途への転換を促す方向にも働きうる。市場は消滅よりも再配分で動く可能性が高い。森林保全への影響は、需要減少そのものより市場の行き先で決まる。
アフリカの開発は止まる新規開発候補地への投資は、価格低下や需要鈍化で採算が悪化すれば抑制されうる。一方で、需要が弱まっても既存供給が他市場へ流れる可能性があるため、「必ず止まる」とは言い切れない。フロンティア開発圧の低下は期待できても、全面停止とは限らない。
バイオ燃料への転用インドネシアではB40が2025年から導入され、2026年もB40継続が基本方針とされている。B50は検討対象ではあるが、2026年初時点では正式全面導入に至っていない。食品用途で余剰が出れば、政策次第で燃料用途への振替圧力が強まる可能性がある。食品需要が弱まっても、燃料需要が下支え役になる可能性がある。
小規模農家の困窮パーム油産業は世界で多数の小規模農家の生計を支えている。RSPOは、世界で300万人超の小規模農家・小規模生産者がパーム油で生計を立てているとしており、別資料では700万人超という整理もある。需要急減は、価格下落や販路縮小を通じて、こうした生産者の生活不安定化につながりうる。保全策は、生産地の暮らしを無視すると持続しにくい。
私たちができる「現実的な選択」とはWWFやRSPOは、全面ボイコットよりも、認証や調達改善を通じて市場を持続可能な方向へ動かす考え方を重視している。現実的な方向性は「拒絶」より「転換」に近い。
「RSPO認証」を探すRSPOは、森林、人権、労働、トレーサビリティなどに配慮した持続可能性基準を示す代表的な認証枠組みである。認証品を選ぶことは、より厳しい基準を満たす供給網への需要を示す行為になる。完璧ではなくても、無差別消費よりは改善圧力をかけやすい。
「顔の見える」お菓子を選ぶ原料や調達方針を公開しているメーカー、使用油脂を明示している商品、認証油や代替油の由来が追いやすい商品を選ぶ方法がある。原材料表示と企業の調達方針を見ることが、実務的な第一歩になる。
少しだけ「丁寧に」食べる過剰消費を避け、安さだけで選ばず、何の油がどう作られたかを意識して選ぶことは、量の抑制と質の改善の両方につながる。消費をゼロにするより、選び方を変える方が実行しやすい。

出典

Questioner: So, swapping out palm oil for something else could actually end up requiring more farmland since other crops are less efficient. But obviously, doing nothing isn’t the answer either… Isn’t there some kind of viable solution or a better way to look at this?

Me: Well, apparently, choosing RSPO-certified products acts as a pretty strong statement. It’s like saying, “I’m choosing to buy from companies that are actually taking steps to protect the forests.”

Questioner: Not to be blunt, but couldn’t we just… not eat snacks in the first place?

Besides, certified snacks cost more. Even if people understand the issue, they’re probably not going to buy them. Honestly, to me, it just sounds like an excuse for overly conscious capitalists to avoid actually putting an end to deforestation.

Me: True, the animals living out in the old-growth forests couldn’t care less about what kind of oil goes into our snacks. Let me dive a little deeper into that.

質問者:パーム油を別の油に置き換えちゃうと、効率が悪くなるぶん、必要な農地の面積が増える可能性があるんだね。でも、このままじゃダメだと思うんだけど……なにかいい対策とか、考え方ってないのかな。

私:RSPO認証を選択すると、「私は森を守る方向に動いてる企業の油を買うよ」っていう、わりと強い意思表示になるみたいですけどね。

質問者:身も蓋もないことを言っちゃなんだけど、そもそもお菓子を食べなきゃいいわけじゃないですか。

そうすれば、認証のお菓子は割高だから、みんなわかっていても買わなくなるんじゃないかな。

あと、単に意識高い系の資本主義な人たちが、「森林伐採をやめなくて済む言い訳」にも読み取れたんだけど。

私:原生林で暮らしている生物たちにとっては私たちのお菓子の油のことなんて知ったこっちゃないですからね。そのあたり深掘りしてみます。


項目内容要点
「そもそもお菓子を食べなければいいのでは?」という視点お菓子や超加工食品の消費を減らすことは、資源使用、包装、ごみ、油脂需要を減らすという意味で、環境負荷低減にかなり有効な考え方である。一方で、パーム油は菓子だけでなく、即席麺、パン、冷凍食品、洗剤、石けん、化粧品など幅広い用途に使われており、個人が「お菓子をやめる」だけで需給構造全体を変えるのは難しい。消費削減は有効だが、単独では構造問題の解決になりにくい。
「そもそもお菓子を食べなければいいのでは?」という視点|評価根本的に不要な消費を減らすという発想自体は、認証より直接的な負荷削減策である。ただし、現実のパーム油問題は「食べる・食べない」だけでなく、調達、流通、加工、企業基準、国際市場の問題でもある。正論ではあるが、現実の供給網には別の手当ても必要になる。
RSPOは「意識高い系資本主義の言い訳」か?この批判は、いわゆるグリーンウォッシュ批判として一定の根拠を持つ。実際、環境NGOは以前から、認証制度が破壊的な事業のイメージ改善に使われる危険を指摘してきた。批判そのものは感情論ではなく、過去の実例や制度上の限界に基づく。
批判される理由①:認証基準の抜け穴Greenpeace は過去に、RSPO基準が deforestation や peat 開発を十分に止められていないと批判してきた。Amnesty International も、RSPOに関係するサプライチェーンで深刻な労働・人権侵害を報告している。「認証がある=問題がない」とは言えない。
批判される理由①:認証基準の抜け穴|現在の改善ただしRSPOの基準は固定ではなく、2018年改定で泥炭地や森林保全、人権への要求が強化され、2024年版では Human Rights Due Diligence、FPIC、トレーサビリティ、管理要件などがさらに整理・更新されている。穴は批判されてきたが、基準は少しずつ厳格化されている。
批判される理由②:「マスバランス」という複雑な仕組みRSPOの供給モデルには Identity Preserved、Segregated、Mass Balance、RSPO Credits の4種類がある。Mass Balance では、認証油と非認証油の混合がサプライチェーン上で認められるため、消費者には「本当に中身まで完全分離されているのか」が見えにくい。マーク付き商品でも、物理的に100%分離された油とは限らない。
批判される理由②:「マスバランス」という複雑な仕組み|なぜ批判されるかマスバランスは、物理的分別より導入しやすい半面、制度の理解が難しく、「認証を買っているだけ」「免罪符に近い」と受け止められやすい。制度の実用性と、消費者から見た分かりにくさが同時に存在する。
では、なぜそれでも「RSPO」が必要なのか?WWFは、パーム油の boycott や他油種への単純 substitution は長期解決にならず、むしろ問題を悪化させることがあるとして、責任ある調達と認証の拡大を支持している。完璧だから必要なのではなく、現実の被害を抑える手段として必要とされている。
理由①:他の油への「置き換え」の方が地獄だからWWFによれば、油ヤシは主要油糧作物の中で最も高収量であり、大豆油・菜種油・ひまわり油などへ単純置換すると、同量の油を得るためにより広い土地が必要になる。結果として、別地域でより大きな森林破壊や生息地損失を招く可能性がある。「パーム油ゼロ」がそのまま自然保護になるとは限らない。
理由②:「100点の理想」より「及第点の現実」RSPOは不完全だが、何も基準がない状態よりは、最低限の環境・人権・追跡可能性の基準を市場に持ち込める。WWFは、企業に対して RSPO参加、時間目標付きの調達改善、Segregated や Identity Preserved への移行、独立小農支援、サプライチェーン透明化を求めている。理想未満でも、改善圧力を制度化できる点に意味がある。
理由②:「100点の理想」より「及第点の現実」|企業側の動きたとえば Nestlé は、2025年に crude palm oil と palm kernel oil の100%が RSPO認証源または CSPO/CSPKO credits でカバーされたとしている。これは制度の限界を消すものではないが、大企業調達を通じて市場の最低ラインを押し上げる動きではある。消費者の善意だけでなく、企業調達が市場を動かしている。
「割高だから買われない」という価格の壁について認証には会費、監査、研修、運用、人員配置、追跡管理などの追加コストがかかる。RSPOには volume-based の管理費もあり、CSPO は 1.30 USD/MT の管理費が示されている。WWFの2022年整理でも、追加コストの存在と、アジア市場でのCSPO uptake がなお低いことが示されている。「良いものほど高く見える」という壁は実在する。
「割高だから買われない」という価格の壁について|それでも導入する理由WWFは、認証油の導入は市場アクセス、資金調達、規制対応、レピュテーション管理の面で利益がコストを上回りうると整理している。つまり、短期では割高でも、中長期では経営合理性があるという考え方である。価格だけで判断すると広がりにくいが、企業側には導入インセンティブがある。
現実的な結論個人レベルでは、不要な菓子消費を減らすことに意味がある。他方で、社会全体では、単純ボイコットよりも、認証の改善、より厳しい調達、物理分別モデルへの移行、企業開示の強化を進める方が現実的である。消費削減と制度改善は対立ではなく、両立させる方が実務的である。

出典

Questioner: I’ve got it! We just need to make RSPO standards the baseline everywhere.

Me: Hopefully, that’s where we’re headed. But for now, maybe all we can really do is choose these certified products. It’s not a perfect system, but it pushes things in a direction that actually protects wildlife, even if just a little bit.

Questioner: I guess the only 100% perfect solution to save wildlife would be for humans to just stop all economic activity altogether, huh.

Me: Exactly. And since we can’t exactly do that, maybe our only option is to keep aiming for a 60 out of 100 instead of a zero—even if we have to wrestle with our own hypocrisy and the contradictions of it all along the way.


Thank you so much for sharing five precious minutes of your time with me.

I pray those five minutes somehow make their way to the African Golden Cat.

鶏人|Keijin

質問者:わかった!RSPOの基準を当たり前にすればいいんだよ。

私:この先そうなることを願いながら、今は完璧じゃなくても、現状のシステムを少しでも生物たちを守る方向に向かっている、認証製品を選ぶことしかできないのかもね。

質問者:生物を守るための100点の解決策は人間が経済活動を止めることなんだろうけどね。

私:それができないから欺瞞や矛盾を感じて悩みながらでも、0点じゃなくて60点を目指し続けるしかないのかもしれませんね。


貴重な5分間を、本当にありがとうございました。

アフリカゴールデンキャットに、その5分が届くことを祈ります。

鶏人|Keijin


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